本日、エンジニア科の1年生とごく一部の2年が枝打ちの実習に参加しました。
メイン講師は原島教授、それに川尻、柳澤、玉木の3名の教員とTAの藤井さんと此島さん。
今日は最初からずっこけムード、学生を集めてバスに乗ろうとするが、「バスが来ない?」
仕方なく、原島先生と川尻が枝打ちの説明をしながら40分やり過ごして、「運転手さんがやっと来たがバスが来ない?」
「なんとバスのバッテリーがあがってしまい。エンジンがかからない。」また足止め食らうこと25分。
出発できたのは午前10時、今年の実習の厄がこれで祓えたかな?
さて、目的地について、小田さんのかけ声で準備体操です。枝打ちに向かうのは写真の後ろのヒノキ人工林です。手、足、腰、首など念入りに準備体操します。
現場の人工林に入ったら、最初に枝打ち梯子(はしご)のかけ方を練習します。鎖のかけ方やベルトのかけ方を一人一回は練習します。
枝打ち梯子をマスターしたら、次は枝打ち実践です。本日の道具は手ノコを主体としました。
しかし向かったヒノキが、本当に枝打ちのし甲斐のある木で、下から上まで枝がびっしり状態。
学生も悪戦苦闘です。枝が多いだけでなく、枝打ちが手遅れで、基部がへこんでいたり、枝があらぬ方向に曲がっていたり、とんでもない有様でした。
各自、「力枝」の位置と「ビール瓶の太さ」を念頭に作業を進めます。
しかしこの若齢ヒノキ林の林床植生は乏しく、ヒサカキ、アセビ、シキミ、モチツツジ、コアジサイなどが生えていましたが、部分的には土壌がむき出しでした。表面にはヒノキの落葉とチャート質の石れき、乏しい土壌層でした。
さて、お昼の休憩時には、枝打ち道具の説明をしました。
枝打ち鎌や枝打ち鉈(今須鉈やおたふく鉈など)、使い方を学びました。
最後に、山へ枝打ちに行くとよく見られる問題について
これはどこと言うことではなく、県内各所で時々見られることなのですが、写真のように枝元にビニールテープなどが巻き込んでいることがあります。
こうした現象は他県でも見られますが、雪起こしテープやわら縄ではなく、市販のポリプロピレンロープなどを使った場合に、そのまま放置されて幹に巻き込んでいるものです。
せっかく雪起こしをするようなお金、手間(労力)を掛けながら、逆に材価を下げることになっています。一度このような木材を出荷すれば、粗悪な施業をした山としてレッテルが貼られてしまいます。
みなさんも、雪起こしをしたらこうしたことにならないよう注意すると共に、そうした目をつけるためにも、時には枝打ちするのも良いと思います。
それとTAの此島さんは、今日が最後の仕事。本当に良くやって下さいました。有り難うございました。
報告 ジリこと川尻秀樹でした。