2012年5月8日火曜日

パーマカルチャー入門!手紡ぎ体験と持続可能なくらし

去る4月28日(土)、パーマカルチャー中部とアカデミーとの
連携生涯学習講座「手紡ぎ体験と持続可能なくらし」を実施しました。
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当日は、半数近くがアカデミーに来るのが初めてという方で、新しい層の方々に
アカデミーを知ってもらうよいキッカケにもなりました。
中にははるばる東京や神奈川から参加して下さった方も!ありがたいものです。

午前中は、今回の特別講師で、手紡ぎの普及活動を全国で積極的にされ、
ガンジーの著書の翻訳でも知られている片山佳代子さんから、手紡ぎと
持続可能な暮らし、そしてガンジーの思想、教育論等についてのお話を
いただきました。

経済優先の社会では、ごく一部の層が富を得るだけで、その他の人が
本当に幸せになるのは難しい。。多くの国民が幸せになるには、
自立した生活をすることがまず重要であると唱えたインドのマハトマ・ガンジー
が注目し、活動のシンボルとしたのが手紡ぎの糸車でした。
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自分の手で綿を育て、糸をつむぎ、布を織り服にして着る。
「衣・食・住」の中で、実は一番遠い存在になりがちな「衣」の部分に注目し
それを自らの手で作り上げることを通してひとりひとりの「生きる力」と「自信」
につなげていったそうです。ガンジーがそんなことをしていたとは知りませんでした。

印象的だったのは、「教育は、メンバー(構成員)をつくるのではなビルダー(創り上げる人)
をつくることが本来の目的である」という言葉でした。
今の殆どの教育が、世の中にすでにある仕事やシステムにどう合わせて人間を育てていくか
しか考えてないところを考えると、社会のビルダー(クリエーター)を輩出するために設置された
アカデミーのクリエーター科は、これからの世の中、本当に重要なコースなんだなぁと改めて
感じてしまいました。
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おいしい手作りの食事(美濃加茂の季節の素材を使った料理屋さん、季菜口(きっさこ)さんの
ケイタリングです。)を食べたあとは、午後からさっそくインドのチャルカという携帯糸紡ぎ機
��ガンジーはどんなに忙しくとも毎日これで糸を紡いでたらしい)を使っての手紡ぎ体験。
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先生がやっているのを見ると簡単そうですが、いざ実際にやるとめちゃくちゃ難しい。。。
すぐに切れてしまいます。(先生なんであんなにスルスルとできるんだろう。。。。)
我々みんな頭でっかちになりすぎて、手先の感覚や、素材と対話する力が鈍ってますすよね。
皆なかなかイメージしたように糸にならず、どんよりとした空気が会場を覆いました。

しかししばらくやり続けると、だんだん機械と綿の癖が見えてきて、少しずつ慣れ始め、
糸になりはじめました。これが手作業のおもしろいところですよね。理屈じゃないんです。
感覚なんです。。それだけに、糸になりはじめた時のみんなの顔は素敵でした。
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それにしても一本の糸を紡ぐって本当に大変なんですね。
でも手で紡いだ糸は味わいのあるやさしい糸になりました。

みなさん、自立に向けた一歩が踏み出せたようです。

��アカデミー講師 萩原裕作)