2012年2月29日水曜日

こんなんなってました14_2

タマミズキの続きです。調べたタマミズキは、並んで赤い実の個体とオレンジ色っぽ
い実(以下黄色い実)の個体が生えていますので、日当たりによって実の色が違うと
いうよりは、個体差、つまり黄色い実をつける系統と、赤い実をつける系統があると
いうことのようです。中には色が中間的なものもありました。

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黄色い実のものが熟すと赤くなる可能性もありますが、1ヶ月たっても黄色は黄色の
ままです。私が見た範囲では、2本ほど黄色い個体があるようです。実はアカデミー
の演習林でも1個体黄色い実のタマミズキをみつけました。

タマミズキはモチノキ属の植物で、平凡社の「日本の野生植物」によれば、23種のう
ち、3種を除く20種が赤い実をつける樹木です。その他の図鑑も参考にすると、その
うちソヨゴ・モチノキ・ウメモドキに、黄色い実の品種が記載されています。クロガ
ネモチにも黄色い実をつけるものがあるとされています。タマミズキに関しては黄色
い実をつけるとの記述はないようです。

しかし、タマミズキのように、ほかのモチノキ属の植物でも、知られていないだけで、
案外黄色い実をつけるものがありそうです。

この時期についている実が赤いのは、鳥に食べてもらうためとされています。
赤い実は鳥から見て目立つためなのですね。逆に黄色い実は目立たないか、熟して
いないように見えるので、適応的でないため、あまり見られないのかもしれません。
黄色い実がまずそうかどうかは、鳥に聞いてみなくてはわかりませんが・・・。

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ところで黄色い実をつけるタマミズキは珍しいのでしょうか? これを検証するのは
なかなか難しそうです。大学や博物館の標本庫で標本を片っ端からチェックして、黄
色い実のついている個体がどれだけあるのか調べることもできますが、黄色い個体は
目立つので、余計に採集されている可能性もあります。

大まかに、他の地域でもオレンジ色の実のタマミズキがみつかっているのか、インタ
ーネット上のブログを検索して探してみました。

その結果、福岡県添田町で1ヶ所、広島市で5ヶ所、お隣の岩国市で1ヶ所、奈良
県の吉野郡で1ヶ所、タマミズキの黄色い個体が報告(?)されています。
冬に赤い実が目立つ大木のタマミズキは人気の樹木みたいですが、その中でも黄色
い個体は目立つせいか、見つけた方はみな喜んでいるようです。私もそうでしたが。

広島に黄色い実をつける個体が多いのはなぜなのか、はたまた黄色い実をつけている
個体はそこいらに生えているのにみな気づいていないだけなのか、考え出すととまり
ませんね。こんなことが気になる方は、ぜひ森林文化アカデミーへ!

こんなんなってました14_1

今の季節、花をつけている樹木は珍しいですね。かわりに実をつけていて、
遠くから見ても目立つ木はあります。長良川沿いの道路から山を振り返る
と、常緑樹と落葉樹の入り交じった山に、赤とオレンジの木がポツンポツ
ンと生えています(写真黄色矢印)。

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学生には「あれはタマミズキといってね、赤い実をつけるのでこの時期よく
目立つ・・」と説明するところですが、よく見ると何やらオレンジ色の木も
あります。これはタマミズキではないのか、なんなのだ・・と思い、確かめ
てみることにしました。

急斜面を滑り落ちて日頃の運動不足を呪いながら、えっちらおっちら登って
いくと、雪のまだ残る地面に枝ごと実が落ちてました。雪と風にやられたよ
うです。それを見ると、赤もオレンジも両方タマミズキだったようです。
写真左が普通のタマミズキ、右が遠くから見えていたオレンジ色の正体、つ
まり黄色っぽい色の実をつけたタマミズキでした。

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斜面を見上げてみると、岩にへばりつくようにして生えているタマミズキが
何本か目に入りました。どうやら谷の真ん中はチャートの岩が崩れてきて表
層の地面が不安定なので(私は礫でこけまくりました)、定着できないよう
です。岩盤と土の境目あたりなら、安心して大きくなることができるのでは
ないでしょうか。

