2015年9月5日土曜日

アーボリスト(Arborist)への道 BAT-2 in森林文化アカデミー

Rigging入門のためのBasic Arborist Training 2 (BAT-2)


 みなさん、JIRIです。
今日は昨日までに引き続き、「ベーシックアーボリスト®トレーニング BAT-2」を開催しました。
 
 ATI(Arborist Training Institute アーボリスト®トレーニング研究所)のトレーナーである
宇治田直弘さんと、近藤紳二さんによる、樹上作業のためのBAT-2(Basic Arborist Training-2)
です。 ATIはJAAとともに、日本で唯一、世界組織であるISAに認められた団体です。

 今回は岐阜県、富山県、滋賀県、愛知県の森林組会や造園業の方で、BAT-1受講者を対象
として、リギング専用ロープによるライトリギング作業の基本(LIGHT PRUNING AND RIGGING)
を学びます。


 最初に、BAT-2で学ぶRigging(リギング)はどれほど、危険な仕事であるのかを映像で確認し、
これからこうした世界に立ち入ることを再確認しました。それと、だからこそ「安全に作業する」ため
に何を学ぶべきかを再確認。


 まずは、①想定通りの枝おろし Limb Removalとは?
      ②適確な受け口の向きとカッテイング手順について
      ③高度なハンドソーテクニックの必要性
      ④リギングRigging に関する「力学」の基本的理解を理解。


 続いて、自分たちでも
 ⑤リギングロープ各種 ロープ特性と役割の理解
 ⑥各種スリング類の特性の理解と選択
 ⑦各種コネクティング リンクス等の使い分け
 ⑧各種フリクション コントロール デバイスとブロック 特性の理解と選択
 ⑨リギング用ギア相互の相性の見極め

 RC2001を使ったリギングの基本操作も説明。 フローティングやボラードの特質など様々な
デバイスについて実習しました。


⑩ライトリギングの基本セッティング 実践訓練
⑪リギング作業に必要な各種ノットの実践訓練

 2グループに分かれて、各々が作成したシステムを評価してみる。

 宇治田さんと近藤さんから、アイスリング、アジャスタブル・ウーピースリング、ルーピースリング
の使い方と、ブロックやポータラップを固定する時につかう「カウヒッチ+ベターハーフ」を学びま
した。


 次に、枝下ろしの ⑫チップタイ(Tip Tying)とバットタイ(Butt Tying)について
   ストラップ利用やスパイダーレッグ利用、ツリーエンジェル利用について学びました。


 ⑬ライトリギングでの簡易リフトの手法について
      プーリー利用やフィドルブロック利用も学びました。

 ⑭グランドワーカーの役割と重要性の理解
      

⑮事前のグランドデザイン及びチーム連携とコールの重要性

⑯ライトリギング ロープリギング基本作業 実践訓練
2グループで各々バットタイとチップタイのための設定を実践。


 各グループとも宇治田さんと近藤さんのチェックを受けながら、設定の修正、グラウンドワーカー
としての動きについて、何度も何度も復習していきます。



⑰状況に応じた各種リギングシステムの紹介と解説

 実際に受講生が設定したリギングを、宇治田さんと近藤さんが修正しながら、状況に応じて
どのように配置するのか? 何に注意して配置するのかを樹上で説明していきます。

 障害物となる建物の屋根部分と、下ろすべき枝の位置関係、危険性をどのように考えるべきか
も含めて説明。

 また樹上作業する人の「安全確保」のために、どのようなポジショニングを考えるべきかを的確
に説明。



 さて、作業が終了したら、お世話になったコナラの根元のメンテナンス。 ここは通路となって
いた場所のためか、表層土壌が雨滴浸食を受け、表土流亡していたため、スギの葉や剪定枝葉
を敷き詰めて、保護活動も完了。


 最後に本日の受講者と講師で記念撮影。 かけ声は「Tree!」です。


 さて、明日は、bat-3 Aです。明日も楽しみ。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。 http://gifuforestac.blogspot.jp/2015/09/arboristbat-1in.html