自力建設の現場から第三回目は大工合宿編その一です。
実際の現場は棟上げまで終わっていますが、そこに至るまでを引き続き書いてきたいと思います。今回は大工合宿編です。
今となって思い返してみると、この時期が一番しんどい時期だったような気がします。土工事、材の準備、材料の運搬、道具の準備、そして一番肝心な接合部の詳細設計、とまあこれらのことを並行して行っていました。当然ながらどれもやったことないことばかりなのでとにかく追われていたような気がします。
さて、本題です。
大工合宿ですが、参加者は木造建築講座一年二名、エンジニア科二年の林産業コースの三名の計五名を基本として、日替わり(?)で先輩や他の講座の学生が手伝いに来てくれました。材木の墨付けから刻み加工を大工さんから教わりながらやっていきます。例年の流れで大工合宿と呼んでいますが、今年は参加人数が少なく、日帰り可能な場所であったため、通い合宿です。
刻みの指導をしていただいたのは白川町の東濃ひのき製品流通協同組合様です。
【一日目:8/3】
まずは建物の説明を行いました。早速大工さんからは、ここはどうなってる?これで大丈夫か?といった突っ込みを受け、棟梁はたじたじでした。
実際に刻みに入る前にまずは道具の手入れです。ノミは学校のものなのですが、日頃使っているものではないので研ぐ必要があります。午前中はひたすら研いでいました。道具の手入れの重要さ、正解は使う人によって異なる(人によって使いかた、使いよさが異なる)といったことを大工さんから学びました。
午後に入って、墨付けに入ります。墨付けとは材料に加工する場所を記していく作業です。墨というぐらいなので、墨をつかって墨壺と墨さしという道具を使ってやります。
習った後は皆で、実際にやってみます。
この墨付けの精度は直接建物の精度にかかわってきます。たとえ1,2mmのズレでも積み重なれば、1cmなんてこともありうるわけなのでなかなかに神経を使う作業です。
【二日目:8/4】
引き続き墨付けを行っていきます。
大工さんからの質問を受ける棟梁はだいぶ渋い顔をしていますが、大丈夫なんでしょうか。。
話はまとまったようで、作業は進んでいきます。
積み付けが終わった材です。
二日目で墨付け完了です。
続いては実際の刻みに入っていきますが、それはまた次回に。
木造建築講座一年 瑞慶山