2012年7月30日月曜日

「禊(みそぎ)まつり」に参加しました

山村づくり講座の専門授業で、郡上市白鳥町阿弥陀ヶ滝の「禊まつり」に参加しました。

(以下、長瀧白山神社宮司 若宮多門氏提供資料より引用)
地域の文化を学ぼうとするとき、その地に祀られている神社や寺院から、多くのことが学べます。
全国一に白山神社が多い岐阜県、白山文化を知る事は岐阜県の文化を知ることとも言えるでしょう。
白山の神を祀る社は全国に2700以上あると言われ、その中心となるのが白山頂上を目指す登山道(禅定道)の3つの拠点で、平安時代には白山の3馬場と呼ばれています。そのひとつ、美濃長瀧馬場は室町期にはいると、「上り千人、下り千人、笠の端もふれ合う」と言われるほど、参詣者で賑わったといいいます。長瀧(阿弥陀ヶ滝)は、白山の神の水のいでましの滝として、禅定道の中本、清めの場として古来、東海一円の尊崇を集めてきた名瀑です。
(引用終わり)

自然と人々の、厳しくも、豊かな関係がこの白山文化を創造したとするならば、今、あらためてそのことを伝統的作法に則り、体と心で感じ、学びにつなげて欲しいと思います。

宿に集合し、説明を受けた後、着替えて滝に向かいます。






褌になり、御払いを受けた後、先達にならい滝行をする行者さんが必ず行うという所作、「とり舟」をします。 心身の準備運動も兼ねているとのことです。



「エイイエ」、「エイサ」、「エイホ」等、掛け声もあり、徐々に気持ちが高揚してきました。




いよいよ滝壺に入ります。夏とはいえ、水は冷たく、大小の岩で滑りやすく、滝の風圧でたじろぎます。 気持ちが負けぬよう、大きな声で「エイ、エイ」と気合をいれます。





この状態で神官の禊の祝詞が10分弱続きました。


今回は水量も少なく、水もさほど冷たくなかったので、滝の近くに行くことも出来ました。
落差60メートルの滝を真下から見上げることなんて、普通はできないでしょう。

禊祭りも無事終わり、直会をいただき、解散となりました。





祭り終了後、白山長瀧神社宮司の若宮多聞様にお願いし、アカデミー学生と希望者を対象に、特別講義をしていただきました。






水をめぐる白山信仰について、その歴史的変遷について、石徹白地域にまつわる義経伝説について、などなど、大変興味深いお話でした。その後、質問にも答えていただきました。




本当にありがとうございました。

報告者: 原島

2012年7月28日土曜日

第7回 施業プランナー 育成研修 開催(岐阜県立森林文化アカデミー)

 平成24年度 森林文化アカデミーの「施業プランナー 育成研修」の第7回目を開催
しました。



 今回は「ITを活用した路網の計画と管理」と称して、岐阜県森林研究所の臼田寿生
専門研究員と古川邦明部長研究員が、前回の路網線形踏査で得たGPSなどのデジタル
ツール(IT)を活用し、路網の開設計画や管理などをするための一手法を指導して下
さいました。


  

 講義は地図ソフト、カシミール(Kashimir)を活用したろもうの計画と管理が
中心です。

カシミールを利用するメリットは
 (1)フリーソフトで誰でも無料で使用できる。
 (2)各種の地図に対応している。
 (3)岐阜県はカシミール用の基本図利用が可能。
 (4)GPSとの連携が非常に優れている。
 (5)ファイルリンク機能がある。
 (6)デジタル写真との連携が可能。
 (7)対応するファイル形式が豊富かつ柔軟である。




 例えば、カシミールの使用事例として、様々な地形情報や地理情報を盛り込んだ
「作業道開設指針図(危険区域と水系)」について、その利用価値について解説して
頂いた。






 前回、作業路線形現地踏査した結果を施業図(1/5000)に青色で線形記入し、もう
一つの図に斜面傾斜30度、斜面傾斜40度以上を色分けした作業道開設指針図に組み込
みます。

