自力建設の現場から第四回目は大工合宿編その2です。
続いて大工合宿の話です、前回までに墨付けが完了しているのでこここから実際の加工に入っていきます。
朝礼から作業を始めていきます。
こちらは角のみ。ホゾ穴を開けるのに使っていきます。
こちらは卓上丸鋸。これは垂木の端部の加工しているところです。
このような電動工具も使っていきます。もちろんノミを使っての加工も行います。
今回の建物だと、ホゾ、ホゾ穴の加工よりも格子の合い欠き部分の加工量が多かったです。
辻先生もノミを手に指導してくださいます。DIYでご自宅の改修なども行われている先生はノミの扱いも慣れたものといった感じでした。
格子は組むときに入りやすくするために、受け部分をちょっと落としてやっています。ホゾなども同様な加工を行います。
図面だけ書いているとぴったり合うような気がしてきますが、実際のもの(木)をピタピタにあわせても入っていきません。実際に組むためにはこのような工夫が必要だということを学びます。
出来上がった格子達です。
格子に続いて多い加工が垂木が桁に乗る部分の垂木欠きです。
のこぎりで角度に合わせて切込みをいれて、それにそってノミで欠き取っていきます。
垂木欠きなのですが、何せ数があるので期間内に終わらせるために大工さんに治具を作っていただきました。治具を沿って丸のこで切れ込みを入れておいてノミで落として仕上げるやり方で大半の加工を行いました。
仕上がりはこんな具合です。
そして、この建物唯一(!)の継手である台持継ぎの加工です。
辻先生が見守る中、木造建築一年二名で加工していきます。
さて、うまいこと合うのでしょうか。
思いのほか(?)うまいこと合いました。一安心です。
三日間でおおむね加工は終わりました。
大工さん方の加工は早くて綺麗、見ていてほれぼれします。当然ながら我々は作業も遅くて、仕上がりも。。なのですが、手刻みを行う際にどういったことを気にするのか、気にすべきなのかを身をもって学ぶことができたと思います。
設計を行った身としては、通り芯(柱や壁の中心)の重要性がよくわかりました。墨付けを行う際に何を基準とするかというと芯なのです。この芯を基準にどれだけ戻るのか進むのか、これで決まります。この重要性を身を以て知れたのは非常に良い経験だと感じました。
続いては、大工合宿編の最後、格子組みと椅子の作成です。
木造建築講座一年 瑞慶山
【2015自力建設の過去の記事は以下より】
自力建設の現場から③~大工合宿その1
自力建設の現場から「号外」~上棟式
自力建設の現場から 第二回目「製材」
自力建設の現場から 第一回目「掘り方(基礎工事)」
第十五期 自力建設の地鎮祭を行いました。
自力建設プレゼン 2015