2015年5月20日水曜日

スマホとクラウド利用で森林バイオマス量を把握せよ!

森林バイオマス資源量把握のための森林GIS


 こんにちは、JIRIです。今日はエンジニア科2年生の林業コースの学生が学ぶ『林業IT』の
最終回。

 今回も岐阜県森林組合連合会顧問の中島義雄さんからスマホとクラウドを使った森林GISに
ついて指導を受けました。

 月曜日に引き続き、演習林の「二-8小班」を題材に、30%間伐で得られる森林バイオマス資源量
を推測します。

 スマホとクラウド通信して、コンピュータ上のデータとの互換性を確認します。

 コンピュータ上で標準地の面積(0.033ha)とか、標準地内の実測本数(13本)、平均胸高直径
(23.2cm)。 そして小班面積1.428haの推定本数は558本、推定材積24.4m3。


  GIS上でレーザー解析した画像データの高度分布を色づけし、等樹高線を記入したもの。
そして4つの標準地のデータを確認。


 自分が調査した標準地の胸高直径分布を確認するため属性テーブルの中身を見てみると、
下の写真のような樹高分布が見られました。


 パソコンでデータ入力すれば、同時にその内容がクラウドに保管され、スマホで確認できます。

各自が自分の標準地データの確認しながらパソコン操作を続けます。



 各4班のデータをもとに「品質別木材生産割合」を求めます。間伐率30%ととして、各木材を
A、B、C材、その他に分類します。これは「品質別木材生産割合の推計式」を利用し、各々が
求めていきます。


 今回の計算では、30%しか間伐しないため、
   A材は 2.9 m3 、B材は1.56 m3 、C材は 0.12 m3 、その他が 0.23 m3 となりました。

  木質バイオマス燃料に利用できる森林バイオマスを、C材とその他に頼るのは、相当量の
木材を伐採しないと生産できないことも理解できます。

 さて、今回は森林GISを利用しての森林バイオマス資源量把握でしたが、バイオマス燃料確保
の難しさも感じ取れました。
 
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。