2012年4月28日土曜日

心のための道具作りワークショップ

先日、クリエーター科1年生は、萩原先生とアカデミーの演習林へ行き、
裸足で小川や森を歩いたり、木に抱きついて対話したりと、
体の五感をフルに使って自然を感じる学びをしてきました。

そして、ヒノキを一本切ってきました。
そのヒノキは、久津輪先生の指導のもと、グリーンウッドワークという
生木のまま加工するやり方で、板材へ加工しました。


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そして、ものづくりの松井先生の「心のための道具づくりワークショップ」が始まります。
誰かのために、思いや願いを込めて、カタチのあるものをつくる。
このワークショップはある意味、自分自身を見つめなおす心の授業でもあります。
そしてものづくりにおいて、思いや願い、更には、それを伝えることの重要性を学びます。

初日の前半は松井先生の講義を聞き、
午後から「お守り」づくりをしました。
今回は、自分で選んだ材木と切って加工したヒノキ、この2つで同じ物を作ります。

みなさん、とても集中して「思い・願い」を形作っていきます。
その作業は夜7時まで続きました。
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次の日、完成した「お守り」をみんなの前で発表します。
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しかし、ただの発表ではありません。
事前に組んでおいたパートナーが相手の作品のタイトルを付け、発表します。
しかも、そのパートナーは自分とは対照的な人と組むことを条件としています。
つまり、普段あまり話さない人に、自分の「思い・願い」などを伝えるのです。
そういうところでも、伝えることの重要さを学ぶワークショップになっているのです。

奥さんのため、遠距離恋愛中の彼女のため、両親のため、孫のため、自分のため、
今、アカデミーに入学した決意と願いを込めた”アカデミーで最初の形ある成果”。
みなさん、早速完成した「お守り」を大事そうに首からぶら下げていました。

最後に、嵯峨先生が「ふりかえり」の講義をします。
森の中で思い切り遊んで感じたもの、切ったばかりの木を加工して感じたもの、
お守りづくりをとおして感じたもの、数日間かけて体験してきた中で感じ、学んだことを
それぞれの生徒がみんなの前でどんどん発表していきます。
そして、最後にこの一連の授業から得たモノをキーワードとして発表します。
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とてもいい学びができたのではないでしょうか。

岐阜県ものづくりタイムトラベル

クリエーター科1年生は入学して1ヶ月の間、
「森林から木材・暮らしへ」という全講座に渡る総合授業を受けています。
��1)樹木と森林を知る
��2)林業を知る
��3)木材利用を知る
��4)森林環境教育・木育を知る
つまり、山の生きている樹木から、それを伐採して、材木となり、
さらに加工して建築や家具などの生活の道具になる、
または、森林を通して学ぶ環境教育や木のものづくりから学ぶ木育、
この一連の流れをかいつまみながら理解しようというとってもおいしい授業です。

そして、4月25日、ものづくり講座担当日では、
岐阜県ものづくりタイムトラベルと称して、
岐阜の伝統工芸とそれを支えてきた時代背景を明宝歴史民俗資料館で学び、、
そして、最先端の家具作りをする飛騨の家具メーカーの工場を見学してきました。

バスの中では、ものづくりの久津輪先生が、
岐阜県の伝統工芸についてのレクチャーがありました。
100年前のものづくりは、交通や電気などのインフラ事情に左右されていました。
時代背景とともに知れば知るほど興味深いその内容に、
生徒たちはすでにお腹いっぱいだったのではないでしょうか。

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廃校になった小学校校舎を利用している明宝歴史民俗資料館では、
所狭しと並べられた昔の生活道具たちに目を輝かせる生徒、そして教師^^

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なぜその形なんだろう?どんな材料でできているんだろう?
なぜその材料を使っているんだろう?いろんな視点でものを見るようになります。
昔の人は、自然と共に生き、自然を理解して、その恵みを上手に利用していた、
そういうことが並べられた道具たちから伝わってきます。

さて、午後は飛騨の家具メーカーである飛騨産業へ行きました。
テーブルや椅子などの脚ものの産地である飛騨高山。

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その歴史から、現在の家具作りの状況とこれからの家具作りへの挑戦についてレクチャーいただき、
杉の圧縮技術や修理工程、そして昨年稼働したばかりの新工場の見学をさせていただきました。
最後に飛騨産業のショールームで製品を見学し、
最先端のものづくりを学ばせて頂きました。

