2012年8月27日月曜日

山村づくり講座の実習授業風景



(その1) 開田高原の草地利用と保全について現地を視察しました。

林と水田にはさまれた斜面がカルブシヤマ

開田村では、「カルブシヤマ」とよばれる草地が古くから家畜の飼料のために維持されてきました。カルブシヤマはススキの草地で、家畜の餌として質のよいススキをとるために、火入れ→刈り取り→1年休み→火入れのサイクルで管理が行われてきました。その結果、絶滅危惧種をはじめとする貴重な生物が住み続けてきたのです。


このカルブシヤマでは、古くから刈り取りや火入れが続いてきた草地に見られる代表的な草本植物として、秋の七草で有名なキキョウ、オミナエシ、フジバカマ(三種とも絶滅危惧種です)をはじめとする野草が見られると共に、草地の植物を食草とする絶滅危惧種の蝶も生息しています。
       


左からキキョウ・オミナエシ・フジバカマ



開田高原では、馬や牛といった家畜の飼育数も減り、残った家畜の餌も牧草などの割合が増えて、管理されているカルブシヤマは少なくなりました。多くのカルブシヤマは植林されたり、他の用途に転用されたり、放棄されて低木の茂る藪になってしまっています。
わずかに残ったカルブシヤマも、所有者の方が高齢化し、将来的に管理を続けるのは難しくなりつつある状況です。
現在では蝶をはじめとする貴重な生物の生息地保全を目的として、NPOの活動により草刈りが支援されているとのことです。                          





お昼は現地のおそば屋さんで、名物「すんき蕎麦」をいただきました。すんきは山菜を漬けたものです。ちょっと酸っぱくてコリコリ歯ごたえがあり、美味でした。



(その2)
下呂市馬瀬地区の地域活性化活動についてお話を伺いながら、数箇所をご案内ただきました。

 

歴史民俗資料館を拝見しました。                                  
                                                                                                    


 
馬瀬十景で選ばれたフットパス(お散歩コース)を歩きました。


愛知県犬山から来た親子連れで大賑わいの中、水辺の館で昼食休憩させていただきました。
9月からオープンする「ヤナ」を川原に築造中でした。(写真が無くてすみません。)

川上地区でブルーベリー園を営業されているFさんを訪ね、施設を見学させていただきました。
                             



ブルーベリー園の他、新しい試みとして、養蜂、山葵栽培も手がけておられました。
Fさん、お忙しい中、ご案内いただきありがとうございました。
川上地域の新たな観光スポットになることでしょう。 今後の展開が楽しみです。
                          
                                     報告者 原島