2015年12月28日月曜日

山の神に一年の感謝を伝え、木を植える

糯米で『神饌』をつくり、感謝を伝える学生たち


 みなさま、本日は岐阜県立森林文化アカデミーの仕事納め。

 今年一年、演習林を利用してきた林業再生講座の2年生4人と演習林を課題研究の舞台とした
エンジニア科学生1人が、一年の感謝を込めて『山の神』に神饌をお供えし、新しい苗木を植栽
しました。

 今回は特別に糯米(もちごめ)の玄米を購入し、それで餅搗きをして「鏡餅」をつくり
ました。


 一般的には精米した白い糯米を搗きますが、今回は特別に玄米状態の糯米であるため、なか
なか餅になりません。

 今回は竪杵と横杵の両方で、糯米を搗き潰して、なんとか餅状態に仕上げました。
その餅で「鏡餅」をつくり、それを「神饌」としました。

  神饌(しんせん)は日本の神社や神棚でお供えするお供物です。


 2飾りの鏡餅と御神酒を持参して、演習林の山の神にお供えしました。

 鏡餅(かがみもち)は、神仏に供えるお餅の正月飾り(床飾り)です。

   しかし、みなさんは、この円い餅がなぜ「鏡餅」と呼ばれるのか知っていますか?

  鏡餅は昔の鏡(神事に用いられる丸い青銅製の銅鏡)の形に似ているためで、これは
三種の神器の一つ、八咫鏡を形取ったものとも言われています。


 そして、JIRIが「大祓え」と「山の神」の祝詞を読み上げました。


 学生を代表して、黒木さんが「真榊(御玉串)」を奉納し、二礼二拝一礼して、山の神に一年の
感謝を伝えたのです。


 さて、次なるは、演習林への植樹です。

 この苗木は、今年の夏に勉強のため訪問させて頂いた速水林業さんで、代表の速水亨さんの
ご厚意で頂いたスギとヒノキの苗です。林業的に育種基本区など様々な品種の移動などの問題
がありますが、この苗木は試験用の記念植樹としました。


 各自が自分の名を付けた苗木を、将来見学に来ても分かるよう丁寧に植え、大きくなることを
願ったのです。


 最後の苗木は特別に3人で、今年の皆伐地の端に、丁寧に植えました。

 一年の締めくくりが、山の神への感謝と、循環可能な林業のための植栽となったのです。


 今年一年、このブログをご覧下さいましたみなさま、森林文化アカデミーの教職員一同、そして
学生一同、心より感謝致しますとともに、来年もみなさまにとりましても、私たちにとりましても、
より一層飛躍の年となりますことを願います。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。