自然と寄り添ってものづくりを続けていたかつての日本人。
新しい技術をもって現状の課題に取り組む家具メーカー。
100年前のものづくりから現代のものづくり。
たくさんのことを学び、無事タイムトラベルから帰還したのでした。

2012年4月27日金曜日

エンジニア科 2年生 「林業IT」 の時間

エンジニア科 2年生の授業
 「林業IT」  が今年度も始まりました。

メイン講師は岐阜県森林組合連合会の顧問、中島義雄先生。それとサブで川尻が指導。今日は一日中、朝から夕方まで情報処理室にこもって授業です。

この授業ではGPS情報や林分データを結集した森林GISについて学ぶもので、最初はパソコン操作ですが、徐々に自分たちの測量データをパソコンに取り込み、それをデータ化して加工するところまで進みます。
最初に地図の見方から始まり、次にGPSデータの日本測地系や世界測地系などの話を聞きながらコンピュータでの基本操作を教わります。

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岐阜県山県市のある地区の地理情報を、国土地理院のGPS情報から特定します。検索方法は各々、日本地図から単位目的地を目指して拡大する学生がいるかと思えば、ワード検索で直ぐに目的地にたどり着く学生まで様々。

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今回は情報処理室AにあるWindows7を19台使用しての授業です。みな思ったより、簡単に操作に取り組んでいましたが、途中で調子の悪なるパソコンもありました。
次に、岐阜県の県域統合型GISを表示し、ラスタデータやベクタデータを確認してみます。

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静岡県の事例で、各市町村別の人口密度表示などを実施してみました。他に、静岡県の代表的な山岳を表示させるなど、取り扱うデータの特性を把握しながらGISとは何かを学びました。

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さて、9時から始まり16:30まで、みんなご苦労様。次回はデジタルコンパスでの測量を実施し、それを画面上に取り込んでみましょう。
報告 川尻秀樹



2012年4月26日木曜日

森のようちえん はじまりました

去る4月14日(随分と前ですが)、
森のようちえん「森のだんごむし」の
入園式がありました。 
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昨年から入園式の恒例となったのが、餅つきと、
ついたお餅を持っての山の神へのお参りです。

昨年、関市中之保の寺田地区に暮らすアカデミーOBの
加納吉廣さんらの田んぼを借りて子ども達とつくった
もち米をつかい、春の日差しの中、子どもたちが餅を
つきました。(写真にあるウサギの持つような杵も、
加納さんのお手製です)

ついた時は白かったはずのおもちですが、子どもたちの
小さな手で丸めている間にいろんな色がついてくるから不思議です。。
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いろんな大きさのお餅、いろんな顔のお餅を並べ、
道すがら、草花や木の実を拾って飾りつけをして
今年一年活動させていただく
演習林の山の神へお参りしました。
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「山の神様、今年もお邪魔しま~す。」

今年もアカデミーの演習林はにぎやかになりそうです。

萩原裕作(ナバ) 
森林文化アカデミー講師



エンジニア科1年生 「森づくり実習」で地拵えと植栽

エンジニア科1年生 「森づくり実習」で地拵えと植栽を体験しました。

現場は岐阜県郡上市小那比の郡上市市有林です。
ここは2年前に小面積皆伐と利用間伐が実施された現場で、昨年に引き続いて皆伐地での地拵えとヒノキの植栽を実施しました。

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伐出のために作設した作業路の終点で、岐阜県庁森林整備課や郡上市役所方、岐阜県森林研究所の方々から、ここでの植栽意義などについてお話をお聞きしました。

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最初に県庁森林整備課の藤掛係長さんから、今回の植栽について、「コンテナ苗による省力造林」であることや、資源循環プロジェクトの一環で植栽することなどについて説明を受けました。

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次に、郡上市役所の池戸課長補佐から、郡上市にある約1600haの市有林を利活用して過去には、学校建設や病院建設などを実施してきたことをお聞きすると同時に、この現場には約30haの市有林があることなど、そしてこの現場は架線集材を実施した皆伐地であることなどの説明を受けました。

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この写真は、昨年の1年生が植栽した隣接地です。こちらは周囲を高さ2mのシカ避けネットで囲んであります。

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こちらが今回植栽する場所です。平均斜度は40度くらいですか? いやそれよりもきついかも?・・・ここにヒノキを植栽します。

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メインの植栽は、このコンテナ苗です。岐阜県の白鳥林木育種事業地で育成した苗です。


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横井先生が、普通苗、ポット苗、コンテナ苗の3種類についての説明、そして植栽方法などについて説明しました。ヒノキの表と裏、皆さんは当然わかりますよね!


