エンジニア科が森林GISについて学ぶ 「林業 I T 」の第二日目
今回も岐阜県森林組連合会顧問の中島先生を主任に迎え、JIRIがサポートして授業を実施。
本日の最終目標は、
●測量データを航空写真に貼り付けて、図化することです。
今回はベクトルデータの編集練習から始めました。
属性データをラベル表示させ、属性データの追加入力、変更を演習し、属性データのFID(図形
の識別番号)などについて学びました。
加えて、現在のGISデータとして利用されている世界測地系(JGD2000)や車などのGPSに利用
されているWGS84系などについても復習しました。
ところで、座標系には(1)地理座標系(GCS):三次元、 (2)投影座標系(PCS):二次元
に分けられ、緯度経度での表現は三次元となります。
そこで、「度 - 分 - 秒」 を使う場合に、60進法と10進法の関係を把握する必要があるため、
簡単に変換できる表計算ソフト-エクセルも必要です。
野外では、最初にハンディGPSで緯度と経度を測定。今日は晴天であったため、衛星の受信感度
も良かったです。
単独即位ながら 緯度 35°33′21.00″、経度 136°55′05.00″ を起点に、レーザーコンパスで
測量開始。
測量と言っても、学校周辺をレーザーコンパスで周囲測量するだけです。昨年の「林地を測る」で
レーザーコンパスに慣れているため、順調に測量してゆきます。
下の写真で左側の小さな看板のようなものがレーザーの反射板、右側の背を向けている学生は
レーザーコンパスを覗いています。本来はコンパスにもポールをつけますが、今回は簡易版です。
途中、中島先生が反射板の構え方の極意を伝授。
4つのグループが各々測量を順調にこなしました。
データを収集した後、情報処理室のコンピュータを起動させ、エクセルによる測量データの図化
に取り組みました。
精度は470分の1程度、手持ちの測量の割りにはなかなかの精度でした。周囲測量の図は下の
写真の右側のようになりました。
このデータをKMLファイルとして出力し、Google Earth に貼り付けてみます。
下の写真のように、これでも何となくできていますが、正確とは言えません。
次ぎに、Arc GIS を起動させ、森林文化アカデミー周辺を出し、森林簿データや航空写真、
等高線データを表示させると、下の写真のようにレイヤーのズレが発生していました。
これはデータの座標系が世界測地系によるものと、日本測地系によるものがあるために発生
しているのです。
そこで、この座標系を世界測地系に統一して、再度チャレンジ。
今度は測量のエクセルデータをシェープファイルとして出力し、
一生懸命、修正して測量データを当てはめましたが、少しズレています。
しかし、今日はここまでで時間切れ、残念!!
次回の2週間後には、演習林の測量データをばっちり航空写真に貼り合わせられるよう頑張り
ましょう。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。