2014年9月18日木曜日

こんな”サイ”がほしかった!?地域材を使った地域のためのものづくり~その後

さて、以前「地域材を使った地域のためのものづくり」と題して、ものづくり講座が実施しているオリジナルグッズ開発の授業について紹介しました。あれよあれよという間に9月も半ば。あのオリジナルグッズ開発はどうなったか。そもそも一体全体何をつくっていたのかを紹介したいと思います。



今回、制作させていただいたのは、美濃加茂市にある「みのかも文化の森」という市民ミュージアムのオリジナルグッズです。学生たちから出てきた中から選ばれたのは、この施設のマスコットでもあるカニサイをモチーフにしたステーショナリーシリーズでした。

カニサイは、美濃加茂市内を流れる木曽川でその足跡の化石が見つかり、施設内ではその足跡とカニサイを復元した模型が展示されています。化石は国内最古のものだそうです。

選ばれたアイテム、完成した姿はこちらです。 3種のカニサイからなる「カニサイ君ステーショナリーシリーズ」です。

 最近はやりのマスキングテープカッター

 ペンホルダー。使用頻度の高いシャチハタもいい具合に納まります。


そして、カードホルダー。



また、別の学生が提案した、敷地内にある太郎池の形をモチーフにしたカードスタンドやシンプルなヒノキのしおりも制作しました。


各アイテム、2年生が制作工程を考え、冶具を用意し、本番では1年生に指示をしながら制作していきます。


その過程では、冶具の精度が悪く形を整えるのに非常に時間がかかったり、工程の順番を見誤ったりするなど何度も何度も手戻りが発生しました。また、この方法でいけるだろうという見通しだったものが、いざやってみたらものすごく効率が悪かったり、正確な加工ができなかったり。たまに教員からも作業変更や工程変更などの指示を出しながら、少しでも早く正確にきれいに仕上げれるように進めていきます。この授業は、このライブ感、ピリピリした空気が刺激となります。


さぁ、ゴールが見えてきた!といった時点でも、すでに授業枠をはるかにオーバーしていた時でしたが、そこに来てまさかのマスキングテープカッターは全部不良品ということが発覚!

2年生からの指示ミスで、あるパーツに接着剤を塗っていないことがわかり、すべて作り直し。そうですそうです、これもすべて学びです。と教員は言えるのですが、学生らはほんと大変な思いだったでしょう。

しかし、そういった困難もなんとか乗り越え、やっと出来上がった商品。雷に打たれて立ち枯れしていたみのかも文化の森のヒノキ。それがこのようにデスクの上を彩るステーショナリーに生まれ変わりました。この秋、みのかも文化の森のミュージアムショップの店頭に並ぶ予定です。

(正式な販売時期は決定していません。)