 地図画像には、標高データの重ね合わせすることで一層役立つ図面になっていきます。


 

 初めて経験するソフトですが、臼田さんや古川さんが丁寧に指導して下さるお陰で、
20人全員が自分のパソコンでのカシミール操作に落ちこぼれることなく、路線線形に
データを組み込む事ができたのです。


 

 カシミールを使えば、例えば架線を計画している場合、その地形がどのような形に
なっているか断面図を見ることも可能です。

 写真の左上の赤い直線部分の断面図を表示すると右のようになります。また、この
直線上で下から上が真っ直ぐ見通せるかどうかも判断されます。架線集材に有効な機能
です。

 他にも、背景地図を参考に、求めたい線形の延長や区域の面積を計算できます。


 
 ポイントポイントでは古川部長が臼井さんをサポートし、GPSデータの管理では、

 (1)不要なデータは削除すること。例えば、開空度の充分な場所でGPSの電源を入れ
  ますが、実際に必要なデータは山の現場だけなので、それまでの部分はその都度
  削除すること。

 (2)近似するデータが交絡しないよう路線毎にファイル管理すること。


 

 現場写真とGPSデータの連携ではデジカメプラグインをして、線形踏査時に撮影した
デジタル画像と路線のGPSデータを組み合わせます。

 その他、様々なカシミール操作を学び、一日中パソコン漬けの一日を過ごしたので
す。今回も森林研究所の臼井さん、古川さん、研修受講者のみなさん、大変ご苦労さま
でした。
 

 次回は「目標林型と施業方針、、「生産性の把握とコスト」、「木材市場との連携」
です。

 暑い夏が続きますが、みなで頑張って行ききましょう。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

2012年7月27日金曜日

飛騨の匠たちに椅子づくりを教えてきました!

人力の道具だけを使って、丸太の生木から椅子や器をつくるグリーンウッドワーク。そのレトロな木工を、最先端の家具業界の職人さんたちに教える!というユニークな研修がありました。


グリーンウッドワークは、機械が発明され、電力が普及する前の木工のやり方です。人力だけで木を加工してものをつくるには、どんな木が割りやすいとか、生の木はどの方向へどれだけ縮むなど、木の特性をよく知っていなければなりません。

それが家具職人の技術向上に役立つということで、飛騨木工連合会からお話をいただいたのが3年前。以来毎年、連合会の加盟企業の職人さんたちにグリーンウッドワークを教える研修を、森林文化アカデミーが行なっています。


飛騨といえば、90年あまり前に西洋の曲げ木椅子をつくり始めたのが、家具産地としての起源です。しかし当時すでに木工は機械化されており、その後も技術革新が進みました。丸太をクサビで割るところからの椅子づくりは、やったことがない職人さんばかりです。つまり飛騨の家具産地は歴史上はじめて、この研修で「椅子づくりの原点」を体験することになったわけです(大げさですね!)


今年つくるのは「ラダーバックチェア」。飛騨産業、柏木工、日進木工、シラカワなどから12人の参加者が集まりました。中には勤続50年近い大ベテランの職人さんもいらっしゃいます。時間の制約もあったたため、2人1組で4日間で完成させるプログラムを組みました。
はじめてとは言え、そこはさすが飛騨の匠たち。手際よく、美しい椅子を完成させました。


最後に参加者からひとことずつ感想をいただきました。
「毎日会社で機械を使った曲げ木はやっているが、今回こんな簡単なことで曲げ木ができるんだとすごく感動した」
「会社では木材を規格品として扱うが、グリーンウッドワークでは木材の動き、収縮を逆に生かして、木とうまく付き合いながら作っていくところがいい」
「昔からの家具の作り方や形を学ぶことによって、これからの家具のデザインを発展的に考えていくことができるので、いい勉強になった」
などなど。


この研修、来年以降もぜひ続けていこうと話しています。来年は「ウインザーチェア」に取り組む予定です。座面に岐阜県産のヒノキを用いるなど、材料の地産地消もテーマにしていく予定です。グリーンウッドワークが飛騨の家具づくりに、新しい風を吹き込むかもしれませんね!


