2015年5月27日水曜日

「憧れる仕事へ!」~ものづくりへ向かう若者の姿に日本の光を感じた・その2~

TSUGI  acoa   ろくろ舎 で学生も教員もお腹いっぱいでしたが・・・

初日の最後の視察先は、ヤマト工芸。案内して頂いたのは永富三基さん。
とても広い工場でしたが、テンポの良い案内に引き込まれながらアッという間の見学時間でした。
工場も広いが、従業員が50人(内正社員が30人)と多い。20代~70代までの幅広い世代の雇用を生んでいるところに共感しました。




ヤマト工芸主力商品は、ゴミ箱、ティッシュボックス、時計。一言で言うと「カワイイ」商品。

日本語の「カワイイ」は重要な価値観の1つでありますが、
50人の従業員を抱える会社が、ユーザーオリエンテッドを大切にした結果なのだと理解しました。





カワイイ理由が、このコーナーの技にもありました。
もともと越前漆器の箱物木地製作をしてきた技術を今の時代に人気の雑貨に活かしているのです。


 
そして、この数字を抜くことが出来る人(職人)を活かす。
箱を持って熱心に説明をしているのが永富さんです。
 
 
 
永富さんには、ヤマト工芸の強みをわかり易く案内して頂けました。
自分が出来ることと社会の求めるもの。時代は移ろうもの。
しかし、先ずは「自分の強み」を客観視できることが、持続可能な仕事につながることを感じました。

永富さんはもとTSUGIの代表であったそうです。そして今もメンバーとして活動をしているそうです。
永富さんは、朝は少し早く出勤し、(任意ではありますが)社長とともに掃除をし8時の始業時間を迎えるそうです。次代を担う若者の新たな働き方にも理解を示す社長に会ってみたいと思いました。




2日目は、越前市役所産業振興部姉崎課長から市の推し進める「越前市工芸の里構想」について伺った後、越前指物協同組合理事長上坂哲夫さんのところへ案内して頂きました。

上坂さんは、越前箪笥を伝統的工芸品指定へと尽力された方です。
これが、制作途中の越前箪笥と上坂さん。現在70代で現役。お弟子さんが1人。




 越前箪笥の特徴は飾り金具がつくこと。しかも猪目(いのめ)が斜めについていることだそうです。
猪目(いのめ)は、古墳時代からつながる日本のもっとも古い文様の1つです。
 
 
拡大するとこんな感じです。猪目(ハートの形)が45°の角度に左右対称に2つみえます。



この伝統を引き継ぐために、なんとこの飾り金具を自作されるそうです。木工の職人が、金工にも取り組んでいるのです。

2階で漆の塗り作業をしていた修行中の長尾 創さん。
もとは地球惑星科学を専攻していたそうです。
それが伝統工芸の世界に!
 
「すべての行程を自身の手でできるようになりたい。」と修行に励んでいます。
なぜ越前箪笥に拘るのか?との質問に長尾さんはこう答えました。
 

「長く続いているモノは良いものだと思う」

 
何が売れるかは社会状況に応じて変化して行くのが常であるが、長尾さんには真逆の方向に強いベクトルを感じました。
すべてを本物に拘り、自身の責任で形にする覚悟と使命感。
ぶれない理由はどこにあるのか?知りたくなりました。
長屋さんは、越前市が支援している「職人長屋」にて、8人の伝統工芸の担い手と共に暮らしているそうです。志を同じくする仲間がいることは大切です。伝統工芸の後継者は日本全体の課題であります。
今度は職人長屋の皆さんと共に話しをしたいと思いました。

 
 
 
 
最後は、Furnitureholicの山口祐弘さん。

山口さんは、先の上坂さんのところで修業され、独立された方です。

工房は、天井が高くとても広いです。右端が山口さんです。
 

前職は機械設計。自身の将来を鉄から木へと変えられました。
「何でも請け負います」という言葉に、技術に対する自信を感じました。
一方
「売るために何をするか?」
「販路は簡単にはできない!」
と、技術だけでは食べていけない・・・と模索する姿がありました。
その象徴がこの写真でしょうか?
何とピンク色の越前箪笥
取手を伸ばしてキャリーバックとなるのです。
シッカリ猪目もあります。いや、これはもうハートですね。
山口さんがファッションショーのために考案したそうです。


