2014年8月22日金曜日

山村づくり講座実習風景(草刈り合宿その1)

地域生活実習 草刈り合宿  【1日目】

山村づくり講座1・2年生共通の「地域生活実習」では、1泊2日で草刈合宿に行ってきました。




初日の午前中は、郡上市白鳥町石徹白にある、Hさん宅にお邪魔して、畦と道路の法面の草刈りです。
見通しのよい平坦なところはガソリンエンジンの刈払機で、足場の悪い用水路の縁や岩の多いところは草刈り鎌で刈っていきます。


  




怪我や蜂刺され防止の為、草刈り鎌を使う人も長袖長ズボン、刈払機を使う人は更に防護面とチャップスを着用します。 石徹白は美濃町と比べれば大分涼しいものの、汗が噴き出します。




草刈り前の状態です。

 
 
 



終了後の状態です。
草刈りは、見た目がよくなるだけでなく、道路の安全面や防犯面、獣害対策の面でも重要な、地域の生活には欠かせない作業である一方、かなりの重労働だと実感しました。


作業が終わって、Hさん宅の縁側で一休み。



猫のルンタは、とうりょう(前原さん)の手懐け攻勢に、興味津々です。




午後からはI さんの自然栽培農園に移動して人参畑の草取りです。
メヒシバ等の雑草が茂る中に、筋蒔きされたニンジンの実生が見えます。


雑草を引こうとすると、つられてニンジンも抜けそうになるので、集中力が必要です。
これだけの人数でも中々捗りませんが、これを一人でするとしたら気が遠くなる作業です。

作業開始時はこのような状態です。



時間になってしまい、今日はここまでです。


作業の後、代々、白山信仰の御師をされてきたI さんのお宅で、奥様のS子さんにお話を伺いました。


かつて、秋から春までの5か月ほどは恵那等の旦那場で働いて収入を得、夏の間は祈祷職を務めてこられたそうです。
白山信仰はもともと神仏混淆でしたが、明治維新後の神仏分離で、上在所は神道、それより下にある集落は仏教になりました。

 


今のお宅は、明治23年に建てられたもので、国家神道になってからのものです。
二階には、神様を祀る部屋として、右側に「御神前」、左側に「みたまさま」が並んでいます。
御神前は白山神社の御分祠、みたまさまは先祖を祀る場で、一体にならない別の存在とのこと。
S 子さんのご実家は仏教だったそうですが、S 子さんから見た御神前は、尊くあらたかな存在であり、みたまさまは仏壇に参るのに近いような親しい存在だそうです。
正月には、御神前、大黒さま、門神さま、みたまさまの順にお参りすることなど、独特な興味深い習慣についても教えていただきました。
                          以上報告    山村づくり講座 1年   西潟洋一郎

* この授業は2014年7月2日に実施されました。      指導担当教員  原島幹典