課長補佐が出席され、さらに今回は全国森林組合連合会(全森連)組織部のプランナー協会班か
ら早瀬悟史さんも視察にこられました。
今回の研修は、(1)年間必要事業量の把握、(2)施業提案書の作成方法、を主体に講義と実習
を行いました。
本日の講師は、みなさんご存じの下野俊彦技術主査です。下野さんは過去、岐阜県下に限らず
数々の森林組合の業務を分析し、かつ多くの林業事業体の内情にも詳しい普及員の一人です。
今回は、 ・林業経営とコストについて(ふりかえり)
・概算目標(年間)について
・補助金の算定方法
・施業提案書とは
・施業提案書の作成方法について 指導を受けます。
さて、最初に研修生に質問です。
1.林業経営とは、一口に何をすること?
2.林業経営の基本原則とはなんでしたっけ? などと聞かれ、みなどぎまぎ!
◎林地を生産基盤として林産物(主に木材)の生産。販売に取り組む・・・・・・
◎合自然の法則、持続可能性の法則、経済性の原則・・・・・
次の質問は、 1.コストと言えばどんなコストがありまたか?
・・・・・・また、また、沈黙・・・・ 固定費、変動費、直接費、間接費、
考え方によっては、「投資的経費」と「単なる経費」がある。では付加価値を生み出すのは
どっち?・・・既に習った項目ですがなかなか思い出せません・・・「投資的経費」
効率的な林産事業をするには、(1)必要な事業量(概算目標)の把握
(2)目標を達成するための事業計画の策定 が必要です。
そこで、一度、どれくらい事業量を確保する必要があるのかを、架空の林業事業体の実績から
計算してみることとしました。
みな、渡された条件設定資料を読み解きながら、必死に計算機をたたきます。実は、昨年も同様
の研修をしたのですが、そのときにはパソコンを使ってエクセルでキー入力したため、どのような積
み上げで計算されているのか研修生の理解が低かったのです。
そこで今回は、計算機をはじいて、仕組みを覚えてもらいました。
計算の結果、ウインチ付きグラップル、ハーベスタ、フォワーダをもち、3人の森林技術者が作業
する現場のシミュレーションでは、年間200日働いて、5.4m3/人日、ha当たり65m3、間伐想定面
積50haとなりました。
そこで下野さんは年間計画量を算定する際の留意事項を指摘。
特に、機械類の減価償却費と維持管理費の考え違いや見落としが多い。
午後からは「顧客である森林所有者に関心を持ってもらうための提案(プラン)書」のつくり方を
学びました。
ここで重要なのは、「施業提案書をつくることが目的や完成ではない」
→ 「作って、実践して、分析して、改善して行くこと」 →これが目標・重要
提案書作成に、施業プランナーがキーマンであるが、作業プランナー一人では何もできない。
実際には経営者、森林技術者などとの連携や協力が必要不可欠です。
今回は長時間、室内での作業でしたのでみなさんお疲れでしょう。
また、遠路お越し頂いた林野庁経営課の松井琢郎課長補佐、全森連組織部のプランナー協会班
の早瀬悟史さんも、ご視察有り難うございました。
以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。