今の季節、そこかしこにタマミズキが見られますが、遠くから見て生育地と
地形に注目してみると、面白そうです。

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2012年2月28日火曜日

「つなぐ人フォーラム」で学生が発表してきました(2)

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郡上市明宝地区で「栃尾里山倶楽部」の活動に張りついて課題研究をまとめた小林謙一さん
��IP研究会)の報告をもとに「里山から考える「日本型エコビレッジ」」と題した45分セッションを
実施しました。

世界的にも注目されているエコビレッジやSATOYAMAのキーワードですが、地域の主体的な
動きを精密に観察しながら、都市住民の参加者や集落支援員など外部人材の「つながりの場」
づくりのポイントを明らかにし、里山のエコビレッジ化への基本的視点や仕組みづくりを提案した
内容が関心を集めました。

今回は、全国で里山再生や農的暮らしを実践する仲間との情報交換やネットワークができた他、
企業の社会貢献担当者・市民活動を発信するメディア関係者・リオ+20地球サミットに向けて日
本の取り組みを世界へ発信していこうとするNGO関係者とも接点や関心共有ができ、「つなぐ人
フォーラム」ならではの新たな「つなぐの種」があちこちで生まれ、学生達も大いに刺激を受けた
ようです。

��つなぐ人フォーラム実行委員/山村づくり講座教員 嵯峨創平)


つなぐ人フォーラムで 学生が発表してきました。

自然と人、モノと人、人と人をつなぐプロが全国から集まり繋がり合う
「つなぐ人フォーラム(会場は山梨県北杜市)」に「森と人をつなぐがっこう」
の代表として学生と一緒に参加してきました。
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初日は、毎年恒例の「つながり」をテーマとした事例発表を
3グループ同時並行に発表していく10分間プレゼンテーションを実施。

30本以上あるプロの発表に混ざり、アカデミーからは、課題研究で
「おやじの会と自然体験指導者をつなぐ」ことをテーマに活動をした
新津君と、おなじく課題研究で「絵本とインタープリテーションをつなぐ」
活動をした西岡さんがそれぞれ発表してきました。

プロの「つなぐ人」を前に、堂々としかも10分間という短い時間に
自らの研究をコンパクトにまとめて発表し、テーマと聴衆をしっかりと
「つないで」いました。
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それぞれのテーマについて、プロの目にも斬新に映ったらしく、
発表後も学生と意見交換をしている姿も見受けられました。

アカデミーの学生たちがこうして世の中に自分の意見や活動の成果を
発信していく姿を見るのはとてもうれしいものですね。

��環境教育・インタープリテーション研究会講師 萩原裕作)


2012年2月27日月曜日

今日の森林文化アカデミー 「水車」の周辺も凍る

今日の森林文化アカデミー

「水車」の周辺も凍る 状況です。

午後の2時ですが、森林文化アカデミーを流れる小川の「水車」を見ると

なんと、「氷柱(つらら)」がありました。

そんなに寒いのかと感じるほどです。現在学校内で咲き始めシナマンサクやベニマンサクの花も凍えるような寒さの中、じっと絶えているような気がしました。

さて、2年生の中には課題研究の最終仕上げに四苦八苦している人もいるようですが、提出期限まであと2日、頑張って下さい。

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報告、ジリでした。

2012年2月25日土曜日

どう遊ぶ!?

��週間後に開催される、ものづくり講座と木造建築スタジオの展示会。

ものづくり講座では展示会で販売する商品の制作が始まっています。
「何をやるの?」と疑問の方が多いと思いますので、少しだけ中身をお届けします。

僕が作っているのは木のおもちゃ。
こんなのです!
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左からアイスクリーム、雪だるま、美濃市の人気キャラクターのうだつくん。

でもこいつらはただの人形じゃありません。
これをそうすると…。

あんな遊び方が出来ちゃいます!
ヒントは全部「ヒモ」があるって所ですかね。

気になる方は
3月9日〈金〉の10時~17時と、10日(土)の10時~16時。
うだつの上がる街並みの中にある吉田工房に
是非ともお越しください!!
誰もがあっと驚くおもちゃ達がお待ちしています。

