エンジニア科1年生「木造建築概論」実習
リサイクル材で造る木工小屋
2013年から毎年エンジニア科1年生が少しづつ作っている木工小屋作りが3日から始まりました。
木造建築は
l どういった特徴を持ち、
l どういった材料の組み合わせで出来ているか、そして
l どうメンテされるべきか
を実体験する、「木造建築概論」の実習です。
この実習で使う材料は、新しい材料とリサイクル材を組み合わせていますので、1つ1つの作業に入る前の入念な計画、ディスカッション、そして失敗をグループで繰り返します。
特に、リサイクル材は2種類あり、木造新築物件から出た端材、余り材と推定180年前後の小屋に使われていた材料です。同じリサイクル材でも年代がかなり異なり、これらの活用には、知恵が必要になります。
又、この小屋は、木育プログラムを実践する小屋となります。主に子供達が木と触れ合う空間デザインも同時に考えなければなりません。
2013年は、主に基礎と土台の設置に、躯体。
2014年は、土壁と湿式の屋根と庭設計。
さて、今年の1年生は4つのグループに分かれ、細かい部分の作成に参加します。
先ずは、全員で集合写真
作業開始。
打ち合わせから入る班と作業へ突入組に分かれます。
グループ1:大工班
今回の仕事は、窓設置のための窓枠と板間作りです。
先ずは、窓が入る壁のチェック。
窓も何種類かあり、どれに選ぶかの検討です。
そして、枠材の種類とサイズの確認。
グループ2:土壁班
今回の仕事は、腰壁とそのための竹小舞作りです。
これに活用される竹と土は、170年以上も前に建てられた小屋のものです。
先ずは、170年以上も前に使われた土を復活させます。
竹も入念にチェックです。
大工班が選んだ窓のメンテに入ります。
そして第一段階、1:10塗りまで完成。
グループ4:土間班
土間班は、土で普通見かけるタイプの土間ではなく、少し瓦でデザインをする方向で、話し合いがまとまりました。
これに活用される瓦は、170年以上も前に建てられた
小屋のものです。
乾式が主流の現代の瓦とは異なり、湿式用の瓦で
焼かれた時の火力のムラも見うけられ、非常にユニークです。
そこを、学生さんたちは見せる趣向です。
今年の作業の中で、一番想像がしにくく、
施工方法の検討など一番難しい工事となりそうなのが
この土間班みたいですね。
どうやってデザインしながら平らな土間を作るのか!?
知恵を絞っています。
今回は4つのグループで役割が割り振られ、各グループ作業を始めました。が、1時間もしないうちに、他のグループと話し合わないと作業が進まないことに気がつき始めました。
川上から川下へつながる流れとその糊代を、建築の作業を通しても体験する時間になるといいですね。
作業は続きます。