2015年11月2日月曜日

ロッテンブルク林業単科大学留学生のマティアスさん

森林研究所で森林病害虫について学ぶ


 ドイツ連邦共和国のバーデンビュルッテンベルグ州にあるロッテンブルグ専門大学の営林
学科、こうした大学は日本にはない Fach-Hoch Schule(専門大学)です。
 日本語ではロッテンブルク林業単科大学とも訳されています。

 岐阜県立森林文化アカデミーは、平成26年11月にドイツ・ロッテンブルク林業単科大学
と、林業分野における教育・人材育成、研究開発に関する連携覚書を締結しました。
 その取り組みの一つとして、10月5日から54日間、ドイツ・ロッテンブルク林業単科大学
学生のマティアスさんがインターンシップとして、岐阜県立森林文化アカデミーなどで
研修しています。通訳は杉岡数幸さんです。

 先週までは飛騨市森林組合で、今日は岐阜県森林研究所で研修しました。研究所では
天野所長さんから研究所の概要を伺いました。


 続いて、マティアスさんがドイツでも昆虫に興味があったとのことでしたので、大橋さんと片桐さん
から、森林病虫害についてご説明を頂きました。

 最初はカシノナガキクイムシについて、最初にオスがアタックすることや、メスも加わった集中
加害(マスアタック)、アンブロシアビートルの仕組み、ラファエレア菌のこと、などなど標本や写真
を使って説明して頂きました。


 カシノナガキクイムシのメスにあるマイカンギアという器官を見たり、他にもスギカミキリや
スギノアカネトラカミキリ、マツノマダラカミキリ、マイマイガなどについても、どのような調査を
して、どう対策をしているのかなど、詳しく研修しました。


 片桐さんからは、学生時代にドクター研究されていたニホンジカや昆虫についての相関関係
などについて、説明して頂きました。


 ニホンジカが増えると植生が乏しくなって、その土地が乾燥する。ニホンジカの食害が無ければ
植生が豊で湿潤な環境が維持される。 では昆虫はどうなるのか?

 などなど、狩猟も行うマティアスさんにとっては興味深い話であったようです。


 他にも研究所の土肥さんからは、木材乾燥について、特に除湿乾燥について説明をして
頂きました。

 最後に、マティアスさんは釣りが大好きとのことでしたので、昨日の日曜日は、私たちと南知多
で海釣りも楽しみました。
 マダイ、シロギス、メバル、ウミタナゴ、ギンポ、マイワシ、ウルメイワシなどを釣りました。

 マティアスさんは11月27日まで岐阜県にいます。是非、会いに来て下さい。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。