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伐採木や不要木を筋状に整える「地拵え」が終了したら、ヒノキを植栽します。
一本一本、丁寧に、良く育つことを願って植林します。

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最後に、普通苗やコンテナ苗によって色分けテープをつけて、下山の途についたのです。天気や良かったけど、現場の急斜面に四苦八苦。おまけに唐鍬を山に忘れて取りに戻る学生、本当に大変でした。
みんな、来週も頑張って「植えましょう」!!

トントンカチカチしませんか?

ずいぶん暖かくなりました。本日、美濃は暑いくらいです。
そしてもうすぐゴールデンウィークですね。

ゴールデンウィークといえば、森林文化アカデミーでは
5月4日(土)・5日(日)に美濃市で行われる「長良川アウトドアフェスィバル」
に「トントンカチカチ広場」をオープンします。
��長良川アウトドアフェスィバルについてはこちらのチラシをご覧ください)

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「トントンカチカチ広場」って?
響きから楽しそうなのは伝わりますか?
森林文化アカデミーでは昨年度、学内にてプレーパークを行っていました。
プレーパークとは「自分の責任で 自由に遊ぶ」をモットーに子ども達が
その場所にある素材と持ち前の好奇心を使って遊びをじゃんじゃん創っていく場所です。
そのプレーパークで人気だった「トントンカチカチ広場」が長良川の河原にて
体験できちゃいます。
��プレーパークについて詳しくはこちらトントンカチカチ広場についてはこちらのブログをご覧ください。)


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木の端材や長良川が運んできた流木、そのほかの自然物などを使って
好きなものを好きなようにつくれます。材料がなくなるまで体験できます。



日時:5月4日(土)・5日(日)の9時から16時まで
場所:美濃橋(つり橋)下右岸河原(美濃市)
   ※この他にうだつの上がる町並みでもイベントの他コーナーが開催されます。
参加料:無料
申込:「トントンカチカチ広場」は特に必要ありません。当日直接会場へお越しください。



ぜひ遊びにいらしてくださいね。


2012年4月25日水曜日

ウッドプロジェクトへつながる国内研修

少し前のことになってしまいますが、4/16-4/17の2日間、
クリエーター科2年生+3人のエンジニア科2年生で国内研修に行ってきました。
今回の研修は、今年から始動するウッドプロジェクトにもつながる内容として、
長野県 安曇野にて持続可能な循環型ライフスタイルを実践する
ゲストハウス「シャンティクティ」に泊まりながら、その仕組みやノウハウを学び/体験することをメインとしています。

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ウッドプロジェクトとは、森と木に関わるさまざまな講座群を持つ森林文化アカデミーの特色を存分に生かし、
演習林を舞台に森林文化野外博物館を企画していこうという実践的な長期プロジェクトです。
今年のクリエーター科2年生はそのスタートとして長期的な総合計画を立てるところから始まります。


さて、国内研修初日、朝8時にアカデミーを出発し、バスに揺られてお昼ごろ安曇野に到着しました。

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午後から早速、シャンティクティ代表の臼井健二さんからエコでロハスな授業が始まりました。

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”もっともっと と便利さを追求するMoreMore教から、Enough、足るを知る足る足る教へ!”
”世界中の人々が日本人と同じ生活をすると地球は2.5個必要です。アメリカ人の生活では5個必要です。
 でも地球は一つしかありません。それではどういう暮らしをするべきなのでしょう”
と臼井さんの軽快で愉快な語りからスタートした授業では、
パーマカルチャーガーデンやコンポストトイレ、アースオーブン、電気のいらない冷蔵庫、ぬかくど、籾殻ボイラーなどなど
さまざまな循環型の仕組みを紹介していただき、とても刺激ある内容でした。

