エンジニア科1年生の森づくり実習、今回は岐阜市椿洞にある竹林と広葉樹林で、
原島先生、玉木先生、Crの天池さんとともに活動してきました。
森林所有者の方からは、
(1)広葉樹林に侵入してくる竹林をこれ以上広めたくないので竹を切って欲しい。
(2)できれば薪ストーブで使う薪を林から切り出して欲しい。
といった要望がありました。
写真の左側には竹林、右側は広葉樹林が広がっており、竹林は斜面上部に侵入
しつつあります。
ここで柳澤先生から、里山管理の視点でのアドバイスをもらいました。竹林に近い
ところは、サカキ、ヒサカキ、カナメモチ、アラカシ、チャノキが目立ち、林縁部には
カラスザンショウ、アカメガシワ、クサギ、ヤマハゼ、ナンキンハゼ、ウワミズザクラ、
エゴノキ、エノキ、ムクノキ、キハダ、アベマキが見られました。
モウソウチクの伐採には、近くの建物に影響がないようにロープを使って伐採の
補助を行いました。伐採したモウソウチクの太い部分は、森林文化アカデミーで炭に
焼く予定です。枝の部分は切除して、地拵えしました。
エゴノキを発見して、残すことにしました。以前のブログでも、ものづくり の久津輪
先生が和傘の轆轤材にするエゴノキの問題を書かれていたので、意識的に何本か
のエゴノキを残しました。
これは伐採してしまったキハダです。
樹木学実習などで50種以上の樹木を教えられているはずなのに、今回、結構忘れて
いる学生達。もっと復習しなくては!
現場には2本のキハダが見られましたが、残念ながら2本とも切られてしまいましたが
切り株周辺が明るければ、多分、来春には萌芽してくることでしょう。
広葉樹は針葉樹と違って、伐採してしまっても切り株から萌芽する可能性が高い分、
針葉樹よりも失敗する可能性が低いとする考え方もあります。
しかし重要なのは、広葉樹林をどのよ うな森林に誘導し、どのように利用するかを考え
初期から樹冠のコントロールをする意識がないと、行き当たりばったりの広葉樹作業に
なってしまうのです。
勘違いによる広葉樹作業は何の役にも立たないことを肝に銘じて、一日の作業を終えた
のです。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。