2012年9月9日日曜日

林野庁・全森連からも視察 第11回「施業プランナー 育成研修」

 「施業プランナー 育成研修」の第11回目、今回は前回に引き続き林野庁経営課から松井琢郎
課長補佐が出席され、さらに今回は全国森林組合連合会(全森連)組織部のプランナー協会班か
早瀬悟史さんも視察にこられました。

 今回の研修は、(1)年間必要事業量の把握、(2)施業提案書の作成方法、を主体に講義と実習
を行いました。

 本日の講師は、みなさんご存じの下野俊彦技術主査です。下野さんは過去、岐阜県下に限らず
数々の森林組合の業務を分析し、かつ多くの林業事業体の内情にも詳しい普及員の一人です。


 今回は、 ・林業経営とコストについて(ふりかえり)
        ・概算目標(年間)について
        ・補助金の算定方法
        ・施業提案書とは
        ・施業提案書の作成方法について    指導を受けます。



さて、最初に研修生に質問です。
  1.林業経営とは、一口に何をすること?
  2.林業経営の基本原則とはなんでしたっけ? などと聞かれ、みなどぎまぎ!

 ◎林地を生産基盤として林産物(主に木材)の生産。販売に取り組む・・・・・・
 ◎合自然の法則、持続可能性の法則、経済性の原則・・・・・

次の質問は、 1.コストと言えばどんなコストがありまたか?
   ・・・・・・また、また、沈黙・・・・ 固定費、変動費、直接費、間接費、
  考え方によっては、「投資的経費」と「単なる経費」がある。では付加価値を生み出すのは
    どっち?・・・既に習った項目ですがなかなか思い出せません・・・「投資的経費」

 効率的な林産事業をするには、(1)必要な事業量(概算目標)の把握
                     (2)目標を達成するための事業計画の策定 が必要です。


そこで、一度、どれくらい事業量を確保する必要があるのかを、架空の林業事業体の実績から
計算してみることとしました。



 みな、渡された条件設定資料を読み解きながら、必死に計算機をたたきます。実は、昨年も同様
の研修をしたのですが、そのときにはパソコンを使ってエクセルでキー入力したため、どのような積
み上げで計算されているのか研修生の理解が低かったのです。
 そこで今回は、計算機をはじいて、仕組みを覚えてもらいました。

 計算の結果、ウインチ付きグラップル、ハーベスタ、フォワーダをもち、3人の森林技術者が作業
する現場のシミュレーションでは、年間200日働いて、5.4m3/人日、ha当たり65m3、間伐想定面
積50haとなりました。


 そこで下野さんは年間計画量を算定する際の留意事項を指摘。
特に、機械類の減価償却費維持管理費の考え違いや見落としが多い。


 午後からは「顧客である森林所有者に関心を持ってもらうための提案(プラン)書」のつくり方を
学びました。
 ここで重要なのは、「施業提案書をつくることが目的や完成ではない
            → 「作って、実践して、分析して、改善して行くこと」 →これが目標・重要

 提案書作成に、施業プランナーがキーマンであるが、作業プランナー一人では何もできない。
実際には経営者、森林技術者などとの連携や協力が必要不可欠です。
   
       

 
 今回は長時間、室内での作業でしたのでみなさんお疲れでしょう。
また、遠路お越し頂いた林野庁経営課の松井琢郎課長補佐、全森連組織部のプランナー協会班
早瀬悟史さんも、ご視察有り難うございました。
 
以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。