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翌朝には、実際にぬかくどでご飯を炊き、とってきた野草などを使ってオリジナルおにぎりを各自作りました。

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2日目は、おにぎりをつくりランチの蓄えができたら、
国営アルプスあづみの公園へ行き、ゾーニング管理された森林を見て回り、
国土交通省の方や実際管理をされているスタッフの方に、その公園の成り立ちから運営・管理について説明をしていただきました。

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また、旧国鉄篠ノ井線の沿線に植えられた3万本もの人口ケヤキ林にも行きました。
実際に廃線敷を歩き、原島先生の講義も交えながら、そのケヤキ林の歴史や現状を学びました。

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どちらも内容の深いものでしたが、残念だったのは、まだ若葉が出ていないことです。
初々しい若葉をたくさん身につけた木々だったら、もっと気持ちよかったなぁと思います。

さて、盛りだくさんの研修を受けて、学生たちがどんなウッドプロジェクトを目指していくのか、
とても楽しみになってきました。

2012年4月23日月曜日

「つながる学びの場」を一緒につくりませんか?

森林文化アカデミーでは一般の方を対象に生涯学習講座を開催しております。そして森林文化アカデミーの目指す生涯学習の姿は、個人が学びを得るだけで終わるのではなく、その学びを地域や社会の「だれかのため」に還元できることです。

その動きを促すためには、仲間や集う場所、フォローアップ研修等様々な仕組みや空間が必要になってきます。また本当の学びを得るためには、体験の中から気づき、学んでいくという手法もあります。

今回、「つながりながら学ぶ」ための空間を具体的にどう創っていったらいいのかをテーマに、皆で考えるワークショップを開催します。

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対象者は過去に森林文化アカデミーの生涯学習講座に参加したことがある方です。
「仲間と地域とつながりながら学びあえる理想的な空間とは」を一緒に考え行動してみませんか?

講座名 :つながる学びの場づくりワークショップ
開催日時:5月17日(木) 19:00~21:00(受付18:30~)
開催場所:森林文化アカデミー「森の工房」
参加料 :無料
定 員 :20人
申込締切:5月10日(木)
※この講座については、受講決定案内を送付しませんのでお気をつけください。

お申込はこちらからどうぞ!


2012年4月20日金曜日

 森林文化アカデミーに付随する演習林の「山の神」で、本年度の「入山式」を行いました。

 昼休みの時間を使って「山の神」に、御神酒、甘酒、お米、昆布、椎茸、するめ、そして盛り塩をささげました。

 そこに各自が持ち寄った山の道具(ナタや手ノコ)をおいて、今年一年の山での活動に対する儀礼を執り行ったのです。

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 最初に、「山神祓」の祝詞を奏上し、次に御玉串の奉納です。

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 森林文化アカデミーを代表して篠田学長が最初に御玉串を奉納し、続いて副学長や教員、研究所の職員、学生代表が御玉串奉納と二礼二拍一礼します。

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 一連の儀式が終わったところで、全員でするめを頂き、甘酒(酒粕、米麹の2種類)を頂いて、下山に至ったのです。

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 さぁ、本年度も山での実習、安全に注意して頑張りましょう。  川尻秀樹



2012年4月19日木曜日

短期技術研修「今さら広に聞けない!?建築利用に向けた『ぎふの木』の流れ」が開催されます

短期技術研修「今さら広に聞けない!?建築利用に向けた『ぎふの木』
の流れ~樹から木そして嬉へ~」の参加者を募集します。


川上から川下(山の樹、建築材料の木、森林技術者・木材加工技術者・
建築実務者・森林行政・建築行政)をつなぐ研修です。


岐阜県産材をどこで入手したらよいか分からない設計士が多い一方で
木材が建築でどのような利用方法をされているかを知らない森林技術者も多い。
今回の研修では、それらを繋ぐ「岐阜県産材の造林・育林・造材~
製材・乾燥・加工~建築構造材利用」について学びます。
そして、設計士に対しては岐阜県産材の利用拡大へ繋げることを
森林技術者に対しては効率のいい造材へ繋げることを目的とし実施します。