ものづくり講座1年 臼井


3日間の発表会を終えて

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3日間に渡り開催されていた課題研究発表会が昨日終了しました。発表を終えた学生たちは,もう休みで誰もいないのかなと思いきや,朝から意外に来ているではないですか,失礼 m(_ _)m。

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実は,まだ彼・彼女らには課題研究論文の仕上と提出という最後の仕事が残っているのです。発表会で出たコメントに関する部分を一生懸命修正します。

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締切は29日です。あとちょっと,がんばれ!!


2012年2月24日金曜日

展示会準備、進行中!

ものづくり講座と、木造建築スタジオが合同で行う展示会の準備が進んでいます。

ご存じない方もいらっしゃると思うので、ここであらためて展示会の詳細についてお知らせします。
日時は、3月9日〈金〉の10時~17時と、10日(土)の10時~16時。うだつの上がる街並みの中にある吉田工房において、ものづくり講座と木造建築スタジオが、日々の活動の成果を発表いたします。毎年行われる展示会ですが、今年は、ものづくり講座の学生が製作した木工製品の販売も行われます。展示と販売により、皆様に木のある暮らしの提案を行う二日間です。

本日もミーティングを行い、各担当の進捗状況の報告や、展示計画の話し合いを行いました。

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今後、展示会までの間、アカデミーブログにて準備の様子をアップしていく予定です。まずは、展示会にて販売される木工製品の概要を、各学生から紹介いたします。お楽しみに。




短期技術研修「里山整備研修 マイタケ原木栽培研修」が実施されました

先週の2月15日(水)に森林文化アカデミー内にある
「森の情報センター」および「森の工房」にて
「里山整備研修 マイタケ原木栽培研修」が実施されました。

この研修は森林文化アカデミー短期技術研修と
岐阜県林政課(ぎふ森林づくりサポートセンター)里山整備研修
との共催研修として行われました。

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研修について詳しくは、ぎふ森林づくりサポートセンターのブログをご覧ください。

2012年2月23日木曜日

「課題研究公表会」in森林文化アカデミー 2日目(クリエーター科)

「課題研究公表会」2日目。
午後からはクリエーター科の発表が行われました。

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発表は、~森と人をつなぐ学校~らしいものでした。

「中山間地域におけるプレーパークの可能性」
「お父さんは森の案内人--保護者へ対する環境教育の試み--」
「絵本を活用したインタープリテーションの実践」
の3つの発表は、森林環境教育に関係する課題研究で
森(自然)と人、人と人をつなぐ活動の内容でした。

「地域発、未来をつくる たのしい縁(宴)--里山で考える『日本型エコビレッジ』」
は、岐阜県郡上市明宝での持続可能な社会づくりの活動に関する発表で
里山と人、地域と人、人と人をつなぐ内容でした。

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昨年3月11日、発表者の出身地である岩手県が東日本で被災しました。
その被災地に住む方たちの一部の方には、家にこもりきりになる方がいたり
立ち話をする姿が見られなかったりと気になる部分があるという現状を聞き
アカデミーものづくり研究会で学んだことを活かしたいと考え
木工とワークショップを活かしたコミュニケーションの場づくりを行った
「木工ワークショップによる被災地でのコミュニケーションの場づくり」
の発表は、木工と人、木のものと人、人と人、などをつなぐ内容でした。


発表後にはそれそれの発表に対して、外部評価員の方から講評を頂きました。

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本日は「課題研究公表会」の3日目(最終日)です。

「木造建築スタジオ」「里山」「地域林業」に属する学生の
アカデミーらしい課題研究の発表が行われています。

2012年2月22日水曜日

「課題研究公表会」in森林文化アカデミー 2日目

昨日に引き続き、森林文化アカデミー内「森の情報センター」にて「課題研究公表会」が開催されています。

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本日は午前中がエンジニア科の公表会で、昨日のエンジニア科・木のコース、森のコースに続き、環境のコースの発表が行われています。

