2011年11月3日木曜日

乾燥による木材の割れ

木造建築に関する事を、幅広く学ぶ事が出来る木造スタジオ。木材についての授業も充実しています。先日、富田先生の講義の合間に、面白い試験体を見る事が出来ました。

��本の製材品から2つの試験体をつくり、経過観察をしています。実験を始めて4~5年が経過した木材には、それぞれ異なる変化がみてとれます。

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��列に並んだ試験体について説明する先生と、話に聞き入るスタジオ2年生。

乾燥工程が違う2種類の試験体。こちらは天然乾燥された材。

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表面に大きな割れが入っているのが分かります。

こちらはドライングセット24時間+天然乾燥された材。

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表面の割れが少なく、強度低下につながる内部割れも殆どありません。

吉野などの木目の詰まった、割れの少ない材料は別として、一般に流通している杉材を天然乾燥する場合、割れが大きくなり、それが家造りにおいてネックとなる事があります。

何種類かの乾燥工程を知ると共に、それらの工程を経て出来上がった材料を見る機会があるという事は、木造建築の家づくりに携わる者にとって、とても有意義な事だと感じています。


加子母っ子  中島 創造(木造建築スタジオ2年)