2013年7月10日水曜日

樹木の水の使い方を知る

樹木生理学実習

3人一組で測定中!
夏本番になってきました。暑い夏は植物にとっても受難の季節です。日光はふんだんに注ぎますが、雨が何日も降らないと、植物によっては水不足に陥ることがあります。枯れないまでも、葉からの蒸散に根からの吸水が追いつかなければ、枯れてしまわないまでも、光合成に影響が出て成長が止まってしまうこともあり得ます。あまりよい例えではありませんが、人間が体を冷やせず熱中症にかかるようなものでしょうか。

樹木によって水の吸い上げ方は違っており、根から吸い上げた水をふんだんに使って光合成をする種があれば、水を節約して生育する種もあり、植物ごとに異なった水利用戦略があることが知られています。

樹木生理学実習では、アカデミー構内の樹木の蒸散を測定して、それぞれの樹種の水分生理特性を調べています。学生は一日を通じていくつかの樹種の蒸散の日変化を測定し、樹木ごとの特性を理解しました。現場に生育する樹木の立地や分布を考えるときの参考にしてもらいたいと思います。それにしても暑い実習でした。みなさんも熱中症には気をつけましょう!