それでは、ほんの一部ですが、公表会の様子を紹介します。


環境のコースの熊野さんは「森のようちえん活動を広めていくための危険生物学習キットの製作」というタイトルの課題研究に取り組まれました。

アカデミーでは森林空間を利用した幼児のための自然体験活動「森のようちえん」を地域の子育てサークルと共同で実施中です。全国でも近年急速に広まっている中、安全管理の技術向上が指導者の間で求められています。そこで、熊野さんは「封入標本」という手法を使用し、指導者のための「野外における危険生物学習キット(昆虫を中心とした)」を作成されました。
開場には実際に「危険物学習キット」が展示され、発表後の休憩時間には多くの教員や学生が手にとって確認し、質問も多く出されていました。

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蛇やムカデ、大スズメバチなど。
実物では、触れない(触りたくない)ものも「封入標本」ならば、手にとってじっくり観察できますね。
それにしてもスズメバチは標本でも怖かった。。。


このように、発表を聞くだけでなく、実際に発表者に直接質問ができたり、展示物があったり。


午後からは、クリエーター科の公表会が行われます。
「環境教育・インタープリテーション研究会」に属する学生4名と「ものづくり研究会」に属する学生1名による発表です。

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今年は一般の方にも公開されていますので、ぜひ足をお運びください。







2012年2月21日火曜日

今日から始まり 一般公開 「課題研究発表」 in森林文化アカデミー

本日、21日から23日まで続く 森林文化アカデミーの2年生による

「課題研究発表」 が始まりました。

この課題研究発表は一般公開されており、どなたでも聞くことができます。
場所は 森林文化アカデミーの森の情報センターで、21日から22日午前まではエンジニア科の発表、22日午後から23日にかけてはクリエーター科の発表です。

寒い季節ですが、会場は熱気むんむん。

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最初はエンジニア科の木のコースから発表です。二番手の水野君の発表を速報すると。
木工職人を目指す水野君は森林文化アカデミーで一般の方たちの利用率が高い「森の工房」で使われる何かをつくりたいと考え、利用者から聞き取り調査をして、(1)木のコンテナ、(2)パンフレットラック、(3)パーテーションを作成し、様々な方から評価を受けたことを発表。

実際に彼が作成したパンフレットラックを見ると、このように取り外しができて

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更には見る人の目線に合わせて、高さが調整できます。

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そして、更にはパーテーションに掛けることもできるのです。

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この作品を東京で開催された「東京エコプロダクツ展」で利用したところ、大変評判が良く、三井ホームの人がグリーンエコプラザで利用したいと言われ、貸し出し中です。
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今回は、エンジニア科はコース別の最後の課題研究発表です。林業女子会や獣肉利用、森のようちえん、木造建築、ものづくりなど多種多様な発表がありますので、是非皆さん公開発表会に来て下さい。

今からでも間に合います。

2012年2月20日月曜日

短期技術研修「木育推進研修」が開催されました。

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2月11日(土)に短期技術研修「木育推進研修」が開催されました。

森林文化アカデミーでは、木(樹)と人とのつながりを考え直していくための教育である「木育」の研修等を実施しています。今回は、海外や北海道の木育の事情に詳しい北海道在住の宮本英樹さんを講師にお招きし、木育に携わる県木育推進員や保育士、小学校教員などを対象にした研修会を開催しました。

詳しくはこちら(ぎふ森林づくりサポートセンターのブログ)をご覧ください。

2012年2月18日土曜日

おひさしぶりです。(自力建設2011)

この日は、夏以来のコンクリートのベース打ちを行いました。

前日から用意していた型枠ですが、作りすぎていたみたいでほとんど直していただきました。
最後まで世話のかけてしまって本当に申し訳ないです。

レベルで高さを測ると掘り過ぎかと思っていましたが、まさかのまだ堀が足りませんでした。

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夏の感覚がかなりにぶっていたみたいです。

型枠を付け直し、穴を掘り直し、しばし休憩。


後に、持ってきていただいたコンクリートを運び、流し込みます。
久しぶりに運ぶ生コンクリートは格別に重いです。

表面に仕上げをかけ

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一週間寝かせて出来上がり・・

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の予定です。



記:徳永(木造建築講座1年)

