揖斐川町春日の貝原棚田に行ってきました。
5月8日,
山村づくり講座の「地域生活実習」で、貝原棚田におじゃましました。
山村づくり講座に在籍しながら、今まで棚田を見たことなかった私は、ただ景色を眺めていました…。景色、きれいですよ。お話のメモ取るのを忘れるくらい、素敵でした。
今回の実習では、棚田耕作のお手伝いをやります。最初に、畔塗りの説明を受けました。棚田の中で実演指導している方が、貝原棚田保存会の新川会長。手前の帽子を被ったメガネのお兄さんがアカデミー9期OBの森さんです。
新川会長の畔塗り。見ている時は、簡単かもって思ったけど、そうでもなかった。土に水分が多すぎると、盛れないんです。
素人ながらに頑張ってます。随分と大目に見てもらった気がする…。
終わり良ければ全て良し!形を何とか整えます。
続いて、マルチを貼っていきます。マルチは、棚田の水漏れを防ぐ効果があります。そのため、谷側のみに貼ります。モグラが田んぼに穴をあけても、マルチがあると多少もつそうです。波板を貼っている所もありました。しかし、腰が痛い…。
別の棚田で、代掻きも経験させて頂きました。代掻きをすると、土が柔らかくなって歩き心地が変わります。作業したなあって実感が湧きます。あと2、3回代掻きをかける必要があるそうですが…。田植えまでの下ごしらえは大変です。
お弁当を食べた後で、新川会長からお話を頂きました。(高校卒業後、春日地域を出て、様々な社会経験をされた後、現在は庭師のお仕事をしながら保存会の活動をされている方です。)棚田は全体で168枚程ありますが過疎化と高齢化により耕作田が減少し、数年前には30枚程となりました。その後(地元NPOや第3セクター企業が)再耕を図った結果、現在では約半数の棚田で耕作が行われています。
棚田の全景を見に高台に上がりました。
圧巻の情景です。田植え前の田んぼは、水が入っていて独特の雰囲気がありますね。周りが山なので、本当に緑を多く感じます。この時期、写真を撮りに遠方から訪ねて来る方もいるようです。
棚田の真ん中に大きな杉の木が見えます。通称「おさんのうさん」。樹齢700年だとか。
最後に、森さんからお話がありました。棚田を盛り上げるために、オーナー制度や賛助会員など、様々な仕掛けに取り組んでおられます。大変そうですが、やりがいに満ちた笑顔をされていました。
森さんのご友人で、貝原棚田の生態調査を行う千々岩さんからもお話を頂けました。貝原棚田は、外来種が比較的少なく在来種が多く、昔ながらの環境で貴重なようです。山間の棚田という、外来種から切り離された環境に関心を持っておられました。棚田に関わってみたいという気持ちで、趣味で調査をしているとか…。すごいですね!