2014年7月4日金曜日

つな森サロンが講座運営に初挑戦!「クリの木で楽しく作っちゃおう!」


生涯学習の受講生20代〜60代の面々が集い、つながり、学び合い、そしてそれぞれの地域で伝え手となっていくことを目標につくられたサロン「つな森サロン」。結成から3年目の今年、メンバーが初めて企画・運営する生涯学習講座「ニマづくり」が先月開催されました。

きっかけは、ひとりのサロンメンバーの悩みから始まりました。
「ワケあって伐られてしまうクリの木をなんとかして生まれ変わらせたい」
それを聞いてサロンでみんなが話し合い開始。



自然の命と対話しながら暮らして来たアイヌの手彫りのお皿「ニマ」をヒントに、生きていた頃のクリの木に思いをはせながら、五感を使って木と対話しながらみんなで楽しくお皿をつくる講座をやってみてはどうか。そしてその講座を通して、作る楽しみを伝えるのと同時に、クリの木の命を沢山の作品に生き返らせてみてはどうか?


そんな企画が浮かんで以来、サロンメンバーは作戦会議を繰り返してきました。
直前の会議では、「本当に自分たちのような素人が指導できるのか」
「受講者に喜んでもらえるのか?」様々な不安がよぎりました。



それでも、互いが自分たちにできることを持ち寄り、
「教えるのではなく、楽しさを伝えること」
「我々だからこそできる講座にしよう」
「五感を通して生きている木を感じながら作れる講座にしよう」

そんな思いで一致団結して当日を迎えました。






















当日は定員を超える14名が参加。さらに見学者&キャンセル待ちまで(参加できなかった方ごめんなさい)。各自の自己紹介を終え、今回伐らざるをえなくなったクリの木のお話を紙芝居で聞いたあとは、いよいよ材料のクリの木とのご対面。さまざまな木工講座あれど、これほど荒削りの生々しい材料の木と出会うこともそう多くはないと思います。


しっとりと濡れた材料の木を手に、荒々しい樹皮を眺めたり、ニオイを嗅いだり。。。
そしてサロンメンバーのバディーからノミの使い方を習いながら、みなさん木のお皿をつくりはじめました。


後半は、使ったノミの研ぎ方講習も間にはさんだあと、3時のおやつに、サロンメンバー手作りのお菓子を自分たちでつくったお皿の上にのせて、ふりかえりのティータイムでしめくくり。

アンケートからも、参加者の皆さんにも満足していただけたようですし、生きている木のこと、つくる楽しみも充分に伝わったようでした。さらに近々フォローアップ講座(仕上げの講座)も実施するとのこと。そしてまた今回の講座から新たな講座の提案が生まれるなど、参加者とスタッフが一緒になって講座が動いていたのが印象的でした。



全体の指導のリーダーは、日々木工を楽しんでいるサロンメンバー、
材料のクリの木の一生を伝える紙芝居を描いたのは芸術家のお母さん、
その紙芝居をオープニングで読んだのは、元保育士さん、
材料のクリの木を伐って運んで加工したのは、森林ボランティア経験メンバー、研ぎの指導は、ものづくりOBと現役大工さん、お菓子を作ったのはサロンメンバー自慢の?美女軍団&子どもたち、しかもお菓子の材料の小麦も自分で育てたホンモノの手作りお菓子でした。


人が集い、互いの特技を合わせるだけで、本当に素敵な時間ができるんですね。
すべてがこれほどまで「手作り」で「愛情にあふれた」木工講座も他にはないでしょう。プロの指導者が実施する木工講座とは全く違う雰囲気の素敵な素敵な講座でした。
こんな講座もアリですね。何しろスタッフも参加者も皆イキイキしていました。

終了後の反省会でも様々な改善案を何時間も真剣に話し合ってました。
もうここまできたら後戻りできませんね。
つな森サロンのみなさん、あたらしい出発に万歳!

自然体験活動指導者
インタープリター養成コース
なんちゃって先生
萩原ナバ裕作