2012年2月17日金曜日

今春の入学に間に合います。

岐阜県立森林文化アカデミーの今春の入学に間に合います。

クリエーター科の最後の入試が来月3月11日(日)に行われます。

願書受付期間 2月15日(水)~3月6日(火)

林業や山村、環境教育、木造建築、木工など、森林や木に興味のある方、まずは、このブログを見てください。

濃密で充実した二年間が待っています。

2012年2月16日木曜日

岐阜県林政部主催の「森林経営計画」研修会

平成24年2月15日~16日
岐阜県林政部主催の 「森林経営計画」研修会 が森林文化アカデミーテクニカルセンターで開催されています。

この研修は国が提案する「森林・林業再生プラン」の一環で、平成24年度からこれまでの森林施業計画が、面的に森林整備を進めるための「森林経営計画」に変更されるためのものです。

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今回は岐阜県各地の林業に関係する事業体(森林組合や会社)や個人(大規模所有者など個人で計画される方)が対象です。
説明は森林整備課の藤下技術課長補佐と土屋技術主査で、新しい仕組みでの計画作りを説明されました。


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新しい森林経営計画はこれまでより現実味ある計画になるものの、仕組みが複雑でパソコン持参で意気込んできたものの、あまり理解できない点も多く、参加者の多くは困惑気味でした。


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当面は5年間の、長期スパンでは40年間の計画見通しをつくる必要があり、参加者は全員真剣眼差しで研修会に参加していました。




スピリチュアル自力サロン(自力建設2011)

��月のお披露目会までに、ささらの取り付けをするため、日々邁進する我々。

しーかし!
やはり我々だけでは作業が進まないのが、自力建設・・・

階段の基礎を新たに作り、しかもそれが階段になっているというものを計画。
穴掘りは手馴れたもので、えっさほいさと掘り進めたものの、メインの階段基礎の作り方がわからない・・・

そんなときは!!
ひらたさーん!!!

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彼が何者なのか、我々がどれほどお世話になっているかは日本の夜明けやぁ~!をご覧ください。


・・・が、夕方から打ち合わせをしてくださるとのこと。
本当にいつでもどんな無茶なお願いでも、実現に向けて協力してくださいます。
ありがとうございます!

というわけで、打ち合わせまでの本日の作業は??

デッキ材(細かい残り)
屋根のシリコンシーリング(指でちまちま)
段板加工(丸ノコで墨つけ・カット)

の3本です!
地味だ!!!

本日唯一の話題。

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山本の高校時代の友人・助っ人Eくんです。
悪代官さまと仲良しそうな変わった苗字の彼、仕事に疲れて3連休に北陸旅行に来ていたところ、岐阜にて捕まえ・・・ごほん、岐阜に来たいと言ってくれました。
そしてなんと貴重な3連休だというのに作業を手伝ってくれるというじゃありませんか!!!

最初は「昼からは温泉にいくんやからな!」と作業を嫌がって・・・げふん、そんな彼も、
墨付けから始まり、丸ノコでの加工を練習後、本番用の段板を加工する頃には、
「昼からは何すればいい??」
と俄然やる気!!

最後には丸ノコもインパクトも使いこなし、端材で自分用の棚製作に夢中でした。
時間切れで未完成でしたが、又完成させに来る、と力強い表情。
目も表情も、活き活き!
木に触れること、ものづくりをすることが、彼の日ごろのストレスの癒しになったようです。

そんなヒーリング効果も期待できる自力建設!!!
あなたも是非、いかがですか??
アカデミー内、アジトまでお越しくださらなくても、捕まえ・・・がふがふ、
お迎えに上がります。


記:打ち合わせ完了!階段基礎に向けてがんばります、山本(木造建築講座1年)


2012年2月15日水曜日

プレーパーク 第15回

去る1月27日15回目のプレーパークは、朝から雪が降ってたので
雪遊びをしようと思いきや。。。。
午後には太陽が出てきてあっという間に雪は解けてしまいました。残念!
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雪が解けても寒さは変わりません。
そんな日は、体を動かして遊ぼう!!久しぶりに「かべ登り」の復活です。
前に登れた子、登れなかった子もチャレンジです。

