2015年9月8日火曜日

もう雑木なんて言わないぞ!森の多様な木を学ぶ「生」の実習やりました!

林業や林産業を学ぶエンジニア科1年生。
夏休みまでに50種類以上の葉っぱから樹種を見分ける方法を学びました。
こんどは伐った木を割って、削って、匂いを嗅いで、
森の多様な木を五感で感じる授業です。
スギやヒノキなど一部の木以外は
まとめて「雑木」と言われることが多いのですが、
こんなに豊かな個性があることを知ってもらうのがねらいです。
4人の教員がリレーで教える豪華体制。
たくさんの写真でご覧ください!

4日間で15種類の木について学びました。
樹皮を見ながら解説するのは植物生態学が専門の柳澤先生。
この15種類、ぜ〜んぶ山で伐ってきたんです。
手鋸で伐採。倒れるぞ〜
今回伐ったのは、左から
ケヤキ、モミ、サワシバ、アワブキ、コハウチワカエデ、
オオモミジ、イヌブナ、ミズナラ、マルバアオダモ、アカメガシワ
それから
コジイ、コシアブラ、クスノキ、ウワミズザクラ、ソヨゴ
ここからはグリーンウッドワーク!ものづくりの教員・久津輪がバトンを受けました。
まずはノコギリで輪切りを作ります。

輪切りにしたらすぐに重さを計測。
これはまた後で使います。

次は割ります!

バカっと豪快に割れるのもあれば・・・

割れにくい木も。テコの原理で薄く割ります。

すがすがしく割れて記念撮影♪

割った後は削ります。

板になったぞ。

それをさらに小さくカード状に。小刀できれいに面取り。

1人1枚ずつ、オリジナルの樹種見本カードのできあがり。
いずれ材の特徴を五七五で詠んで樹種かるたに仕上げます。

木材の専門家、吉野先生登場。
先に切った輪切りを24時間オーブンでカラカラにしておきました。

ヒョエ〜 カラカラだよ〜

すぐに重さを計測!オォッ軽くなってるぞ!

サイズもずいぶん縮んだ!

そして計算。生木と全乾の重さを比較して、含水率や比重を求めるのです。

樹種見本カードと輪切りを伏せて、樹種当てクイズ!
15種のカードと輪切り、ぜんぶで30点を競います。

自分で削った木なのに分からないよ〜
22人中、20点を超えたのは1人だけでした。

締めは「森の案内人」こと川尻先生が、
それぞれの木が昔どんな用途に使われていたかを解説。昔の人の知恵に思いを馳せます。

乾くとどうなるかも木によってさまざまでした。
バカっと大きく割れたのはイヌブナ。

全体に小さい割れがたくさん入ったのはアワブキ。

コシアブラのように、全然割れない樹種もありました。

生木の含水率や収縮のしかた、割れ方など、貴重なデータも得られました。
グリーンウッドワークにも役立つので、いずれまとめて公開しようと思っています。
お楽しみに!