自力建設の現場から第五回目は大工合宿編その3です。
前回(合宿五日目)までに加工はおおむね終わったので、週末を挟んだ次の六日目からは格子を組んでいきます。
まずは、建物前面の大きなサイズの方の格子を組みます。この格子のサイズは約1.5m×3.6mで材のサイズは三寸(90mm)角です。
仮組して入りそうな雰囲気であれば、そのまま当て木をして玄翁でとにかく叩いて入れていきます。入らなさそうであればちょっと削ったり水をつけたりして入りやすくしてから入れます。
入りきったら、格子が交差する部分をビスで締めます。ビスの部分は上から埋め木しています。
仕上がりはこんな感じです。ところどころ接合部に隙間があるものの良い具合に仕上がったように思います。
こちらは大きい四寸(120mm)角の格子の仕上がりです。やはり三寸と比べるとごっつい感じがしますね。
格子が組みあがった後は、鉋の台の調整の仕方、刃の磨ぎ方について教わります。当然一日で何とかなるようなものではないので、どのようなところに気を配って調整していくのかを教えていただきました。
鉋は刃の仕上げはもちろん、刃の抑え、台の面や刃を収める部分、刃の出具合などそれぞれ調整を行い組み合わせて、さらに調整していくということになるため、非常に難しいものでした。自分の持って行った、替え刃式のすぐ切れると言われて打っている鉋でも台を調整していくと切れ味が変わっていきます。
初日に行ったノミ研ぎもそうですが、刃物をどのように仕上げていくかが、大工の技術の非常に重要な部分を占めているのだと感じます。
最後は、建物に置く用の椅子づくりです。
写真を撮り忘れたので、、組み立てから。
塗装を行って、完成。
最後は、搬出用に材料をまとめて大工合宿終了です。
始まってしまえばあっという間の七日間でした。実際に加工を行うことで、図面を書いているときに頭の中で浮かんでいたいくつかの疑問符が解決していいきました。非常に充実した七日間だったように思います。
材料の加工が終わったので、また現場に戻って基礎作りです。次回は基礎後半編です。
木造建築講座一年 瑞慶山