2012年11月5日月曜日

「森林経営計画実習」3・4日目

 クリエーター科林業再生講座2年生の「森林経営計画実習」の3日目です。
 
 まずは、2日目を終えての宿題(森林作業道の線形の再検討)を披露し合い、ああだこうだの議論です。その結果を持って、演習林に向かいます。

 この日は、菊地先生・杉本先生と横井が担当しました。









 既存の歩道を拡幅して利用できないか、検討しているところです。レベルで勾配を調べたり、幅員の拡張が可能かどうかを検討します。

 この場所は、勾配が急なのと、岩と谷に挟まれて、トラックが走れる道にまで拡幅するのは難しそうです。








  斜面をトラバースする歩道が崖錐を通っていました。現状でも、山側から小さな崩落が起きています。ここを拡幅すると、かなりのリスクが伴います。

 今日も、図面で見るのと現地を見るのとのギャップに悩みます。








 道は重要ですが、そればかりを検討しているわけにはいきません。午後からは、林分状況を把握するための調査も行いました。

 経営計画を立てるには、林分の蓄積や樹高などの基本的データに加え、混み合い度など間伐の緊急性を知る必要があります。






 樹高の測定は、確からしい蓄積を求めるためにも、林分の地位を把握するためにも、重要です。測高器の進化により、樹高の測定はかつてよりだいぶ楽に&正確に行えるようになりました。

 とはいえ、その測定にはやはり時間がかかります。限られた時間の中で、いかに短時間で必要とするデータをとるのか、そんなことも考えなくてはなりません。





 学生たちも、だいぶ要領をつかんだようです。4日目は、教員がつかずに学生たちだけで演習林に入りました。自分たちで、どこをどのように調査するのかの段取りをつけ、実際にやってみるというのも重要な課題です。雨が降りそうだということで、優先順位をつけて見て回るようにしたようです。幸い、学生たちの熱意に雨も待ってくれたようで、夕方まで演習林で作業ができました。

 この後は、必要な調査を行いながら、いよいよ計画立案の作業にも入っていく予定です。

  by 横井秀一