2013年3月23日土曜日

農山村サポーター交流会in岐阜(前編) 農山村で頑張る若者たちの[現実]と[新しい動き]

第1回となる「農山村サポーター交流会in岐阜」が3月19日~20日に開催されました。定員30名のところ、60人の参加者(アカデミー内の学生教員10名、外部からの参加者50名)が集まる盛況でした。


「農山村へ向かう若者たち」を全体テーマとして、総務省の「地域おこし協力隊」や「集落支援員」などの制度を利用して岐阜県内にIターンした若者たち、彼らを受け入れる地域団体やNPO、行政関係者、そして自らの意志で岐阜へUターンした若者たちなど多彩なメンバーが集まって、これからの農山村での生き方・働き方を考える実践報告・基調講演・ワールドカフェ形式の討論会などが展開されました。




1日目は、郡上市明宝地区で中間支援組織・NPO法人ななしんぼの取り組みを学ぶエクスカーションから始まりました。古民家を住民が自ら改装した都市農村交流拠点&自然エネルギー実証実験拠点である「源右衛門」や、NPO事務所とコミュニティ・カフェ機能を併せ持つ新しい拠点「ななしんぼカフェ」を見学した後、事務局のコバケンこと小林謙一さん(2011年年度アカデミー卒業生)が自身のIターンの動機やその後の活動経緯を語りました。





夕方からアカデミー内に会場を移して、実践報告と交流会が行われました。実践報告①では、高山市で集落支援員として活動中の舎川正美さん&嶋道まどかさんの2人から、水源を守る住民活動のようすを中心に集落維持活動の厳しさ、高山市内の他地区で活動中の地域おこし協力員(4地区4名)の声も代弁して、隊員と行政担当者との関係・隊員と受入れ地域との関係についての悩みも率直に報告されました。





実践報告②では、ヤマテツこと山田哲也さん(2012年度アカデミー卒業生)が、出身地である山県市の仲間たちと始めた「やーまん」の活動が報告されました。30~40代の若者グループが地域の長老と協力しながら、ビジネスとしてではなく「仲間づくり」の拠点として廃業したガソリンスタンドを薪スタンドに作り変え、地域の生活文化を受け継ぎながら新しい展開に取り組む様子を報告しました。これからの生き方・働き方を予感させる興味深い内容でした。





森の情報センターで開催された懇親会は、岐阜県内外から集まったメンバーが賑やかに情報交換し、思いの丈をぶつけあう熱気にあふれた場となりました。











一次会の終了後も、コテージに泊まった参加者たちは深夜遅くまで語り合い、傍らでは「地域活動に関わる課題カード」を整理分類するセッションも開かれるなど、日が変わるまで精力的に活動しました。(後編へ続く)









報告者:嵯峨創平(山村づくり講座教員)