ロープ1本を頼りに自分の体の力を使って一生懸命登ります。
登った後の子どもの満足そうな顔は何とも言えません。
自分が頑張って登った高さを上から見ることができるので、
それが子どもにとってすごい達成感になるのだと思います。

今までできなかった子が登れるようになった子もいて、
遊びの中で子供たちの成長が見ることもできました。
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また、今回はのこぎりブーム到来!!
竹やら長い廃材を持ってきて、のこぎりで一生懸命切ります。
しまいには、自分が切る枝を森から持って来る子どもまで。。。。。
子ども達はどれだけ切るのが好きなんだ!?

切っている内に、愛着が湧いたのか切ったものを大切に持って帰りました。
果たして、切った材料は家でどうなるのか?とっても気になります。
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ただ夢中になって一つのことをするのもプレーパークの遊び方の一つ、
大切にしたい子どもの体験の一つだと僕は思いました。

��環境教育・インタープリテーション研究会2年 澤田雄喜 談/同研究会講師 萩原裕作 編集)


2012年2月14日火曜日

森林文化アカデミー演習林の「森林経営計画」策定に向けたプロジェクトチーム会議

岐阜県立森林文化アカデミーには
隣接する約33ha演習林があります。ここはヒノキ林を中心に、スギやマツが植栽され、ほかにも森林研究所の試験地が数多く設定されています。

この森林について、平成24年度から実施される「森林経営計画」を策定するための会議が平成23年10月21日から開催され、県庁や森林研究所を巻き込んでプロジェクトチーム会議を開催してきました。

今回は第三回の会議を森林研究所で開催し、演習林の利用計画見通し、作業路線形、経営計画作成のための作業内容について確認をしました。


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演習林内は研究所の試験地はもちろん、学生さんが実施する間伐や植栽の実習、集材架線実習地、間伐展示林、他にも「森のようちえん」利用林など、さまざまな利用計画が組み込まれます。
演習林の上部は地質がチャート主体で、場所によっては崩落したチャートが崖錐を形成しており、作業路を開設しても崩れてしまう可能性が高い問題もあります。

今後、3月下旬を目途に、森林文化アカデミーでは横井教授を核として、演習林の経営計画作成に向けた検討をしてゆく予定です。

プレーパーク 第14回 報告

1月23日のプレーパークのたき火は、子どもの一言から始まりました。
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「今日は、たき火に火がついてないけど何時につけるの?」
どうやら、たき火がやりたいようです。

彼にマッチを渡しましたが、初めてだとのこと。
ゆっくりと使い方を教え、いざ挑戦です!!
ライターと違ってコツと加減が必要なマッチ。
なかなかつかず、3回目でやっと火をつけることができました。

自分たちの力でつけたせいか、薪を作る子ども、火を見る子どもと
自然に役割分担しながら火を絶やさぬようにしていました。
たき火一つだけでも、多くの学びと遊びがあります。

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最近は、気軽にたき火ができる所も少なくなり、
たき火ができる所は、「特別な場所」のイメージがあります。
昔は当たり前だったたき火ですが、
いつの間にか貴重な体験になってきています。

遊びについてもそうです。
遊びを教えてくれる人がいなくなったのか?
遊べる場所がなくなったのか?
子どもたちの遊ぶ時間が無くなったのか?
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現代の子ども達を取り巻く環境には、いろんな「?」があります。
そんな「?」を解決するには、プレーパークのような場所が
本当に大事なのかもしれません。

��環境教育・インタープリテーション研究会 2年 澤田 雄喜 談/萩原裕作 編) 


