2014年1月30日木曜日

土壌断面を掘る


土壌断面調査

森林文化アカデミーのある美濃市の天気は生憎の雨。この冷たい雨の中、「森林の生態と立地」の実習が行われました。今回の実習のテーマは土壌調査。土壌の層位にに関する基本的な見方や、立地による土壌の違いについて現地で学びます。

今回は丸尾根と麓部の2箇所で調査を行いました。断面は2箇所とも深さ80cm。学生は予想に反して(?)綺麗な断面を掘ってくれました。凍えそうに冷たい雨の中でしたが、私も思わずニンマリ。



土壌はA層の色は変わらず、B層の色は大きく違っていました。特にB層下部の色は丸尾根で赤っぽく、麓部で黄色っぽい色をしていて、違いは一目瞭然でした。特に丸尾根のB層下部は土色で5YR 5/8 であり、赤色土であると思われます。

丸尾根               斜面麓部



赤色土ですが、堆積性のものについては前期更新世の気候が温暖で降水量の多かった時代に堆積した段丘堆積物にみられる土壌で、溶脱が進み、水酸化鉄や水酸化アルミニウムを多く含むために赤い色をしています。農業環境技術研究所の土壌情報閲覧システムでは岐阜県での分布は記録されていませんでしたが、調査場所は高位段丘に位置していましたので、可能性はあると思います。さらに調べてみたら興味深そうです。

それにしても実習とはいえ、冷たい雨の中ずぶ濡れになりながら断面を掘った学生の皆さん、お疲れさまでした!