2014年7月1日火曜日

ものづくりと仕組みづくりゼミ: 大阪でひろがるものづくり空間①

今年のものづくり講座では、これまでの授業を改編しできた授業が二つあります。一つは「ものづくりと暮らしづくりゼミ(通称:暮らしゼミ)」、もう一つは「ものづくりと仕組みづくりゼミ(通称:仕組みゼミ)」です。

その第1回の仕組みゼミを大阪にて行いました。

今回のテーマは「広がるものづくり機会と空間」。

最近、昨今のDIYブームもあり、あちこちでものづくりスペースが増えています。鉋や鑿をつかった古典的な木工を教える教室もあれば、ハイテク機器を使って最先端のものづくりに取り組める工房、気軽にさまざまなものづくりが体験できるショップなど、その形態は様々です。

一つ確実に言えることは、ものづくりができる機会や場所が増えていることによって、多くの人が自分で作りたいという願望を満たすことができる世の中になってきているということです。

 これから木工を含め、ものづくりをしていく者として、このような流れとどう付き合っていくのか、これからのお客さんは何を求めていくのか、これまでのものづくりの在り方でいいのか、そこを考えるきっかけとして今回の仕組みづくりゼミを企画しました。

見学先は2個所。
アルブル木工教室とDIY FACTORY OSAKAです。



今回は、アルブル木工教室について。

アルブル木工教室は、私の知る木工教室の中では、運営、コンセプト、森林・木材に対する考え方が一番しっかりしているところだと思います。社長さんや現場の方とは数年前から交流がありますが、いろんなことに精力的で非常に勉強になります。

今回は、木材という材料がこれまでどのように入手されてきたか、そして今それがどう変わっているのか、そして今後どうなるのか、というお話をアルブル木工教室の立地を踏まえながらお話をお伺いしました。


アルブル木工教室はもともと海外から丸太を輸入し、それを製材して販売するという材木商の会社です。そのため、建物は海沿いにあり丸太を浮かばせておく木場もありました。それが、次第に丸太の輸入ではなく、製材された板材の輸入に変わります。製材などはコストが安い国で加工されるようになり、輸入されるときは運搬効率のよい板材にされています。そのためかつての木場はこの1年で埋め立てられ倉庫と化し、バンバン稼働していた製材機械はすでになく建物は同じく倉庫として利用されるようになってます。上の写真のフェンスの向こう側は1年前までは海であり、それがたった1年で埋め立てられ、すでに倉庫として稼働しているという、とてつもないスピードで変化したということです。埋め立ての様子については、アルブル木工教室のブログに紹介されています。

そして、今は、さらに木材そのものが手に入りにくいというお話をされました。それは自然環境保護などの理由で伐採制限がどんどんかかっているからだそうです。そのため、アルブル木工教室では、国内産の材料を定期的に入手できるように 新しい仕組みを構築しているとのこと。もちろん、岐阜と大阪では状況が違いますが、大きな流れとして、このお話は非常に参考になりました。


その後、実際の木工教室を見ながら、教室の運営方法などを詳しく教えていただきました。「工房」ではなく「教室」を運営するということは、つくるプロではなく教えるプロということをはっきり自覚しなければいけなく、作れるから教えられるという単純な発想で木工教室を始める人が多いが、すぐ失敗するそうです。また、採算性も非常にシビアで、教室という「サービス業」をいかに成り立たせるかを考えていくと、何をサービスとして提供するのか、どうやって提供するのかが見えてきます。アルブル木工教室の具体的な運営の仕方は非常に勉強になりました。


お世話になった現場スタッフの下村さんは、木だいすき!なお方。話し出すと止まらない、木に対する情熱があふれ出てきます。そんな下村さんのエネルギッシュなお話は学生にもいい刺激になったのではないかと思います。


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