2012年2月13日月曜日

市場経済の中の林業

林業再生講座で開講された「市場経済の中の林業」の紹介です。

この授業では,林業を産業として捉えた場合に,大きく関わることになる市場経済について理解することが目的です。

とはいっても,マクロ経済やミクロ経済といった経済学の話ではありません。

林業界に関する事例やテーマを取り上げ,普段見ている林業から一歩離れて,別の視点から林業を捉えることが目的です。

講師は三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)の新永氏に来ていただきました。主に民間企業のコンサルティングを行っており、林業事業体や林産業に対するコンサルティングも行っております。

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授業が始まる前に、様々な情報で溢れかえる中、自ら考え、その情報を取捨選択しながら、行動することが重要だと、というメッセージがありました。

講義のスタイルとしては、あるテーマについて、それぞれ事前に考え、当日ディスカッションするという形で行いました。

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様々なテーマを取り上げましたが,その中の一つを紹介します。

「国内林業を弱体化させた原因は何か?」
 
日本の林業が低迷していると言われ続けて長いですが,林業が弱体化している原因はいったい何なのか?林業に関わるプレーヤーとしては,「林業」「林産業」「住宅業界」「行政」がいます。ヒト,モノ,カネの切り口で,その原因を考えてようという課題です。

出てきた意見としては,
・木材材価が高かったため,輸入や外材にシフトした。
・さらに材価が高かったことが,コスト削減努力に結びつかなかった。
・画一的な補助金が,努力をしない風潮を生み出した。
・そもそも林業は産業ではなかった。生活基盤の一部だった。
・賃金の上昇により,採算性が低下した。

などなど,いろいろ出てきました。

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さらに,

なぜ「木材価格が高かったのか?」
なぜ「賃金が上昇したのか?」

このように深堀を進めていきます。そうすると当時の社会背景や経済の構造,林業自体の長スパン性が浮き上がってきます。


特に,この先に一つの結論が出るわけではありません。しかし,今の林業について俯瞰し,自分なりの意見を持つということが大事です。

他のテーマとしては,
「マーケットインか?プロダクトアウトか?」
「水平統合,垂直統合した事例におけるメリットやデメリットは何か?」
「組織で取り組む場合のメリットは何か?デメリットは何か?」
「ゼネラリストとスペシャリストのどちらを育成すべきか?」
「林業・林産業は国際分業されるべきか?」
などを取り上げました。

 いずれのテーマも特に正解があるわけではありません。将来的に林業界で働くとしても、業界全体を見渡すことの重要性を認識し、単一の視点ではなく、それぞれの視点で考えることの重要性を強調されました。



事例やテーマを取り上げて,ディスカッションを行いましたが,自分としての意見をまとめる上で、自分が林業に対してどういうスタンス(心構え)なのかを改めて認識するよい機会になったのではないでしょうか。

成瀬力造先生、圓谷公康先生をお迎えした「岐阜県 施業プランナー研修」 in 森林文化アカデミー

平成23年度の森林整備推進の要 「岐阜県 施業プランナー研修

その第15回基礎研修&第9回ステップアップ研修の合同の研修会が森林文化アカデミー
のテクニカルセンターで開催されました。

なお、施業プランナーステップアップ研修は今回が最終回で、残すは基礎研修のみとなります。

さて、今回が岐阜県森林組合連合会業務部顧問の圓谷公康先生と株式会社豊田自動織機 AL事業部コンサル担当部長の成瀬力造先生をお招きしました。

お二人とも、生産管理、工程管理、管理システム、原価改善から総合的なコンサルティングまで、幅広い分野での指導実績をお持ちですので、今回は合同の研修と位置づけて貴重な考え方を学びました。

まず、午前中は圓谷公康先生による「林業における事故と安全管理」についてです。

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講義の前段では「安全とは」、「管理とは」とう説明もありましたが、チャールズ・ダーウィンの言葉を引用され、
「最も強いものが生き残るのではなく、It is not the strongest of the species that survives,
 最も賢いものが生き延びるわけでもない。nor the most intelligent that survives.
 唯一、生き残れるのは変化できるものだけである。It is the one that is the most adaptable to change. 」


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そして、林業でもPlan Do Check ActionのP・D・C・Aサイクルを回し続けることの重要性を説かれました。