「女子高生がピンクのハートをみて「カワイイ」と興味をもってくれればと思って!」


「ファッション×木工」

「自分には関係ない」と切り捨ててもおかしくない組み合わせを、あえて越前箪笥と結びつける柔軟さは、当に山口さんのレジリエンスだと思いました。


以下の言葉も印象に残りましたので、ここに記します。

「身近な人を大切にしたい。」
「先ずは、(山口という)人間を知ってもらうところから・・・」


今回は若者に焦点を当てまとめましたが、それを支える鯖江市・越前市の大人たちの支援があってこそであると思いました。
地方創生が叫ばれている今、若い人の雇用の場をきちんと確保していることが重要であるそうです。切り口がどうであれ両市の大人たちが真摯に取り組んでいる結果がIターン・Uターン人口を増やすことにつながっているのだと感じました。

最後に学生の感想を記します。大人たちの一人として自身の反省も込めて

今回出会った大人達には希望をもらった気がします・・・若者にだけ期待を負わせるのではなく、一緒に挑戦し、ぎりぎりの所でありながらそれを楽しめる発想の持ち主であると


ものづくり講座
松井 勅尚


「憧れる仕事へ!」~ものづくりへ向かう若者の姿に日本の光を感じた・その1~

 これは授業「ものづくりと仕組みゼミ」の一貫で、北陸の地方の1つ、福井県鯖江市と越前市をものづくり講座の学生及び教員で1泊2日の視察報告です。ものをつくる技術はもちろん大切ですが、その技術を生かす、社会とつなげる力。しくみを再構築する力が今求められています。
この授業は、全国で先進的に取り組む地域・人・組織に注目し、現地現物から学ぶことを重視している授業であります。
とても密度の濃い2日間であり、越前市役所産業振興部姉崎課長、越前指物協同組合理事長上坂さん、acoa青山部長には大変お世話になりました。ありがとうございました。
今回は教員の松井がとても共感した「若いチカラ」に焦点を当て、2回に分けてコメントしたいと思います。


先ずは、鯖江市TSUGIの新山直広さん。TSUGIとは、「次」「継ぎ」「接ぎ」「注ぎ」という4つの言葉。 伝統の知恵を受け継ぎ、地域をつなぐ、そして未来へつなぐ。そんな想いからできた合同会社です。
 
 
 

TSUGIにできることはデザインのチカラ。これは、メガネのフレームの端材を生かしたアクセサリー。廃材がデザインのチカラで宝の山となるのです。価値観の柔軟さ多様性を感じました。

TSUGIのビジョンは、隠れた地域資源を見える化し創造産地をつくること、そして以下の3つを大切にしているとのこと。

①10年後の産地

②きちんと稼ぐ

③憧れられる場所


これからの作り手像は、
プロダクトアウトからプロジェクトアウト
であると「ものづくりを続けるために何が必要かを考えなければならない。」と・・・
当に学生たちに学んで欲しい言葉でした。





次はHacoa箱づくりの技術を生かし、そこにプラスα。この造語が社名。
兎に角若者が多い。そして生き生きしている。

そして工房がオシャレなのです。「憧れの仕事にしたい」と言う言葉をカタチにしているそうです。



伝統的に進めてきた箱屋の技術を生かし木のキーボードから、木のUSBへ
デザイナーとコラボするより、一般の職人がデザインを知ることを重視している。そしてその一環としての直営店の意義。土日には職人が交代で立つ。エンドユーザーからのフィードバックが、デザインのチカラになっているそうです。
人気の木のUSBもそのようにして生まれたのでしょうか?



 

acoaには、次代を担う若者を育てようという気概を感じました。


そしてろくろ舎の酒井義夫さん。酒井さんの経歴は面白い。
ものづくりを志し就職するも・・・途中ものづくりならぬパンづくりを体験。
そしてまたものづくりに戻ったそうです。

「木工に思想から入りました。」

「だから土に帰るものづくりがしたい。」

この言葉は衝撃でした。同時に、とても共感しました。


ろくろ舎と言えば、「スギの木の植木鉢」。当に土に帰る仕事ですね。


「目の前が材木屋でそこに転がっている木を何とかしたい」そんな自然で当たりまえの発想が、なかなか難しい日本の社会です。
酒井さんの風貌がカタチに現れた作品であり、工房でありました。




酒井さんにとっては、木工もパンづくりも根底では同じことなのかもしれません。
「気持ちよく仕事したい」
「カッコイイと思える仕事にしたい」
酒井さんのみのたけの生き方が心地よく、その余韻を引きずったまま工房を後にしました。



