山村づくり講座2年生の「コミニュティデザイン総合演習」では、参加する学生の興味のあるテーマや課題研究に関するフィールドを訪れ、それぞれの立場から現場を見て、お互いに意見交換を行うことを通じて、コミュニティを繋ぐ共通課題について考えることを主な目的としています。
今回は自分の研究課題のフィールドである長野県阿南町を訪れ、地域の人のお話を聞きながら伝統野菜の現状などの取り組みを見せていただきました。
続いて、伝統野菜を受け継いで栽培されているお宅を訪問し、畑を見せてもらったり、伝統野菜を使った料理を食べさせていただきました。
上段の写真は伝統野菜「鈴ヶ沢うり」を栽培している写真です。仕立てに使っている竹は近くに生えている竹を葉がついたまま使うことにより、うりが「立体的」に伸び、病気の広がるスピードを遅くしているとのこと。昔の人の知恵を感じました。
下段の写真の左側が「鈴ヶ沢なす」の天ぷら、右側が「鈴ヶ沢うり」の塩漬けです。特に、「鈴ヶ沢なす」の天ぷらは、とろけるような触感があり絶品でした。伝統野菜の料理を食べさせてもらった後は、小学校の分校でアカデミーの非常勤講師をされていたYさんから、なぜこの地に移住してきたのかや、どのように生活をしているのかを伺いました。Yさんは移住する前は養蜂に適している場所を探しており、広葉樹が多く自然豊かなこの場所が養蜂に向いている場所だと感じ、この地に移住してきたそうです。ここは山深い場所ですが、非常に豊かな自然に恵まれており、このような環境が伝統野菜を生み出してきたのだろうということを直感的に感じました。
今回は私たちの授業を受け入れてくださった「南信州お人よし倶楽部」のIさん、地元の方々、地域おこし協力隊のみなさん、本当にありがとうございました。
報告 山村づくり講座2年 最賀哲司