2015年5月15日金曜日

「着眼大局、着手小局」 学び始めにして林業の極意を聞く

今年の新設科目に、『森を知る』というのがあります。エンジニア科1年生とクリエーター科林業1年生の科目です。

この科目の趣旨は、これからの学びの中に登場する様々な森林の姿をイメージできるようになること、とくに森づくりの目標、いわゆる「目標林型」の意味を理解しその姿をイメージできるようになることを目指して、いくつかのタイプの森林を見学するというものです。


その1回目、山県市で専業林家を営んでいる中原さんの山林を訪ねて、山を見ながら話をうかがいました。本日のキーワードは、

  持続的な林業経営

  針葉樹一斉林施業

  長伐期施業

  目標林型

  施業体系

  法正林

です。林業を学び始めた学生にとって、どれも難しいと思います。

でも、あえて学び始めに「林業とはどういうものだ」ということを感じてほしいという願いを込めて、高いハードルに挑みました。

まず、午前中に、予習のための講義をしました。 各キーワードを解説しましたが、ほとんど理念とか哲学の話になってしまいました。

午後は、本番の見学。最初に見せていただいたのは、130年生のスギ林。見学者を案内するために、皆伐せずに林木を残しておいているという林です。ここで、ゴールを迎えたときの林のことをお話しいただきました。まずは、目標林型をしっかりイメージできるようにということです。



そこから、若い林へ若い林へと遡って、いくつもの林分を案内いただきます。この林齢のときはこの作業というお話しも、それによって次の段階にどんな林ができるのかを先に見ているので、始めて施業現場に触れる学生もよく理解できたのではないでしょうか。



遡って遡って、最後は幼齢林。100年余の時間をタイムスリップしたことになります。

その現場では、この春にエンジニア科卒業し中原さんにお世話になっている羽柴さんが解説してくださいました。ちょっと前に行った、雪起こしと獣害防止の薬塗りについて話してくれました。



最後に、素材生産の現場で集材と造材の作業を見せていただきました。こちらでは、もう1年前にエンジニア科を卒業した松井さんがグラップル操作の実演をしてくれました。

ここでうかがった、それまでの人工林を育てるということと、そこから木材を生産するということは、全く違う現場であるという話がとても印象的でした。


中原さんには、林業に臨む姿勢や、学ぶ姿勢など、多くのメッセージをいただきました。そこは、やはり理念とか哲学の世界でした。

林業の現場を見ながら、林業の哲学に触れる。 学び始めの学生にとって、素晴らしい経験になったのではないかと思います。

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