「後悔しない人生を送りたい!」
TSUGIの新山さんの言葉です。これは誰もが思うことですが、それぞれのスタイルで目指す若者の姿に、地方創生が叫ばれる今、地方のレジリエンスの可能性をみました。

そして
「憧れられる仕事へ」
自分たちの取り組みを「見える化」し、社会から憧れられる仕事を目指す、持続可能な仕事にするためには仲間を増やすこと、「私から私たちへ」。
そのソーシャルな価値観に敬意を表したいと思いました。

その2へとつづく

ものづくり講座
松井勅尚

地域の将来を考え、岐阜県の森林を考える

岐阜県の移住・定住対策と、森林研究所について学ぶ



 こんにちは、JIRIです。本日は森林公共施策の5回目、今回は岐阜県清流の国づくり推進部、
清流の国づくり政策課移住定住まちづくり室の堀智考室長さんによる『岐阜県の移住・定住対策
と岐阜県森林研究所の森林環境部の古川邦明部長研究員さんによる『岐阜県森林研究所の概
』です。


 岐阜県の人口は2000年の2,107千人をピークに減少傾向にあり、2040年には約500千人が減少
し、1580千人になると推測されている。
 もしもそうなれば、地域を支える現役世代、すなわち生産年齢人口が減少することが問題です。

 人口減少の要因は様々ある中、人口の自然減少に加えて転出超過による社会減少に原因があ
る。自然減少出生数や婚期の遅れだけでなく、母親となる女性の人口が減少している現実。
 また、転出超過の中心は職を求める20代の若い世代。



 岐阜県の市町村別に平成17年~平成22年の変化を見ると、人口が増加したのが12市町、
人口が減少したのが30市町村、差し引き考えると26,453人の減少。
 例えば高山市を見ると、合併する前の旧高山市は増加しているものの、旧郡部は減少して
いる現実。

 県下の人口動向を見ると、瑞穂市、岐南町、輪之内町、北方町などの都市近郊の市町で
増加しています。



 地方創生と人口減少へを見てみると、地方の人口減少の最大要因は、若者の東京圏への流出
が大きい。
 若年層の人口移動(社会動態)と少子化・未婚化・晩婚化(自然動態)などから人口減少。

  こうしたことから、日本創生会議による岐阜県の人口試算では、42市町村のうち17市町村
(全体の40.5%)が消滅可能性都市となっています。



 移住・定住の実績を見ると、移住者の65.5%が愛知県からの移住者。そして20~30代が約7割
を占めている。

 移住・定住希望者は①豊富な自然環境、②就労の場の確保、を重視している。そして希望
物件は、空き屋の賃貸物件、そして家庭菜園利用を希望している。


 こうした中、岐阜県や各市町村では都市圏への情報発信や補助制度の活用など、様々な取り
組みを通して、移住・定住を促進しています。また「地域おこし協力隊」も70人以上の募集と積極
的に取り組んでいる。



 次ぎに、岐阜県森林研究所の紹介です。
 岐阜県は森林面積が約86万ha(全国5位)、県土面積81%(全国2位)をが森林と、全国有数の
森林県であり、森林研究所は『岐阜県森林づくり基本計画』に基づいて、地域の課題や現場の
声を反映した研究に取り組んでいます。



 研究所では森林づくりのための種苗生産としてのコンテナ苗、それを造林した後のニホンジカ
等による食害対策、優良木の生産管理、ミズナラやコナラに激甚な被害を与えるカシノナガキクイ
ムシ対策、そして林地にアクセスするための森林作業道や森林作業システムに関する研究に
始まり。


 収穫された木材の乾燥やカシノナガキクイムシ被害材によるフローリング開発、シイタケなど
の特用林産物に関する研究などを実施されています。
 なんでも今年からトリュフの研究にも着手されるとのこと。

 また研究所ではその成果を年2回の成果発表を通して、広く県民に情報提供されています。


以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

2015年5月26日火曜日

「心が折れるくらいなら 骨が折れる方がマシだ」      みのプレーパーク 今年もオープンします!

