昨日報告した野生動物インタープリター養成コース(上級編)3日目のミニビジターセンターは、
日本エコツーリズムセンターとの連携で企画した
「けものフォーラム」という別イベントの一部としても開催していました。
野生動物と人の関係や、命のつながりなど、人と動物についての課題を行政やハンターをはじめとするごく一部の関係者だけで考えるのではなく、
子どもから大人まで広く様々な立場の人と一緒に考えていきたい!
そういう思いから狩猟サミットに無理を言ってお邪魔して開催したのでした。
会場は、狩猟サミットの主会場の目の前の広場。狩猟サミットに参加している
行政担当者やハンター、学生たちと、けものフォーラムのアトラクションに遊びに
来た親子が、自然に混ざり合うには格好の空間でした。
京都「田歌舎(http://www.cans.zaq.ne.jp/fuajs500/)」の藤原誉さんによるニワトリを通した「命をいただく」プログラムをはじめ、
クラフトをしながら獣害について考えるための「有害鳥獣として捕獲された鹿の革を使ったクラフト教室」
捨てられてしまっているもの同士を合わせて価値を見い出した「鹿革と間伐材で作った太鼓の演奏体験コーナー」
獣害問題や野生動物のことを知るための
「ミニビジターセンター」
そして…
ウンチをじっくり観察しながら野生動物の
暮らしを知るための
「野生動物のウンチストラップづくり」(実はナバ考案プログラムです)
などの様々なアトラクションに多くの人が集まり、混ざり合いました。
会場は、ねらいどおり子どもから大人まで様々な立場の人が集い、笑い、踊り、考える、素敵な空間となりました。
またそれぞれの体験コーナーでも、
単に体験をするだけでなく動物と人との関係についてお互いに一つの輪になって考えるよいきっかけになっていたようです。
野生動物は、古くから私たち日本人にとって、神であり、兄弟姉妹でもあり、そしてなくてはならない財産でもあります。
そうであるなら、これらの問題は、動物たちが多く暮らす山村地域の誰かに任せるのではなく、都市部の人間こそが気づき、みんなでしっかりと考えていきたいものですね。
その解決に向けて大切にしたいのは、
現在の課題の「対処」を主な目的とした野生動物管理という手法(医学で言うと西洋医学的な考え)と我々インタープリターが活躍を期待されるであろう「体質改善」を目的とした教育普及や日本古来の野生とのつきあい方の伝承(医学で言うと東洋医学的な考え)とがうまく調和しながら進んでこそ「日本型野生動物とのつきあい方」になるのではないかと感じています。
今後もこうした活動をいろいろな場所で展開していけたらと思います。
ご協力いただいた皆さん、そして遊びに来てくれた皆さん
そしてほとんど寝ずに準備を手伝ってくれたアカデミーの学生さん、
ありがとうございました。
自然体験活動指導者・インタープリター養成コース
なんちゃってせんせい
萩原ナバ裕作