クリエーター科山村づくり講座の専門科目「地域生活実習」では、森林文化アカデミーのOBである藤井さんのご指導、ご協力をいただき、美濃市内のフィールドで、竹林整備と休耕田の復活作業を体験させていただきました。山村づくり講座2年と1年合同の授業で、総勢8名が参加しました。
藤井さんと原島先生の指導の元、竹林の間伐や、倒竹の片づけを行いました。
今回の作業は竹資源の活用というよりは、荒れた竹林の環境整備が主目的ということです。
山村づくり講座には、女性が2名いますが、男性顔負けの行動力で大活躍です。
ナタ、ノコの正しい使い方も習いました。
倒れた竹も、急斜面も何のその、自称平成生まれの「とうりょう」が、率先して山へ分け入っていきます。
地主さんから、休耕田とせざるを得なかった理由や、藤井さんから、田んぼ復活にかける思いなどをお伺いしました。
「100%雑草の根を取る。求めるのは、スピードではない、精度だ!」という厳しい指導を受けて、起こした土から根っこを取る斑と、地表の草を刈払う斑とに分かれて、作業を進めました。
狭い空間で、少人数で単純手作業を続けると、沈黙が耐えられないとかあるのでしょうか。地域の田を、共同手作業を進める場というのは、地域内の情報交換、まさに、井戸端会議の場であったというのが、実感できました。
最後に、今回起こした田に植える予定で生育途中の苗を見せてもらいました。
当初の予定ではもう少し早く育つはずでしたが、鳥に食われてしまい、再度育てているそうです。
今日の実習を終えて、藤井さんの活動をつうじて、移住した方と、地域の方々との関係が生まれてゆく様を垣間みることが出来ました。「地域での生活というのは、個人やお金で成り立つのではなく、個々の思いが重なり合うなかから、おのずと成り立ってゆくのだと思う」という、藤井さんの言葉をおぼろげながら理解することが出来ました。
また、竹林の整備で発生した竹材を、農作業や地域イベントなどで活用し、燃料で燃やし、灰を田畑の土壌改良に使えば、自然の恵みが地域内で循環していることをかかわった人は実感できると思いました。
田起こしの作業など、地域の共同作業というのは、田を起こすことだけが目的なのではなく、同じ時と場所で作業を共有することによって、連帯感や相互理解が深まり、家単位とは別に、個人単位で情報交換ができる貴重な場であったことを知りました。
次回の地域生活実習は、「代掻き」、「田植え」の実習の予定です。
腰に気をつけて、頑張ります。
以上、「くにさん」こと1年生の國枝でした。
投稿 原島