お待たせしました。皆さんからのた〜くさんの「今年はやらないの?」のお問いあわせ、ありがとうございます。やりますよ。今年もやります「みのプレーパーク」

「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに、市民がグループを作り、美濃市の助成を受けてはじまった冒険遊び場「みのプレーパーク」も今年度で4年目。毎年2000人を超える方々が、遊びに来てくれています。


プログラムは用意してありません。

子どもたちがやりたいことを自由にやれる空間と道具、相談相手(応援者)だけここにいます。山のことなら何でも知ってる仙人(せんにん)と、造形のことから宇宙のことまで!?知ってるチコちゃんもいます。たき火してもいいし、工作してもいいし、おしゃべりしてもいいし、ひたすら土を運んでもいいし、森であそんでもいいし、何もしなくてもいいし。。。

2年前には、「もっと子どもたちがぶらりと自力で遊びに来れる場所を!」ということで、ここから「おうちプレーパーク」も誕生しました。(美濃市上条地区)
詳しくはアカデミーブログ内の過去の記事参照 
→ http://gifuforestac.blogspot.jp/2014/02/blog-post_27.html 

その後岐阜県内にもたくさんのプレーパークが誕生。
みのプレーパークの「モデル」としての役割は十分果たせているようです。
昨年度は、週末型のプレーパークを試行したところ、これまた大人気。


そこで今年は、平日での活動を金曜日のみに絞り、月一回開催される週末プレーパークにスタッフを増員して実施することにしました。

という訳で、前置きが長くなりましたが、今年も始まります。
今週末29日(金)からスタート。そして翌30日(土)は、今年度1回目の「週末プレーパーク」です。以下期間の時間内であれば、いつ来ても、いつ帰ってもオッケー。予約不要です。是非遊びに来てくださいね!


<みのプレーパーク 平日版>

以下期間の「金曜日」15:00〜18:00
     (10月〜3月は17:00まで)
第1期:平成27年 5月29日(金)〜7月17日(金) 
第2期:平成27年 9月18日(金)〜12月18日(金)
第3期:平成28年 1月15日(金)〜3月25日(金)

場 所:岐阜県立森林文化アカデミー内
     「森の情報センター」およびその周辺
参加費:無料
    (この活動は「清流の国ぎふ森林・環境税」を活用しています。)
共 催:みのプレーパークの会/美濃市
    岐阜県立森林文化アカデミー
    みのインタープリタークラブ(M.I.C.)
申込み:不要。いつ来てもいつ帰ってもOK。 
(初回のみ「登録用紙&承諾証」に記入してもらいます。)





<週末1日プレーパーク> 
〜 森林文化アカデミー「森と木のオープンカレッジ」〜

以下日程「土曜日」の10:00〜17:00開園。 

日 程:平成27年 5月30日/6月27日/7月25日
         9月19日/10月24日/11月28日
         12月19日
    平成28年 1月30日/2月27日/3月19日

場 所:岐阜県立森林文化アカデミー内
      「森の情報センター」およびその周辺
参加費:100円
  (この活動は「清流の国ぎふ森林・環境税」を活用しています。)
持ち物:お昼をまたいで参加する予定の方は、お弁当(自炊も可能。調理器具あります)、水筒
申込み:不要。いつ来てもいつ帰ってもOK。
(初回のみ「登録用紙&承諾証」に記入してもらいます。)





「心が折れるくらいなら 骨が折れる方がマシだ」
Better a broken bone than a broken spirit 
アレン・オブ・ハートウッド卿婦人(造園家)の言葉




自然体験活動指導者
インタープリター養成コース
なんちゃって先生
萩原ナバ裕作 

2015年5月25日月曜日

6月14日「カーボン・ニュートラル建築でESD」受付開始!

「カーボン・ニュートラル建築でESD」受付開始!     

〜日本から世界へ発信される環境技術〜  

 

「持続可能な社会ってなに?」

「低炭素ってなに?」

そんなの疑問に触れ、身の回りの暮らし環境から循環の仕組みとその技術を見つける環境教育(ESD)講座をお届けします。
 
 
 
講座内容
1)子どもの発達・健康・安全と省エネ
2)環境教育活動
3)みんなに優しいデザイン
4)身の回りの、私たちができる省エネ
5)カーボン・ニュートラルとは


この頃、あちこちで聞かれることになった
「カーボン・ニュートラル(低炭素)」という言葉。
今、日本でもこれを目指す動きが大きくなってきています。
そこで、カーボン・ニュートラルを達成する方法と技術の紹介を行います。



現代社会の課題に密接な関係を持つカーボン・ニュートラル。そこで、先ずその課題を紹介します。
「炭素と環境って関係あるの?」
 
「低炭素は省エネと何が違うの?」
 
「カーボン・ニュートラルってどんな建物?」
 
こんな問いにも答えます。
 
 
身近なところから、特に影響を受ける子供や老人の空間から、

実例をみんなで探して確認してみます。
 
 
 
