みなさん、JIRIです。
ロッテンブルク単科大学のマティアスさんは、今日は県産材流通課の中通さんと一緒に、
ヤマガタヤ産業産の無垢板ショールーム、升(ます)で有名な大垣の大橋量器、そしてケヤキ銘木
日本一の岐阜銘木協同組合を訪問しました。
最初に県庁の県産材流通課で、岐阜県産材の動きについてお話しを伺いました。
続いては、
岐阜市西河渡にあるヤマガタヤ産業株式会社の無垢ギャラリー「Sakura」で鷲見亜希子
さんと方山正人さんから説明を受けながら、無垢材のテーブル利用についてお話しを伺いました。
板は単なる無垢だけでなく、藍染めされた木材やピアノ塗装、グラデーション塗装したもの
など、結構珍しい板材がザクザクありました。
ドイツではこのようなテーブル使用は少ないので、JAPANスタイルとして輸出できるのでは
と語っていました。
ヤマガタヤさんではカッティングボードなども陳列されてあり、もとレストランのコックであった
マティアスさんは興味津々。
次は大垣の「ますや」、有限会社大橋量器を訪問。
ここでは営業チーフ、清水和紀子さんから説明を受けました。
お店にはいると「ヒノキの香り」でいっぱい。 マティアスさんは間伐材や無垢材の端材を利用
した日本の升に相当な関心をもった様子。
升といっても大きさ、形、その可能性は様々。
社長さんと社員さん達が、その数々の利用方法に対し多様な提案をされ私たちの想像を越える
利用方法を教えて頂きました。
升を記念に発注する人も多く、特に正月前はお正月用と節分用の升の注文が多いとのこと。
升には数が少なければレーザーで、数が多ければ焼き印でマークをつける。
升は計量器でしたが、加湿器や花瓶も提案されていました。
ニューヨークのポール・スミスに認められた「カラーマス」、これも日本では認められなかったのに、
ポール・スミスで販売されることがニュースになると、日本でも注文が殺到したそうです。
こうした物でも購入されて、「木の良さ」を実感する人が一人でも多くなれば幸いです。
工場内部で升がどのように部材造り、組み立てがなされるのかを見学。
工場内部もヒノキの香りでいっぱい。 升の側面を形取る板の切れ込みの精度の良さに
ビックリ。
ここでは女性2人が、4枚の板をくみ上げて升の側面を完成させていました。
奥の女性も、右端の女性も、大橋量器のオリジナルポロシャツとTシャツを着用され、なかなか
格好良く感じました。 しかし升を組み上げるスピード、正確さは流石でした。
本日、三ヶ所目は岐阜市茶屋新田にある「岐阜銘木協同組合」で11日から開催される
全国銘木連合会主催の第59回全銘展の出展品を見学。
ここは日本一のケヤキ市場、しかし内部にはケヤキだけでなく、巨大なブラックウォルナット
も陳列されていました。
マティアスさんは膨大な量のケヤキ材に加えて、木材の杢(もく)の変化にも興味深げ、
ヨーロッパでも杢はそれなりに評価されていますが、日本のテーブルのような利用はされない
ため、不思議に感じている様子でした。
最後に、日本の宝の一つ「屋久杉」、数百万円のテーブル材が並ぶ中、脚部分用の屋久杉
に魅力を感じたようです。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。