講 師 森林文化アカデミー 横井秀一教授 「造林・育林・造材の現状について」
         〃        冨田守泰教授 「製材・乾燥・加工の現状について」
         〃        小原勝彦准教授「建築構造材利用の現状について」
開催日 5月23日(水)
対象者 森林技術者、木材加工技術者、建築実務者、森林行政、建築行政
参加料 無料
定 員 20名(抽選)  
締 切 5月9日(水)


詳しくはこちらの研修案内をご覧ください。

「ノコギリ講座」 by シルキー(ユーエム工業)

シルキー(ユーエム工業)による「ノコギリ講座」を開催しました。

兵庫県にあるシルキー(SILKY)の開発課から、福永陽一さんと近都友彦さんにお越し頂いて、主に林業用ノコギリを中心に鋸の特徴を紹介して頂きました。

シルキーに数あるノコギリの中でも、伐採と枝打ち、剪定に利用するものを中心に持参して頂いて、鋸歯の特徴などの説明と実際の丸太切り体験をしました。

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シルキーは切断した樹木の切り口の綺麗さを追求しており、「アサリ無し」という技術に粋を結集しています。
鏡面研磨仕上げ(アサリ無し刃)は、刃先がひらきにくく、強いのが特徴です。鏡面研磨仕上げ(アサリ無し刃)の採用により、今までにない切り口の美しさと、黒檀や紫檀のような堅い木に負けない強靭な刃先を実現しています。

何故アサリ無し?・・・ 
アサリを分ける代わりに鋸刃を曲面研磨して、鋸自体の厚みでアサリを作り出してあります。

アサリがないとなぜ良いの?
アサリ分けが無い刃は切り口に引っかき傷をつけず、なめらかな切り口になります。そのため切断面から雨水などが浸透しても乾燥しやすく、樹木も巻き込みやすくなります。

今回は下の写真のような種類のノコギリで丸太の試し切りを実施ます。ブレードの湾曲したカーブソーなど、学生が初めて見るものも数多くあり、これらを使って体験しました。
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女性でも軽々と挽けるノコギリに感動!
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男性は無心に「丸太切り大会」状態! もうサクサク切れて、楽しいです。
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杉本先生もスゴイというカーブソーを手にご満悦!
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今回は森林文化アカデミーとして、ノコギリメーカーの方を迎えての飛び入り講座でしたが、今後もこうした情報提供を学生にして行けたらと考えています。

以上報告、ジリでした。 



「森林から木材・暮らしへ」 by 林業再生講座

森林文化アカデミー クリエーター科1年生の授業「森林から木材・暮らしへ」
この授業は (1)樹木と森林を知る (2)林業を知る (3)木材利用を知る (4)森林環境教育・木育を知る の4分野にわたって森林文化アカデミーの全教員が学生とかかりながら様々な学習の一端にふれる講座です。

その中で、今週は「林業再生講座」が担当する「林業を知る」が2日間開催されました。メインは講座主任の横井さん、それに川尻、菊地さん、杉本さんが加わり、学生さんたちとともに楽しい時間を過ごしました。

初日の午前中は横井さんが、日本の林業について、森林管理について講義をし、午後からは川尻が、日本人と森林との関わりについて講義をしました。

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横井さんの話の中では、基本中の基本でありながら、実際に実行されていない「適地適木」の説明もありました。

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また樹木の樹高曲線を説明するときには、例えばの事例でウルトラマンとの高さ比較もあったりして、もう少し受けるかと思いきや、学生の反応は結構冷ややか!

午後からの川尻は、日本人がどのように森とつきあってきたのか。日本人の自然神道や仏教感も含めて3時間の講義。多分、学生は相当疲れたことでしょう!!

2日目は朝から、横井、川尻、菊地、杉本と学生で演習林に出かけました。
森林文化アカデミーの演習林はヒノキ林が多いのですが、谷沿いにスギ人工林があるので、そこで植生や林分管理、天然更新について現場実習です。

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人工林の林床にはスギの実生は全くないのに、切り株には細々と生きるスギ実生がありました。しかし、この個体も日照不足のため主幹が伸びず、枝が張り出ています。

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さて、クリエーターのみなさん、普段は歩き慣れない山での活動、数時間とは言え相当疲れた表情で帰路についたのです。
みなさん、ご苦労様でした。

以上、ジリこと川尻からの報告でした。