2年生のエンジニア科とクリエーター科を対象とした「森林公共政策」。今回は3回目です。
本日の内容は県庁林政部政策企画係の垂見光貴さんによる「岐阜県の森林・林業施策、森林
づくり基本条例」と、治山課森林管理係の兼定孝生さんによる「森林の開発と保安林行政」、
治山係の内木宏人さんによる「山地災害と治山事業」です。
最初に垂見さんからは、日本全体の経済成長率の変異、日本全体の人口動向、それに連動す
る岐阜県の動向から始まり、行政として何をなすべきかを解説されました。
国は昭和39年に林業基本法を制定してから50年経過、現在の岐阜県が「森林づくり基本計画」
の第2期計画の中で「生きた森林づくり」だけでなく、「恵みの森林づくり」にも力を注いでいる点。
「”清流の国ぎふ”森林づくり100年構想」や「第39回全国育樹祭」、「世界農業遺産」についても
行政として、どのように方針を立て、それを実施するかを解説されました。
二番手の兼定さんは、行政機関の許認可権限の解説から、保安林精度と林地開発許可制度
全般について紹介して下さいました。
岐阜県の保安林のメインである1~3号(水源のかん養、土砂の流出防備、土砂の崩壊の防備)
は河川が2県にまたいでおり、重要隆起であるため農林水産大臣によるものがほとんど。
三番手の内木さんは、治山事業について解説。
土石流や地滑り、崩壊、雪崩などの映像を見ながら、その驚異を解説し、それに対する治山事
業について説明されました。
平成11年には9月15日の大災害によって、300億円を突破する山地災害被害が発生した。
近年は治山GISによる崩壊予測解析、予防対策による被害の軽減にも力を注いでおられます。
また、5月から6月は地域住民の防災意識の高揚を目的に「山地災害防止キャンペーン」にも
取り組んでいるとのこと。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。