2015年10月15日木曜日

岐阜県の森林GISと治山GISを学ぶ

デジタル化したデータをどう活用するか

 クリエーター科林業再生講座1年生が学ぶ「森林情報」、今日はその第二回目、午前中はJIRIの
指導で、デジタルコンパスによる測量の実習。

 午後からは岐阜県庁森林GISルームに入って、森林GISと治山GISについて学びました。

 学校校舎周囲測量は、レーザーを用いたデジタルコンパス、方位角も斜距離、水平距離、高低角
なども簡単に表示されますが、鉄金属や磁力に敏感に反応するため、携帯電話などは所持せず
測量開始。
 

 校舎周辺を測量して得たデータをもとに、情報処理室で分析、図化しました。

 大野さんの測量結果は誤差1/212でしたが、他の人の誤差は・・・・う~ん、という結果。

 とにかく、デジタルで測量したものと、GPSデータやその土地の情報を組み合わせてGISデータ
として利用できればよい。

 
 午後からは県庁のGISルームでの講義。 最初に林政部治山課の内木課長補佐さんから、治山
についての説明を受ける。
 
 森林文化アカデミーでは治山や砂防に関する講義が不十分なため、少し詳しく説明を受ける。
岐阜県内には46000ヶ所の治山施設がある。 治山施設の一つは治山堰堤、そうした施設の
位置や形、大きさなどをGISとして管理する。
 

 岐阜県では平成16年から治山GISを導入しており、そのシステムには6つの機能がある。

 ①山地災害危険地区危険度判定機能、②計画策定支援機能、③他システム連係機能、
 ④山地災害情報収集報告機能、⑤治山台帳登録機能、⑥情報管理機能


 次に治山課の馬淵さんが、もしも治山施設を設置せずに、大雨が降ったときにはどれほどの
集水面積で、かつどれほどの土砂流出の可能性があるのか予測し、それに対してどのように
治山施設を設計すべきかを説明して下さいました。


 続いて、林政課の大洞さんが、森林GISについて、ご説明して下さいました。

 大洞さんのお仕事は、私たちがよく目にする、耳にする森林簿データをGIS管理すること。
岐阜県に於ける森林計画の概要、森林GISの外洋、データ編集、データの活用について演習
しながら説明して下さいました。


 岐阜県の森林GISは現在第3期の森林GIS運用となっており、森林地域の修正や所有界の
修正、法規制区域などの登録・修正、路網の登録・修正、林況の修正、リモートセンシング技術
の活用がなされている。


森林GISデータの活用は、①施策での活用(県の森林・林業施策の基礎資料として)
②現場での活用(現場で必要となる各種の基礎資料として)
③各種業務における活用(森林施業計画・経営計画、造林補助金、林道)


 昔は図面と航空写真でしたが、今は地図と画像が一体化したものを提供できる。

 これをどのように使いこなして、森林所有者のため、県民のために反映させるか。

  さて、学生にとっては行政のGIS利用について、ほんの一端を見ただけですが、膨大なデーを
一括管理することの難しさや重要性を知る結果となったのです。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。