身の回りの地域で取り組み、
持続可能な社会を創造していく社会づくりの担い手を育むため、実践例も紹介します。
実物にも触れ、体験しましょう。
 
 
会 場:岐阜県立森林文化アカデミー テクニカルA
日 時:2015614() 9:0017:00 
共 催:森林文化アカデミー(http://www.forest.ac.jp
    NGOガイアの杜
対 象:大人(中学生以上)
       
定 員:30 
参加費:500円(資料+保険料)
    料金は当日受付にてお支払い下さい。
   *  遠方の方で前泊希望の方は、学内コテージに前日泊することも可。          
    (別途ひとりシーツ代として1,000円必要。限定10室。要予約です。)
 
講 師:廣田 桂子 (森林文化アカデミー 准教授) 
 
<当日のスケジュール>
  9:00〜 受付
  9:45〜 講義 
 11:00〜「カーボン・ニュートラル(低炭素)」探し
 12:00〜 「技術って何?」グループワーク
 13:00〜 お昼ごはん
 14:00〜 実験タイム
15:30〜 ふりかえり
 16:30〜 終了予定
 
<お申し込み・お問い合わせ>
①氏名(参加者全員の氏名&ふりがな)年齢 性別 ④住所 電話番号 ⑥メールアドレス(こちらからのPCメールを受信できるもの)明記の上「カーボン・ニュートラル建築でESD」とタイトルに書いて、下記へ連絡願います。
 
 メール:gaia2014office@gmail.com 山田まで。
 メールをお持ちでない方は、
 090-7040-6977まで。 
 
お申し込みのあった方には、6月1日以降に確認メールを返信いたします。
1日を過ぎても返信のない場合は、お手数ですが再度連絡してください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

ものづくりの基本を体で覚えるための繰り返し作業

クリエーター科1年生が各分野に分属して4週間ほどになります。ものづくり講座に入ったのは30代女性と60代男性の2人でした。さっそく、いくつもの授業が並行して始まっています。

今年から少し変更したカリキュラムとしては、手工具と木工機械の授業を並行させたことです。去年までは、5月~6月半ばまでは手工具の授業を行い、その後、6月半ばから7月半ばまで木工機械の授業というように進めていました。 授業が変わると毎日のように触れていた手工具もあまり触らなくなり、せっかく覚え始めた手工具についての知識や慣れ始めた体が振出しに戻ってしまいます。木工機械についても同じことが言えます。短期間で覚えたことは、使わない限り忘れていってしまいます。

ものづくりの基礎は体で覚えるべきであり、そのためには長期間続けることが大事です。そのため、今年からは、手工具 と木工機械を半日ずつ2か月にわたって開講するように変更しました。



私が担当する木工機械の授業では、一通り機械の説明、使い方のレクチャー、安全についての講習を行い、その次に制作課題へ進みます。現在その1つ目の課題を行っているところです。まずは、教材として使える「サイズサンプル」作りです。

サイズサンプルは、ものをデザインする際に、実際の大きさ・ボリューム感を確かめられるようにするもので、あると便利な教材です。さまざまなサイズのものをそろえるので、木工機械を習う学生にしてみれば、繰り返し作業ができて機械作業の習得にもなります。



また、この授業で覚えてもらいたいことの一つに、「工程」があります。設計図があり、それを木取り表に落とし込むという前段階があり、そして実際のモノをつくる順序はある程度決まっています。そのため、各工程でどの機械を使い、そのとき何を考えなければいけないのかを考えてもらいます。後工程で、手戻りがないように、前工程で押さえておかなければいけないポイントを無意識に押さえられるようになるためにも、これまた繰り返し作業が必要になってくるのです。(それと同時に失敗する経験も)

そういった点を都度確認しながら、作業を進めていきます。

まだ木取り作業の途中ですが、四苦八苦しながら進めています。覚えることが多いので、大変だとは思いますが、やっているうちにいつの間にか「当たり前」になるよう、一つ一つを丁寧にこなしていってほしいと思います。

2015年5月24日日曜日

ママも子どもも大解放! ヨガと森とで「 LIFE is PLAY 」

「ママはヨガ、子どもは森のようちえん」と題して、今年もハワイのヨガインストラクター、デボラ・コーエンさんの来日ツアーに会わせて岐阜でのワークショップを開催。県内外の親子30名がアカデミーの森に抱かれて思い思いの時間を過ごしました。
 
