2016年2月8日月曜日

里山ビジネスカフェ(第4回) 「廃材がマテリアルになる瞬間」は大盛況でした!


クリエイティブリユースの第一人者である大月ヒロ子さん(IDEA R LAB主宰)をゲストに迎えて、里山ビジネスカフェ第4が定員25名の倍近くの人数を集めて 23日(水)に森林文化アカデミー内で開催されました。


この夜は、岐阜県各地はもとより長野県、滋賀県、大阪府からも受講者が集まり、このテーマに対する関心の広がりを感じました。

参加者の皆さんの自己紹介から整理して、背景を3つ考えてみました。第1「廃材・端材」に対するニーズや関心の高まり。空き家改修などの際に出る廃材や古家具の行き先に困っているのは共有の課題があること。第2にモノと向き合うことで生まれる「使い手の思い・作り手の技術」への愛着や関心。これは現代の人々が希求している丁寧な暮らしや省資源・循環型ライフスタイルの糸口にもつながりそうです。第3にこうした課題を受けて、廃材を創造的に活用する「クリエイティブリユース」という視点の斬新さ。集めた廃材を分類整理することで、ただのゴミが創造性を刺激するマテリアルに変化していくことに驚きや歓びが湧き上がってきます。



 第一部は大月さんの講演。生まれ故郷である倉敷市の港町にある生家を改修して作った「クリエイティブリユース拠点IDEA R LAB」や「マテリアル・ラボ」で繰り広げられているコミュニティベースの活動。そして東京都美術館や調布市などで展開されているアートプロジェクトの紹介がありました。廃材を通じて町がつながり・人がつながり・創造的な活動が生まれるプロセスが分かりました。



 


第二部はミニワークショップでした。事前に連絡して持ち寄っていただいた「廃材や捨てられないもの」をテーブル上に並べ・分類した物を、各自が1点ずつ選んでユニークな視点から写真に撮ってみる。この画像データを集約してスライド上映しました(これを「マテリアルカード」と言います)。


 
大月さんの活動のオモシロサと広がり、そして自分のオモシロサと可能性にも、皆さん気づいたのではないでしょうか? 参加者同士もいろいろな繫がりを発見したようです。


この日は学内の各講座から林業・ものづくり・木造建築・山村づくりの学生達も参加していました。
普段あまり接点のないアートの視点からも、森林文化のクリエーターとしての刺激を受け取ってもらいたいですね。

 
記 山村づくり講座 教員  嵯峨創平