2011年11月29日火曜日

クリエーター 林業再生講座 「森林情報」 で郡上森林組合を訪問

森林文化アカデミークリエーター科1年生
林業再生講座の 「森林情報」 という授業で郡上森林組合を訪問しました。

郡上森林組合は森林組合の中でも大所帯の中核森林組合であり、一般的な森林組合の仕事以外にも木材加工や販売、測量などもできる組合です。

今回は 「森林組合が事業上、どのように森林GISを利用しているのか?」 を教えて頂くため、郡上市八幡町にある郡上森林組合本所を訪問して、現在、森林GISを主に操作している山内喜康さんから指導をうけました。

GIS-%8CS%8F%E3%90X%91g-%90%EC%90K%8FG%8E%F7-1.JPG

郡上森林組合の一階事務室です。このフロアーに約40人近くのデスクが並んでいますが、経理や計画の仕事の方以外は、現場に出ていました。


GIS-%8CS%8F%E3%90X%91g-%90%EC%90K%8FG%8E%F7-2.jpg

最初に山内喜康さんから、GPSとGISの違いなどの理解確認をして頂きました。この中では、業務以外にも登山などでの利用価値であったり、機種によっての使い勝手、単三電池で良いものなど、付随する色々なものについて教えて頂きました。


GIS-%8CS%8F%E3%90X%91g-%90%EC%90K%8FG%8E%F7-3.jpg

次に、実際森林組合としてどのような利用がなされているか。具体的には大きく2点、
(1)造林補助金申請書類などの作成に反映させる。
(2)集約化のための座談会資料に反映させる。

そこで、最初に間伐などの造林補助金申請の書類をどのように作成して、市役所や県に提出するのかなどを、実践してもらいながら学びました。
間伐するためには、担当者が事前に現地確認して、その間伐対象地を作業してくれる森林技術者に伝える必要があります。この段階でGPSがあれば、初めて行く現場でも迷うことなく現場確認でき、なおかつ作業者に簡単に伝えることができます。
その伝える内容の中に、GISデータである地況や林況データをつけて渡すこともできます。
そして間伐終了後に、色々なデータを組み込んだGISデータを利用して、補助金申請するのです。


GIS-%8CS%8F%E3%90X%91g-%90%EC%90K%8FG%8E%F7-4.jpg

もう一つの利用が、集約化施業のための座談会資料づくりです。これまでデータとして配布された森林簿の内容や、航空写真、1/5000の施業図を各々個別に見て、それをもとに色鉛筆で色分けしたりして、所有者に見せていました。
しかし、森林GISを利用すれば、それらを複合的に組み合わせた資料を作ることができ、その中に森林所有者名も記入できます。

そうしたものを一枚の大きな罫紙にプリントアウトすると、座談会に集まった方々が一緒になって山を見つめることができ、大変有効であると教えて頂きました。山内さん、有り難うございました。

郡上森林組合でお話し頂き、帰路につく頃にはあたりは暗闇が迫っていたのでした。 ジリこと川尻秀樹でした。