ところで、このラダーバックチェアづくり、一般の方でも体験できるんですよ!
森林文化アカデミーとNPO法人グリーンウッドワーク協会の共催で、9〜10月にラダーバックチェアづくりの講座があります。詳しくはこちらをご覧ください。

文責・久津輪 雅



(おまけ)ミナモも座り心地のよさに大感激〜!















「ぎふ山の日フェスタ2012」に「おもちゃ広場」がOPENします!

今年も「ぎふ山の日」が近付いてきました。


岐阜県では、森林(山)にまつわる活動に積極的に参加していただくきっかけ
となることを願い、毎年八月八日を「ぎふ山の日」、八月を
「ぎふの山に親しむ月間」と定めています。その中心的行事として
「山の日フェスタ」があり、今年はみなさまに参加していただきやすい
8月5日(日)にイベントを開催することになりました。

昨年度の様子は→こちら

アカデミーは「ぎふ山の日フェスタ」に「木のおもちゃ広場」を出展します。
8月といえば暑いので、イベント会場にある噴水広場にて水でぬれてもいい

木のおもちゃを使って遊んでもらえるよう企画しました。
(木のおもちゃ広場は事前申し込みの必要はありませんのでお気軽にどうぞ。)



イベントはその他にも

「水の積み木を作って遊ぼう!」「木の指輪づくり教室」
「ぎふの清流でじゃぶじゃぶ水あそび」「清流・里山ウォッチング」
「ぎふの木で夏休み工作教室」「森・川・海のつながりを学ぼう展」
「ミナモと一緒にレッツダンス!」「山と清流のコンサート」
「ぎふ山の日ちょうちんづくり」「山の日限定ランチ」

などなど。。。楽しそうですね!

また、じゅうろくぷらざでは「木育キャラバンinぎふ」が開催されます。
そして県内の3か所のサテライト会場でも楽しいイベントが開催されます。
会場と開催時間は下記の通りです。


岐阜エリア JR岐阜駅北口広場・アクティブG         10001600

中濃エリア 岐阜県森林組合連合会岐阜支所林産物共販所   9001200
            木材市場内(関市倉知)                    

東濃エリア 岐阜県森林組合連合会東濃支所林産物共販所  9:301400
      (恵那市長島町)
                 
飛騨エリア 岐阜県森林組合連合会飛騨支所林産物共販所  10001500
            高山木の里団地内(高山市新宮町)         

どうぞご家族そろってお出かけくださいね。


2012年7月25日水曜日

丸太からの椅子づくりができます!


森林文化アカデミーではNPO法人グリーンウッドワーク協会と共催し

生涯学習講座「グリーンウッドワーク講座~丸太からの椅子づくり~」を開催します。

グリーンウッドワークとは足踏みろくろや削り馬などの人力の道具を用いて
生の木(乾燥していない木)を削って小物や家具をつくる木工のことです。


人力で行うため

電気を使用しない→環境にやさしく
体をつかう→健康に良い
電動の機械を使用しない→初心者にも安心・安全

そして何より楽しい木工として注目を集めています。

今回は6日間かけて「ラダーバックチェア」と呼ばれる本格的な椅子を制作します。

 ※ラダーバックチェアとは、背もたれがはしご状に組まれた椅子のことです。
  はしごに似ているためこの名前がつけられました。
 



初心者の方でも大丈夫。こんなすてきな椅子がつくれます!

