皆川芳嗣 農林水産事務次官による「これからの林業と担い手への期待」の講演
および 事務次官と学生との交流
昨年に引き続き、京都府立林業大学校の呼びかけで、皆川芳嗣 農林水産事務次官の講演
及び 各学校の紹介、事務次官と学生との交流が開催されましたので、わが森林文化アカデミー
からも、エンジニア科とクリエーター科の雄志が学校のPRを含めて遠征に行ってきました。
各学校発表は(1)長野県林業大学校、(2)岐阜県立森林文化アカデミー、(3)京都府立林業
大学校の順で、アカデミーからはクリエーター科林業再生講座の中嶋さんが学校PRを実施。
写真の映像は山村づくりり講座の「禊ぎ」の説明です。
さて、皆川芳嗣 農林水産事務次官の講演は「これからの林業と担い手への期待」です。
皆川さんは京都府立林業大学校の鞄を愛用していることお話しされながら、「林業」という
すばらしいい分野を目指す若者たちに明るいエールを送られました。
人工林を中心にどんどん木材の蓄積が増える現状、山に戻るお金の減少、国産材利用の意義、
持続可能な森林経営の確立に向けて、様々な視点で解説されました。
国産材利用の意義は(1)山に資源が増えている (2)国産材は省エネ素材 (3)地球温暖化
防止に貢献 (4)豊かな雇用を創出 (5)自然災害防止に貢献 (6)再生可能なエネルギー
であると解説されました。
伐採した後は、どう更新するかが課題である。とも言われました。
最近の林業従事者は高齢化率が低下、つまり若齢化。就労人数も微増、しかも女性の参加が
見られることもふれられました。
木材の新たな利用としてのCLT(クロス・ラミネイテッド・ティンバー)を活用したビル建設、東日本
大震災で残った大断面集成材の強さ、木造仮設住宅建設の意義、木質バイオマス利用や薪スト
ーブの利用など、様々な分野をわかりやすく解説され、これを担う若者たちへの期待を表明され
ました。
講演の後は、学生さん達との意見交換、質問タイム。
一番バッターは、森林文化アカデミーの中嶋さん、「民間人フォレスターの可能性について」、
次いで、京都府立林業大学校や京都大学の学生からの質問にも、皆川さんは優しく答えてくれ
ました。
学生が「皆川さんが見学されて、学生にも参考となる価値があるところはどこか?」の問に、
皆川さんは「岐阜県中津川市の森の合板工場」と回答され、山側で加工する内陸型合板工場の
意義を説明されました。
加えて、エンジニア科の水島くんが、森の合板工場を見学した感想を述べました。
さてさて、今日は皆さんご苦労様でした。
皆川事務次官は、7月17日に岐阜県美濃市にも来られます。午前中は森林文化アカデミーの
学生と、午後からは美濃市の文化会館で基調講演や涌井史郎学長とのパネルディスカッションを
されます。皆さんご期待下さい。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。