 毎年テーマが設定されているこのツアー、今年の岐阜会場でのテーマは、
「LIFE is PLAY! 〜生きることは遊ぶこと」


日頃、育児に追われて自分を見つめる時間のないお母さんたちが、ひとりの人間として、女としてじっくりと森を眺めることのできる開放的な空間で行うヨガを通して自分を見つめ直すとともに、社会の様々な規律に縛られがちな自分を、子どもたちに見習ってもういちど解放するための1日をつくろう、というものでした。
 
そんな時間と空間をつくるには、「森」の空間は、とっても都合がいいんです!

 お母さんがじっくりとヨガを楽しんでいる間、子どもたちだって楽しみたいですよね。そこで子どもたちは、アカデミーの森で長年活動している野外自主保育のサークル「森のだんごむし」のメンバーと一緒に「森のようちえん」体験を楽しんでもらいました。


 親子でのヨガを終え、お弁当片手にお母さんと分かれ森に入った子どもたちは、草笛吹いたり、虫やトカゲを捕まえたり、雨水や泥であそんだり、岩からしたたる水をなめたり、苔むした岩をさわったり、さらにはタヌキのためフン(タヌキは個体同士のコミュニケーションの手段の一つとして同じ場所に複数の個体がウンチをします)に遭遇してウンチの匂いをみんなで嗅いでみたり。。五感をはじめ、全身の感覚を解放して森全体を感じとり、身体全体で森を楽しんでいました。
 













 
 あっという間に時間は過ぎ、ヨガをじっくり楽しんでいたお母さんたちと合流。ほんの3時間ほどの別れでしたが、なんだかお母さんたち、さっきよりもキラキラして見えたのは気のせいではないんでしょうね。子どもたちもそれを感じ取っていたのではないでしょうか。お母さんたちからの感想も大変評価が高く、わたしたちのねらいも達成できたと思えるコメントもいただきました。


 









 
 

 そんなわけで今年も大成功に終わったこの企画。来年も是非やってみたいと思います。私は森のようちえん担当だったので、お母さんたちの様子の報告がてら、今回の全体コーディネートと通訳を担当してくれたTOKOさんのFacebookの記事を以下に紹介します。

*******以下TOKOさんのコメント***************
PLAY

「LIFE is PLAY! 〜生きることは遊ぶこと」をテーマに、岐阜での親子ヨガクラスが無事終了しました。
まずは親子一緒にヨガタイム。

 何をするんだろう?と困惑気味の子どもたちも、木になったり、鳥になったり、ライオンになったり、身体で遊ぶ内にキラキラと瞳が輝き、楽しそう!
 その後、子どもたちは自主保育「森のだんごむし」のみなさんと共にお弁当を持って森のハイキングへ出発〜♪普段は泣いたり、ぐずったりしてなかなかお母さんから離れないという子どもたちも、振り返りもせずに力強く歩いて行き、お母さんたちはびっくり!
お母さんたちの気持ちに不安がないこと、子どもたちもヨガで安定ムードに入っていると反応が全然違うのです。


 そして残ったお母さんたちはしばしの間、母でもなく、妻でもない自分自身に戻るヨガタイム。身体や呼吸の繊細な感覚を味わいながら、ダイナミックに身体を使い、身体で遊ぶアーサナをたくさん行いました。いつも「親」という立場に立っているお母さんたちの瞳も子どものようにキラキラに。
 自分のための時間を大切にすること、意識的にリラックスすること、ついつい滞りがちなエネルギーを動かすことってとても大切!お母さんが良い状態でいることが出来れば、それは子どもにも伝わる。
たっぷり身体を動かした後はお弁当タイム!子どもたちも森から戻り、最後はデボラの人生をスライドショーでご紹介し、デボラの子育てについて、生き方についてシェアしました。
「決して私の人生を真似して欲しいのではない。自分自身の声に耳を傾け、子どもの声に耳を傾け、瞬間瞬間で心地よい選択をしなさい。」そんなデボラの言葉にみなさん大きく頷いていらっしゃいました。
******以上**********


今回参加してくださったみなさん、
デボラさん、コーディネートしてくれたTOKOさん、ヒロさん、そして子どもたち
また森で会いましょう!

自然体験活動指導者
インタープリター養成コース
なんちゃってせんせい
萩原ナバ裕作