詳しくは→こちらのチラシ

なお、この講座は申し込み先がアカデミーと異なりますので、お気を付けください。


里山のキノコ(夏編)

山村づくり講座では、里山の自然と生態、その保全や利用についても学びます。
今日は里山のキノコについての授業を紹介します。

キノコはカビと同じく菌類。
菌類の本体は、土中や木材や他の生物体に蔓延している菌糸。
地球最大の生き物は菌類だという考え方もあります。
私たちが「キノコ」と呼んでいるものはキノコの体のほんの一部。
胞子を作って飛ばすために地上に発生する「子実体」です。

この日は、実習での利用許可を得ている某コナラ林へ。
土から出てきたばかりのタマゴみたいなこのキノコは、テングタケの仲間。





















梅雨明け直後、20種類以上のキノコを採集しました。




















採集したキノコを図鑑を見ながら同定。




















イグチ、テングタケ、ベニタケの仲間がまとまって発生しており、分類群ごとに
学ぶには好機でした。

標準和名…科名/属名…食・毒
ヤマドリタケモドキ…イグチ科Boletaceae/イグチ属Boletus…食
ムラサキヤマドリタケ…イグチ科Boletaceae/イグチ属Boletus…食
キアミアシイグチ…イグチ科Boletaceae/イグチ属Boletus…-
ヌメリコウジタケ…イグチ科Boletaceae/ヌメリコウジタケ属Aureoboletus…-
ベニイグチ…オニイグチ科Strobilomycetaceae/ベニイグチ属Heimiella…-
コテングタケ…テングタケ科Amanitaceae/テングタケ属Amanita…毒
コテングタケモドキ…テングタケ科Amanitaceae/テングタケ属Amanita…毒
タマゴテングタケモドキ…テングタケ科Amanitaceae/テングタケ属Amanita…毒
ヘビキノコモドキ…テングタケ科Amanitaceae/テングタケ属Amanita…毒
カバイロツルタケ…テングタケ科Amanitaceae/テングタケ属Amanita…毒
アイタケ…ベニタケ科Russulaceae/ベニタケ属Russula…食
アイバシロハツ…ベニタケ科Russulaceae/ベニタケ属Russula…食
カワリハツ…ベニタケ科Russulaceae/ベニタケ属Russula…食
クロハツ…ベニタケ科Russulaceae/ベニタケ属Russula…食(生食×)
クサイロアカネタケ…ベニタケ科Russulaceae/ベニタケ属Russula…-
ツチカブリ…ベニタケ科Russulaceae/チチタケ属Lactarius…昔は食べたが中毒例アリ
ニオイワチチタケ…ベニタケ科Russulaceae/チチタケ属Lactarius…食べた報告アリ
ヒロハウスズミチチタケ…ベニタケ科Russulaceae/チチタケ属Lactarius…食用不適

コナラの二次林の林床に生えていたこれらのキノコは、いずれもマツタケとアカマツの
ように樹木と共生関係を結ぶ菌根性のようです。
シイタケなどの木材腐朽菌と違って、これらのキノコは栽培ができません。



 

















これはヤマドリタケモドキ…イタリアンの高級食材ポルチーニ(ヤマドリタケ)の近縁種。
大量流通しない旬のキノコ、同級生と一緒に有難味を賞味してみました。


 


















今回は先生に教えていただいたので、美味しくいただくことができましたが、
食べると美味しいキノコでも、それととてもよく似た毒キノコもたくさんあって、危険!
同定能力を磨かないと…ハードル高いです(汗)

でも、食べてみて美味しかったキノコは忘れません。
だから、毒キノコが覚えられないんですよね~()


記:山村づくり講座2年 ヤマダ


2012年7月24日火曜日

ものづくり講座日記更新

先日、「木材塗装の基本」という授業で「木固めエース」という塗料について学んだことを
和田がブログに書きましたが、ものづくり講座の学生もものづくり講座日記に投稿しました。

また、杉本先生が 「林業林産業体験実習」の授業風景をブログで紹介していましたが、
参加したものづくり講座の学生もものづくり講座日記に記事を書きました。

教員と学生の目線に違いがあるのか、ぜひ記事を読んでみてください。

ものづくり講座日記は→こちらからどうぞ