2013年4月23日火曜日

コンテナ苗植栽-エンジニア科「森づくり実習」in郡上市八幡町

 「森づくり実習」で郡上市有林にコンテナ苗を植栽。


 エンジニア科の森づくり実習の第一回目は、郡上市八幡町小那比ナカソレの郡上市有林での
ヒノキ人工植栽を体験しました。
 この作業には、郡上市の林務課、岐阜県庁森林整備課、岐阜県森林研究所の方々が協力して
下さっています。


 平成23年度から平均45度の急斜面にヒノキの苗を植えてきたものの、ニホンジカやニホン
カモシカ、ニホンノウサギによる食害や、植栽されたたもののその後の成長が不良な植栽木
をエンジニア科1年生が植え替え作業をしました。



 最初に、岐阜県庁林政部森林整備課の寺田技術課長補佐兼係長(写真中央後ろ姿)から、
岐阜県がすすめる「省力造林」のためのコンテナ苗試験についてお話し頂きました。

 写真の左下にあるのが、コンテナ苗です。細長いポットが連結したコンテナでヒノキの苗が
育てられたものです。




 コンテナから苗を引き出すと、上の写真のように、根が培土を巻くように固まっています。
下にあるのは唐鍬(グワ)です。根の部分の長さは約15cm、このコンテナ苗は出荷前に水分
調整して出荷することで、コンテナから苗が抜きやすくなります。


 


 実習では普通に苗畑で育てた「裸苗」も体験植栽するため、原島先生がこの「裸苗」の植栽方法
について、お手本を示しながら説明されました。
 穴の堀方、落葉落枝や腐葉土の取り扱い、根の広げ方、土のかぶせ方、締め固め方など、植栽
に関する様々なことを学びました。



 続いて、森林研究所の渡邉さんから、コンテナ苗の植え方、注意点について説明を受けました。
斜面で植え穴を掘るため、結構深く掘らなければいけない点がポイントです。



 学生は「裸苗」と「コンテナ苗」の両方を植栽地に持参しますが、コンテナ苗は竹製の腰籠に
入れて現地に運びます。



 現地ではha当たり3,000本植えなので、1.8m間隔で苗を植えていきます。
 コンテナ苗は裸苗に比較して、根が片方に偏る「鳥脚」にならないよう根を広げることを意識
する必要がないため、その分だけでも作業効率が上がります。

 またコンテ苗は裸苗に比較して、根系が乾燥しにくい傾向があり、植栽の初心者でも失敗し
にくい点がポイントです。


 さて、今回は目標とした植栽本数には達しませんでしたが、なんともやり甲斐のある植栽に、
エンジニア科全員がへとへとになって帰路についたのです。

 次回は4月30日です。以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。