クリエーター科の林業再生講座と山村づくり講座の合同科目『森林調査法』の1回目(2日間)がありました。
初回のテーマは「人工林の調査」。演習林のスギ人工林を調査しました。
始めに、森林調査の目的、調査の方法、調査器具の使い方などを2時間ほど講義。その後、演習林に移動して調査を開始。全部で12人が受講しているので、3人ずつの4班に分かれて調査しました。
まずは、任意の形の調査枠をとり、その周囲測量。ポケットコンパスで測量のいろはを覚えながらの作業です。全員、初めてのコンパスです。三脚を上手に据えられなかったり、コンパスを逆から覗いて「的が見えない」と叫んだり(恥ずかしいけど書いちゃいました)...
胸高直径を測定し、どの木の樹高を測るかを決めて、樹高を測定し、1日目を終えました。
2日目は、調査結果のとりまとめです。エクセルで処理すれば簡単ですが、何をやっているかを確認しながら作業を進めるため、あえて紙の帳票と手計算で行います。
出てきた数字の意味するところを確認しながらの作業です。
幹材積とは何か、
材積表の使い方、
上層平均樹高を計算する意味、
それから読み取れる地位級とは、
ha当たりの数値を計算する意味、
収量比数の意味と読み取り方、
相対幹距比の考え方と計算方法、
どれをとっても初めてのことばかり。しかし、ただ言葉で聞くよりは現物を自分で測定した結果から見ていくので、きっと理解は進んでいるはずです(だと思いたい)。
ついでに、細り表を使ってバーチャルの採材をして、原木の材積を計算して、最近の市場価格から、測定した立木が原木でいくらになるのかを算出してみました。各自、その結果をどう思ったでしょうか。
この授業での人工林の調査はこれだけですが、実習を通じて人工林を見るべきポイントが少しはわかったでしょうか。
by 横井秀一