加えて、林業でもQCD、つまりQは品質(曲がり、腐り、割れ、含水率、強度、歩留まり)、Cはコスト(作業者人件費、機械償却、燃料費、管理費)、そしてDは納期(短納期、安定供給)。

これを考えながら、まず最初に心がけるのが「安全第一」です。
安全配慮義務やリスクアセスメント、KY活動など様々な事例を出して説明されました。

安全活動を中心とした組織内での意識と心構え、指導の方法についても生産管理の分野から深く開設して頂きました。

最後に、
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この「真剣だと知恵がでる 中途半端だと愚痴がでる いい加減だと言い訳ばかり」という言葉を見聞して、私自身が反省した講義でした。


 午後からは株式会社豊田自動織機 AL事業部コンサル担当部長の成瀬力造先生による「リーダーの条件 ~部下を育てて自分も育つ~」です。

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成瀬先生は最初に相田みつをさんの「花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 根は見えねんだなあ」という詩を紹介され、研修を受講する者の本質を問題提示して下さいました。

最初に1.「違いの分かる人」について
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違いの分かる人は、(1)広範囲に観察できる人
(2)多角的な見方ができる人
(3)自己否定を厭わない人
(4)率先して垂範できる人
つまり、お客様目線で、物が見えて全体最適に取り組める人。鳥の目をもち風を読み、行動でき、時には事項否定も厭わない。そんな人材が違いが分かる有能な人なのです。・・・私も胸にグサリときました。


2つ目は「凡を極める」です。
私たちが普段、「あたりまえ」と感じてしまっていること、それへの振り返りです。生業とは何か、会社とは何か、私たちは「あたりまえのことを、あたりまえにやらせられる人か?」

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われわれの役割は「今日からできるあたりまえのことを(原価の基。Q.C.D.)を下げる努力と、管理し維持・更新して行くこと。」

��つ目は「巷に学ぶ」です。働くと動くの語源、人偏の意味を考えます。
仕事の中で「働く」と「動く」が混在していないか。つまり無駄な動きはないか
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職場に「ムダ、ムラ、ムリ」がはびこっていないか。管理しているのか?現場任せになっていないか?・・・・思いつくところは、数多いはず。

4つ目は「ビジネスとして捉える林業」についてです。
ビジネスの目的は「継続」、つまり社会貢献できなければ存在意義がない!

二宮尊徳は「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」と言われたそうです。

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多くの産業は各工程で、前後の関係におけるPDCAサイクルが回転して、お客様目線での生産管理がなされているが、林業はその場主義、各工程がそれぞれの思いや都合で生産していないか。林業は第一次産業と言われるが、製材品は第二次産業ではないのか

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製造業から見た林業の課題、やはりQ.C.D.の欠如、木材の等級や含水率、価格の不安定性(高い)、木材の不安定供給、これらが致命的になっている。
だからこそ、品質を管理し守る。原価改善で競争力をアップする。量と納期の厳守を実施するQ.C.D.を管理することが需要となる。

国産材の優位点を探ったり、出材計画表を作成したり、見直したりする。

5つ目は「日々是丹精」 晴耕雨読の商売など無い。ましてや「管理なし」と言う状況など、あり得ないが林業はどうか。

「決める」「教える」「守らせる」こうした日常管理の差が会社の差となる。 

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最後の6つ目が「部下を育てて、自分も育つ」です。
何度か繰り返されて言われた印象的な言葉が、
リーダーは必ずしも好かれない、ただし尊敬されなければリーダーにはなれない。」というものです。

部下を叱れないのは無関心だからである。「叱る」と「怒る」は違う。

~ ~ あなたは何のために生まれ、何をなすべきか・・・     
言われたことを、やるだけの人生で・・・いいんですか ~ ~

大変印象的で、受講生をはじめ私自身も大変勉強になりました。こうした講義をして下さった圓谷先生と成瀬先生に感謝すると共に、こうした研修を開催する機会を与えて下さった研修生や県庁の皆様に深くお礼致します。
最後に、ステップアップ研修受講の皆様、長きにわたってご苦労さまでした。今後の活躍、楽しみに期待しています。

報告 ジリこと川尻秀樹でした。