2012年2月5日日曜日

建築構造的見地を踏まえたお好み焼きとは

【前回までのあらすじ】
 去年の秋から細々と続けていたデッキ材の切り欠き加工が、遂に昨日完成。
 塗装を済ませれば、あとは建物本体に張っていくだけという段取りに。
 とはいえ、100本程度あるデッキ材。4人で塗装するとなると時間がかかる。
 そこで、講座の枠を超え、同級生に塗装への参加を募ることに。
 人海戦術で、できれば今日一日で塗装を済ませたいところだが、果たして?

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というわけで、「塗って塗って塗りまくる一日」の始まり。
我々はいつもより早めに登校し、会場となる「森の工房」へのデッキ材搬入、
塗料の用意、おやつの焼き芋を焼く等の段取りを行います。

朝9時に、「塗りまくる会」開始。
ありがたいことに、どんどん同級生が集まってくれました。

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みんな、とても作業が早い。どんどん進みます。
特に、ものづくり講座の面々は奇麗で早い。
一気に広く塗れる幅広の塗装用ブラシを勧めても、
「いや、私達は刷毛で塗りますから」(キリッ)
と、ストイックに刷毛塗りを追求していました。

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同級生だけでなく、ものづくり講座からは、先輩や先生も参加してくれました。

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特別ゲスト、久津輪先生。
塗りが速くて、かつ丁寧で美しい。
次々に仕上がっていくデッキ材。整然と並ぶ刷毛筋。
建築の我々が普段目の当たりにすることのない、
ものづくり教員の実力をまざまざと見せつけられました。
次は他の先生の実力も見てみたいなあ。
見てますか?松井先生。

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10時半を過ぎたところで、ティータイムに。
自力建設「みさきのちゃや」で焼いた焼き芋を食べてもらいます。
生焼けも混じってましたが、それでもかなり美味しい。

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30分ほど休んだところで、作業再開。
どんどんデッキ材が仕上がっていきます。
丸一日使って仕上げる予定のデッキ材が、残り少なくなってきました。そして・・・

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12時過ぎには、「もう塗ってもらうデッキ材ないよ!」という状態に。
みんなこういう作業には慣れているので、とにかく仕事が速いのでした。
予定より早く作業が終わる、という事態に慣れてない我々は、いささか狼狽。嬉しい誤算。

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予想以上の速さでやりきった達成感で、みんな顔が明るいです。
ちょうどお昼の時間なので、参加してくれた皆さんに昼食を。

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前日に仕込んでおいた豚汁を食べてもらいました。
ちなみに、端で目伏せをして写っているのは、食事の時間にだけ現れた、自称食い逃げ犯。

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昼食が済んだ後は、我々だけで塗装道具の片付けと、夕食のお好み焼きパーティーの準備に。
今日の参加者を招いて行うお好み焼きパーティーが、本日の真のメインイベント。
大阪の下町で生まれ育ったお好み焼きネイティブ山本が、その手腕を披露します。
この夜のために、前夜からお好み焼き養成ギプスを装着し、フライ返しの素振りに余念がなかった彼女。
今夜はゲストも多いということで、気合い入りまくってます。

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「風月? ぼてぢゅう? 片腹痛いわ!
 そんなパチもんをありがたがっているお好み焼き弱者のお前らに、
 今夜はウチが本物のお好み焼きというものを叩き込んだるでぇ!」

「ほ、法律の範囲内でお願いします」

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というわけで、お好み焼きパーティー開始。
木造建築スタジオ一年が誇るお好み焼き番長は、きっと結果を出してくれるはず。
なのですが・・・何しろ少々ブランクがあったもので、調子が出ない。
ひっくり返すと無惨に型くずれし、傾くお好み焼き。

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「番長、お好み焼きが不等沈下を起こしています!」

「アホか! このお好みはなあ・・・片流れや!
 ソースが上手く流れるように、勾配がついとんのや! 怒るでしかし」

本場のお好み焼きは、構造的見地を踏まえて焼かれているのでした。

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なんだかんだありつつも、お好み焼き完成。
三寸勾配のお好み焼きも、味の方は文句なし。
マジで風月より美味しいので、食べてみたい方は是非建築の方へ遊びにきてください。

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久津輪先生も食べにきて下さり、大いに盛り上がりました。
作業の方も、おもてなしの方も成功に終わり、一安心。
皆さん本当にどうもありがとうございました。


記:伊東(木造建築講座1年)