2013年1月23日水曜日
クマ撃ち猟師さんと歩きました ~獣害対策と動物に近づくことのつながり~
自然体験活動指導者やインタープリターとして自然を人に伝える際、様々な手法がありますが、伝え手本人が持つオーラ、背景が伝えるものはホンモノであり、特に力があります。
今回は、そんな力を持つ方と一緒に山を歩かせてもらいました。
郡上在住の猟師、和田さんは、一人でクマを追い仕留める猟師さんです。
山の隅から隅まで歩きながら、目、鼻、耳、などの五感プラス、経験に基づく第六感を使って相手の居場所や状態を確認するそうです。
「クマから山の状態が見えてくる。」
「知識や見聞きしたものではなく、経験から学ぶことの重要性」
「本質を見抜く力」
などなど、歩きながらのお話は、単なる野生動物観察や自然観察、トラッキングの解説ではなく、アカデミーでも大切にしたい
深い学びにつながるキーワードがたくさん出てきました。
途中、急な斜面を手を使って這い上がったりと、なかなかオモシロイコースでした。最後は、実際にクマが使っていた「クマ穴」を教えてもらい、学生のなっきーこと齋藤なつきさんは、おもむろにクマ穴に突入!?
中に入ると、外よりもず~っと暖かく、まさにクマが穴にこもる
理由を体感。和田さんからは「ワイルドだね~」と褒められてました。 将来有望です。
学生さんも和田さんのような方から直接、しかも山の中でお話を聞かせてもらえたこと、一生の思い出になるでしょうね。
この感覚と和田さんからのメッセージを大切にしてもらいたいです。学校の教員だけでなく、みんなが先生である、これもまたアカデミーのよいところですね。
近年獣害問題について対策についていろいろと動きがあります。
こうした問題に関わる人間は、対策について、あ~だこ~だ話すのも重要でしょうが、
和田さんとまではいかずとも、まずは、まずはもっともっと山に入り、もっと動物に近づき体験を重ね、相手のことを知ってからはじめて対策について話し合うことの重要性を改めて感じました。
久しぶりに動物のことだけを考え、気配を感じながら歩けた1日は、学生だけでなく、私にとっても野生の感覚を取り戻す大変よい機会になりました。
自然体験活動指導者・インタープリター養成コース 講師
ナバこと 萩原 裕作