今年の自力建設『木洩れ日の塔』では、アカデミー入口のウッドデッキから計画敷地まで続く茂みを歩行者のための空間として設定しているため、計画当初は荒れ果てていた茂みを整備することが必須の課題となりました。
計画当初の茂みです。雑草もさもさ。誰も歩く気は起こりません。誰も来ない場所のせいか、ゴミ等も大量に放置されている状態。6月の学内プレゼンの際には、「こんな場所を歩く人なんて絶対いないよ」、「この茂みの中を歩けるようにする意味あるの?」などの厳しい意見も頂きました。
そんな状態の中、10月中旬から林業再生講座と山村づくり講座の友人と共に敷地の周辺整備を開始しました。
まずは、ゴミの撤去。軽トラいっぱいのゴミを何往復もして撤去しました。
次は、大まかな計画を立てた上で伐採する樹木の選定。樹木医の資格を持っている川尻先生や植物に詳しい柳沢先生に付き添っていただき、樹木の枝の剪定の仕方や伐採後の植物の成長具合など教えていただきました。途中、樹木同定の抜き打ちテストも行われました(汗)。
後日、伐採する木を決定して、雑木の伐採を行いました。建築学生の自分と比べると林業再生講座の3人は流石というべき仕事ぶり。ハサミやノコギリを持つと目つきが変わります。
伐採後、あのもさもさした茂みが見違えるような開放的な空間となりました。授業の空いている時間を使って一緒に作業してくれたみんな本当にありがとう!!
木漏れ日の塔とアカデミー入口への道もできました。
建築ってのは建物を建てて、はい終わり、ではないと思います。一見関係なさそうな周辺環境もしっかり整備することで建物との関係が生まれ、最終的に使用する人にとって意味のある空間になればいいと考えています。今後は、この開けた空間を人が通るような仕組みづくりをして行く予定です。
木造建築講座1年 山崎哲史