2012年9月4日火曜日

『地域の熱い思い』 を感じる活用検討会

アカデミー山村づくり講座として、地域の文化資源の活用について実践的に学ばさせて
いただいている、明宝歴史民俗資料館の活用検討会に参加させていただきました。

明宝歴史民俗資料館には、国の重要有形民俗文化財に指定されているものだけでも
山村生産用具、人生儀礼用具など約3,500点もの収蔵品があり、養蚕・畜産関係、漁
具・狩猟用具、人生・年中行事にまつわる用具など細かく用途別に分類されていて、
11部屋に総数約47,000点の品々が所せましと並べられています。

また、この資料館は廃校になっていた小学校の二階建ての木造校舎を再利用してい
て、この建物自体がとても素晴らしい歴史文化財です。

しかし、来館者の減少、建物の老朽化、専従職員の廃止など悩みも抱えています。



資料館の将来展望
     ↓
明宝地域の個人・団体・企業等
     ↓
資料館の活用・管理運営に
積極的に参画できる仕組みが必要


身近にあるものの価値
(自然・歴史・文化・暮らし)
を見つめなおし。
地域の魅力を高めていく

などなど、

手書きの紙芝居プレゼンで、館長さんからこれまでの経緯や課題が説明されました。
さらに、地域の「人的資源」を活用して、「里山文化の価値の継承」とその情報を地域
内外に発信し、『持続可能な地域社会の実現』をめざすという。



さっそく、数人のグループに分かれて、資料館や創設者金子先生のこと、それぞれの
思いを語りながらポストイットに記入していきます。



館長さんから、不可能と思えることでもドンドン出して下さいと…



よそから来た人は、「素晴らしい」と云ってくれる… が、
地元の多くのひとがあまり知らないし、来ない。
来てもらうにはどうしたらいいかなどなど、侃侃諤諤(かんかんがくがく)



老人を先生役にして、子供達に道具の使い方を伝承する
時代の変遷が分かる展示。解説は地域の人 『筆、洗濯板』
『年寄りの人』 × 『ヨソからの人』 = 『新しい刺激』
鑑定団を呼ぶ!

参加者の資料館や地域への熱い思いを感じます。



それぞれのグループで発表する話題を絞り込みます。
このグループでは、「夜の資料館ツアー」をやってはと意見がまとまりました。
周辺の観光資源と組み合わせれば経済効果も大きいかもなど、
『モウソウ』どんどん広がっていきます。
そこでひとこと、
この資料館の夜の雰囲気を知る参加者は「怖いぞ~!!」と…



最後に、それぞれのグループの代表が、そのテーブルでの一番の話題を発表します。

今後も、この検討会を続け、より多くの地域住民の意見を集約していってほしいとの
意見もでていました。

同じような問題を抱える多くの資料館がある中、
その活用を検討する会にこれだけのひとが集まり、しかも、夜7時半に始まり、予定
終了時間、9時までの2時間半がとても短く感じられるような熱心な討議が行われこと
は、奇跡に近いのでは…、 と感じました。


山村づくり講座 ふじお 記