2013年8月9日金曜日

「高く売ることよりも、いかに安く売らないかを考えよ」 第8回 施業プランナー育成研修

原木を高く売ることよりもいかに安く売らないかを考えよ!


 
 第8回施業プランナー育成研修、今回は恵那市にある岐阜県森林組合連合会東濃支所で、
岐阜県森連の三島喜八郎代表理事副会長兼専務、川邉武参与兼支所長、味藤文弘共販所長
を講師にお迎えして

 1.原木流通の現状と課題、  2.有利採材  について、講義と現地研修を実施しました。


 三島さんは、岐阜県森連が取り組んできた原木流通の実践事例を挙げながら、どのように考え
て行くべきか、考え方を示唆されました。

 岐阜県森連の共販部門は平成14年頃は年に二千万円~四千万円ほどの赤字であったそうで、
そのころでも黒字を出していた静岡県森連など他県では一人当たりの取扱量が5000m3ほどと、
大量に取り扱っていることに気がついた。・・・・そこから改革が始まった。

 原木は定価で取引できると良い。安く買い叩かれては意味がない。
        高く売ることばかり考えているが、むしろ安く売られないことを考えるべき。

 原木は移動させても、運搬費が嵩むのみで、付加価値はつかない。
                        ・・・・直送が有利!  ・・・・定価によるシステム販売。

 売れないような原木は生産しない。


 岐阜県森連では山土場で原木を仕分けして直送するための「森林評価測定士」を養成して
更なる木材流通の改革を推進している。

 西濃運輸との協力体制による「輸送業務支援システム」や東海業務ソフト株式会社との丸太画像
処理計測ソフト「速測デジ」の開発など、様々な取り組みもされています。



 共販所では川邉さんと味藤さんから、取り扱う原木について説明がありました。

 下の写真の原木は、伐採後2ヶ月ほど経過してから共販所に持ち込まれたため、幹表面に割れ
が発生し、これを製材しても角材表面に割れが出るため、伐採後早く共販所に持ち込まなければ
材価にはねかえって来ないとも言われました。




 さて、現場での実習です。
恵那市森林組合の藤田典久さんの現場、藤田さんは昨年の育成研修受講者です。
 この林分は約10ha、31人の個人所有と共有林で、胸高直径は18~24cmのヒノキ林を材積率
で40%程度間伐し、4m採材を基本に平均単価11,000円/m3、森林所有者への返金1,000円/
haを目指して作業しているそうです。



 この林分で、4つのグループ毎に立木を伐採し、それをどのように採材するべきかを検討です。
輪尺やスケール、計算機、立木幹材積表(ヒノキ東海地区版)、市況速報を手に、検討します。

 伐採された全木の胸高直径と全長(樹高)から立木幹材積表で材積を調べ、自分たちの採材で
得られる原木の歩留まりも計算します。

 元玉利用せず、根元曲がりを1m打ち出して、その上で3m材を3玉採るべきか。4mを2玉採るべき
なのか。原木の年齢、年輪構成、末口直径と幹材積から販売価格、そしてチェンソー手間を考慮し
て、2,750円の売り上げか。1,960円の売り上げかなど、検討が始まります。



 川邉さんからは採材の考え方について、木口面が真円に近いか、長径と短径に差がある楕円か
によって、立木買いした時点での材積計算との誤差発生についても、具体的な事例を挙げて示唆
されました。

 また、「直材」と「小曲」では直径によって価格の下落幅が異なり、直径20cmならば小曲は直材の
0.7掛け、直径16cmなら小曲は直材の0.6掛け、直径14cmならば小曲は直材の0.5掛けに値が下が
ると考えよとも言われました。



 他のグループでは胸高直径24cm、樹高21mと同じボリュームに感じてしまいそうな2本を対象に
歩留まりを比較したところ、片方は86%、もう一方は63%、両者の違いは完満か梢殺かによること
も判りました。


 今回は現地での伐採、採材までの実践的実習、現場で原木一本の価格を初めて真剣に考えた
研修者も多く、いかに木材が安いのか。いかに採材によって価格が変動するのか。など、実体験
できました。

 今回お世話になりました県森連の三島さん、川邉さん、味藤さん、恵那市森林組合の藤田さん
有り難う御座いました。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。




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