2013年1月23日水曜日

木材塗装の基礎 ガラス塗料


昨年暮れ、「木工3」の授業で制作したヒノキのテーブル。
(木工始めて半年の1年生でもこんなテーブルとスツールが作れるようになりました!)

その塗装をどうするか、で学生と話し合っている中でガラス塗料を試したいという要望がありました。車などでは、汚れがつきにくいというメリットも有り、よく使われるようになってきたガラス塗料ですが、最近は木工でもガラス塗料をよく耳にする機会が増えました。木の風合いを損なわず、オイル塗装の欠点であった汚れやシミなどに対しても大丈夫、そして乾きが早いので1日に3回塗りもできてしまうといういいことずくしの塗料です。

そこで、塗料メーカーの玄々化学工業さんから講師をお招きし、ガラス塗料の講義をしていただくことにしました。塗装の授業は、木造建築講座と合同授業で、木造建築の教員や学生も参加して行います。


まずは、塗料とはそもそもどういうものなのか、塗料の歴史などのお話から始まり、よく使われるオイル塗料、ウレタン塗料、そして今回のガラス塗料がどんな塗料なのか、その仕組みや、メリット、デメリット を詳しく教えて頂きました。

その後、実際にウレタン塗装、ガラス塗装を試してみました。

今回は、学生が自分たちで挽いたお皿を事前に玄々化学工業さんへ送り、下塗り、2度塗りを済ませたものを用意してもらったり、実習用の手板を用意してもらったりと、贅沢な内容。
事前に送ったお皿は、塗装のサンプルとして、オイル、ウレタン、水性塗料などで塗り分けられており、素晴らしい教材に生まれ変わっていました。


学生たちは、用意していただいた手板でウレタン塗装やガラス塗装を体験し、各自が用意したお皿や生活の道具を好みの塗料で塗りました。


ガラス塗料は、お話を聞き、実際に試してみて、本当にすばらしい塗料だということがわかりました。最初に書いたメリットはまさしくそのまま当てはまるようです。あとは、今回塗ったお皿などをどんどん使っていき、その使用感を試して行きたいと思います。

2台作ったテーブルはオイルとガラスで1台ずつ塗装し、実際使っていきながら検証していくことになりそうです。

塗料の世界は日進月歩のようですが、ガラス塗料の唯一の欠点である価格も早く求めやすい価格になってくれれば、と願うばかり。それでもユーザーとしては最新の技術をしっかり抑えていくことは重要だと改めて思いました。