2013年6月3日月曜日

生涯学習講座|森と木のサイエンスカフェ

6/1(土)に,岐阜駅前の岐大サテライトキャンパスにて生涯学習講座「森と木のサイエンスカフェ」を実施しました(岐阜大学応用生物科学部連携講座)。

この講座のコンセプトは,アカデミーの教員や森林研究所の研究員の方を講師にお招きし,講師が普段扱っている科学的なトピックを,サイエンスカフェ形式で参加者に話してもらおうというものです。

サイエンスカフェ形式ということで,普段の講義や研究発表よりも,もう少し市民目線で丁寧に解説してもらいました。

午前の部では,まずは岐阜県森林研究所の大橋研究員を講師にお招きし,「ナラ枯れの被害の現状と防除」をテーマにお話してもらいました。ナラ枯れのメカニズムから,その原因となるカシノナガキクイムシの生態,ナラ枯れの防除に関して説明してもらいました。県内でもかなりの範囲で生じているナラ枯れについて,理解を深めることができたと思います。

午前中の2つ目には,岐阜県森林研究所の水谷研究員を講師にお招きし,「林内でキノコを栽培する」というお話を聞きました。キノコとカビの違いや生態といった基本的なところから,ハヤケシメジやムラサキシメジなどを林内で栽培するという応用的な話を聞きました。

いずれの話についても,講演後の質疑応答が盛り上がり,参加者の意識の高さが感じられました。

午後からは本学の小原先生に「住育から学ぶ木造建築の耐震」というテーマでお話を聞きました。住育とは,住生活や住環境に関する価値観や,それらをより豊かにしていくための教育です。住育の目的には「自分の暮らしをデザインできる人を育てる」や「知識を活用したり,自ら考える力をやしなう」というものがあり,今回のサイエンスカフェでは,特に耐震について学びました。

前半は,住育の基礎や様々な構造の種類やデータの見方について学びました。後半は,手を動かして建物の模型を製作し,建物に外から力が加わった時に,どう変形するのかについて体感的に学びました。参加者には,模型を用いることで理解が深まると好評でした。

生涯学習講座のサイエンスカフェは今回が初めてだったので,まだまだ改善すべきところもあるかと思いますが,来年度以降も様々なテーマで続けていきたいと思いますので,今後もよろしくお願いします。