クリエーター科林業再生講座1年生が学ぶ「森林情報」の第三回目、本日は岐阜県森林
研究所の古川部長に御世話になって、研究所が研究しつつある森林GISについて、お話を
伺いました。
地図における位置情報は何か? GISを考える前に、従来のアナログな手法について
考えました。紙の地図でも、XYZの三次元情報(緯度・経度・高さ)がある。
地図をデジタル化して、パソコンに入れたら、どう使えるのか?
瞬時に範囲指定や、その訂正ができる。 繰り返しのシミュレーションができる。
岐阜県の美濃市は第7系(137°10′0″、36°0′0″)
道路から300m以内のバイオマス量を表示させ、最も近い土場にどれくらいの木材が
集まってくるのかをシミュレーションしたこともある。
しかし、ヒノキの樹冠や照葉樹の樹冠はレーザーが地表面まで届かない事例もあり、
若齢級の高密度林では測定しやすい。
航空機レーザー計測して、資源情報図として林相図、樹冠高分布図(DSM)、蓄積
分布図を、
そして地形情報図として微地形図、傾斜区分図、地形指数図として利用する。地表面の情報(DTM)の利用が要です。
樹冠高分布図と林相図から蓄積を求める。1m2を4点レーザーを岐阜県全域を航空
レーザーして解析すると5~10億円の経費が必要となる。
いる。
林相図と現地との適合度80%、蓄積解析地のデータは現地調査に近似する。
従来の森林簿や紙地図の情報の時と、森林GISを導入した時を比較すると、資源配置や
作業道計画が的確にできる。
オルソフォト、紙地図、微地形(
傾斜が30度を超えたら作業路などを作設しない方が良い。
そのための目安もすぐに判別できる。
さて、室内を終えて、野外でGPSデータの操作。
山の中では、①衛星の配置(PDOPが小さい方が良い)と、②マルチパス(斜面や岩の乱反射)が
問題となる。
GPSは事前に、開空度のある場所でしっかり時間を掛けて起動させておく。
林道のどのポイントでGPSデータが異常をきたすかを確認する。
アメリカや日本の衛星以外に、ロシアの軍用GLONASSをキャッチできる機種では、異常が
出にくい。
なるほどと思えるGIS利用を学ぶ一日でしたが、来週は演習林を舞台に、自分たちで
地理情報づくりを実施します。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。