2014年10月2日木曜日

今年も「将来木施業」に挑戦

ドイツから紹介された「将来木施業」。いろいろと議論がありますが、それがどんなものかを知らなければ、何も始められません。ということで、できるだけオリジナルに忠実に、将来木施業を実践する実習を行っています。

演習林の一角に将来木施業のモデル林を作るのも、目的の一つ。

今年も、クリエーター科林業再生講座の2年生が3本の将来木を選び、間伐を行いました。


教室で「将来木施業」の考え方を学んだところで、いざ演習林に。

昨年の先輩たちの選木を見た後で、自分たちの選木。


将来木を選ぶポイントは、

 1.バイタリティー(生命力)

 2.クオリティー(品質)

 3.分布(間隔)




選んだ将来木にマーキング。

3人で選んだということで、ネーム入り。




将来木の成長(樹冠の発達)をじゃまする木を間伐木に選びます。

何本ものじゃまする木がある中で、優先順位をつけて、今回の伐採木を選定し、実際に伐ります。

何本もの木を伐りましたが、かかり木は一つも発生しませんでした。パチパチ。




下・中央から上に向かっているのが将来木。

その左上に小さな空間、右上にけっこう大きな空間ができました。これらの空間は、将来木に対して山側にあります。



最後にもう一度、3本の将来木を回って、林冠に空いた空間を確認。これで良かったかどうかを検討しました。


今後、自分たちが間伐の設計をするとき、将来木施業を(そのまま、あるいはアレンジして)取り入れるかどうかは別として、今回の経験は必ず生きるはずです。



  by 横井秀一